- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 固有振動とはなにか
- 固有振動数とはなにか
- 身の周りにある固有振動
固有振動数とは?わかりやすく解説
固有振動と固有振動数の違い
音が鳴るものは、誰がたたいても同じ高さの音が鳴ります。
つまり振動の仕方が同じということです。
このように、その物体特有の振動をすることを固有振動と呼びます。
さらに、物体特有の振動をしてるときの音の高さ(振動数)のことを固有振動数と呼びます。
木魚で理解する固有振動のイメージ
木魚を例に考えてみましょう。

同じ叩き方をすれば、毎回「ポク、ポク、ポク」という同じ高さの音が鳴ります。
この木魚は「ポク、ポク、ポク」という音が鳴る振動をしやすい。
この振動が木魚固有の振動であり、「ポク、ポク、ポク」という音の振動数(音の高さ)が固有振動数です。
毎回同じ高さの音が鳴ってるか、意識しながら聞いてみましょう!
固有振動と固有振動数の違いをまとめると
ここで2つの用語を整理しておきましょう。
| 用語 | 意味 |
| 固有振動 | その物体に特有の振動そのもの(揺れ方) |
| 固有振動数 | 固有振動をしているときの振動数(1秒あたりの振動回数) |
固有振動は「どう揺れるか」、固有振動数は「どれくらい速く揺れるか」を表しています。
固有振動数の単位はHz(ヘルツ)です。1秒間に100回振動すれば100Hzということですね。
楽器は固有振動の宝庫
小さいときから知っている楽器は、(特別なテクニックを使わない限り)誰が弾いても同じ音が鳴ります。
つまり楽器固有の振動をしているということです。
身のまわりに以下の楽器を見つけたら、「これが固有振動か~」と感じながら音を聞いてみましょう!
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固有振動数は何で決まる?
では、固有振動数はどうやって決まるのでしょうか?(固有振動数の詳しい解説はこちら)
結論から言うと、物体の形・大きさ・材質で決まります。
弦の固有振動数を決める3つの要素
ギターの弦を例に考えてみましょう。弦の固有振動数は次の3つで決まります。
- 弦の長さ — 短い弦ほど振動数が大きい(高い音が出る)
- 弦の張力 — 強く張るほど振動数が大きい(高い音が出る)
- 弦の線密度 — 細い(軽い)弦ほど振動数が大きい(高い音が出る)
ギターの弦を思い出してみてください。
- フレットを押さえて弦を短くすると → 音が高くなる(振動数アップ)
- チューニングで弦を強く張ると → 音が高くなる(振動数アップ)
- 細い弦(1弦)は太い弦(6弦)より → 音が高い(振動数が大きい)
固有振動数の公式
弦の基本振動(一番シンプルな揺れ方)の固有振動数は、次の公式で表されます。
$$f = \frac{1}{2L}\sqrt{\frac{T}{\rho}}$$
- \( f \):固有振動数 [Hz]
- \( L \):弦の長さ [m]
- \( T \):弦の張力 [N]
- \( \rho \)(ロー):弦の線密度 [kg/m]
公式を丸暗記する必要はありません。大事なのは「何が大きくなると振動数がどう変わるか」を理解することです。
- Lが大きい → fは小さい(長いほど低い音)
- Tが大きい → fは大きい(強く張るほど高い音)
- ρが大きい → fは小さい(重いほど低い音)
「なんとなく分かる」を「確実に解ける」に変えたい方へ
共振(共鳴)ってなに?固有振動数との関係
固有振動数を学ぶと、セットで出てくるのが共振(共鳴)です。
共振とは、外からの振動の振動数が、物体の固有振動数と一致したとき、振動が激しく大きくなる現象です。
ブランコで理解する共振
一番わかりやすい例はブランコです。
ブランコを押すとき、デタラメなタイミングで押してもうまく揺れませんよね。
でも、ブランコが戻ってくるタイミングに合わせて押すと、どんどん大きく揺れます。
これが共振です!
- ブランコには固有振動数がある(揺れやすいリズムが決まっている)
- 押すタイミング(外力の振動数)がそのリズムと一致すると → 振幅がどんどん大きくなる
共振の身近な例
共振は身のまわりにたくさんあります。
- ワイングラスを声で割る → グラスの固有振動数と同じ高さの声を出すと、振動が大きくなって割れる
- 電子レンジ → 水分子の固有振動数に合わせたマイクロ波を当てて、振動させて温める
- 橋の崩壊(タコマナローズ橋) → 風の振動数と橋の固有振動数が一致して、橋が大きく揺れて崩壊した有名な事例
固有振動数を知っていると、共振が起きる条件がわかる。だから物理的にも工学的にもとても重要な概念なんです。
入試ではここが狙われる!
固有振動数に関する入試問題では、以下のパターンがよく出ます。
パターン1:固有振動数を変える条件
「弦の長さを半分にすると固有振動数はどうなるか?」→ 公式から2倍になる。
パターン2:共振が起きる条件
「おんさの振動数を変えていくと、ある振動数のとき弦が大きく振動した。このときの関係を述べよ」→ おんさの振動数と弦の固有振動数が一致した。
パターン3:気柱の共鳴
「閉管・開管の固有振動数を求めよ」→ 気柱の長さと波の速さから計算する問題。
これらは全て、「固有振動数 = 物体固有のリズム」「外力の振動数が一致 = 共振」という基本を理解していれば解けます!
まとめ
- 固有振動とは、物体をたたいたときに、固有の揺れ方をすること
- 固有振動するときの音の高さが固有振動数
- 楽器だけでなく、何度もたたいて同じ高さの音が鳴れば固有振動
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