音の速さはどう決まる?音波の性質を解説!【イメージ重視の物理基礎】

  • まずはザックリ理解したい
  • イメージを優先したい
  • 苦手を克服したい

このような方向けに解説をしていきます。

【今回わかること】

  • 音が伝わる仕組み
  • 音速の求め方

音波とは空気の振動が縦波で伝わること

普段から耳にしている音は波の一種で、空気が縦波の振動をすることで音の波(音波)が伝わっていきます。

海やロープの波のように肉眼で見ることはできませんが、振動が伝わることで音を聞くことができます。

 

友達と会話をしているところを例に考えてみましょう。

あなたがしゃべると声帯が揺れだします。

声帯が揺れることで、近くの空気の粒が声帯に押されて動き出す

動いた空気が隣の空気の粒を動かし、その空気がさらに隣の空気を動かし、その空気がさらに・・・

このように空気の粒が衝突をくり返して、友達の鼓膜の直前にある空気が揺れだします

そして鼓膜が揺れることで、あなたの声が友達に聞こえるという仕組みです。

 

空気の粒は小さすぎて肉眼でみることができないので、振動が伝わっていくようすは目視できません

なのでボールが次々とぶつかっていくようすをイメージしておきましょう!

まこと
音の波を音波と呼ぶ!

 

 

空気がなければ音は聞こえない

音波は空気の粒が振動するおかげで伝わっていきます。

つまり振動する空気の粒がなくなれば、揺れを伝えることができず、音は聞こえなくなります。

 

目覚まし時計を使ったわかりやすい実験があります。

実験動画をみて、次の流れを確認してみましょう!

  1. 目覚まし時計のアラームを鳴らす
  2. 容器に入れる
  3. 容器の空気を抜いて、真空状態にする
  4. 音が聞こえなくなる
まこと
空気がなくなれば音は聞こえなくなる!

 

音速を求める公式

空気中の音波の速さ \(V\) は、温度 \(t\) によって決まります

公式は数値も含めて覚えておきましょう!

\(V=331.5+0.6t\)
  • 気温が0[℃] なら、\(V\)=331.5+0.6×0=331.5[m/s]
  • 気温が10[℃] なら、\(V\)=331.5+0.6×10=337.5[m/s]
  • 気温が15[℃] なら、\(V\)=331.5+0.6×15=340.5[m/s]

温度 \(t\) は絶対温度ではないので注意しましょう。

まこと
音速は気温で決まる!

 

 

まとめ

  • 空気が縦波で振動することで音が伝わる
  • 空気がなければ音は聞こえない
  • 音速は \(V=331.5+0.6t\) で求められる

 

 

例題

【問】気温25℃の環境で、打ち上げ花火が開いてから、5.0秒後に音が聞こえた。花火までの距離はいくらか。ただし、花火の光は一瞬で届いたものとする。

答えはこちら
音速 \(V\) は、\(V=331.5+0.6t\) より

\(V=331.5+0.6×25\)
\(=346.5\)[m/s]

音波は一定の速さで進んでいくので、距離=速さ×時間より

\(距離=346.5×5.0\)
\(=1732.5\)[m]

有効数字2桁に直すと、\(1.7×10^3\)[m]

 

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