- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 熱平衡とはなにか
- 熱の正体
熱平衡状態とは2つの物体の温度が同じになること
高温の物体と低温の物体をくっつけると、時間が経つにつれて温度の差がなくなってきます。
やがて、2つの物体は同じ温度になる。
これを『熱平衡の状態にある』と呼びます。
熱平衡のイメージを掴むために「冷えピタ」を例に考えてみましょう。
風邪をひいて体温が高いとき、冷えピタなどの冷却シートをおでこに付けるとします。
冷却シートを付けたばかりのときは、自分の体温よりも冷却シートの方が冷たいです。
しばらく付けたままにしておくと、冷却シートの冷たさを感じなくなってくるでしょう。
このとき、「冷却シート」と「おでこ」の温度は、次のように変化しています。
- 冷却シートは温度が上がる
- おでこは温度が下がる
「冷却シート」と「おでこ」の温度が同じになると、それ以上温度は変化しなくなります。
このように、2つの温度が同じになることを『熱平衡の状態』と呼びます。
熱の正体は『分子の運動エネルギー』
分子はつねに熱運動をしています。
温度が高いときは激しく「動き」、温度が低いときは穏やかに「動いている」。
「動いている」ということは、力学で学習した運動エネルギーを持っていることになります。
この熱運動におけるエネルギーが『熱』の正体です。
分子は小さすぎて目に見えないので、運動エネルギーとして感じることはできません。
そのかわりに、分子の動きではなく「熱い、冷たい」などの感覚で判断しています。
- 熱いもの→分子が激しく動いている→運動エネルギーが大きい→『熱』の量が多い
- 冷たいもの→分子が穏やかに動いている→運動エネルギーが小さい→『熱』の量が少ない
『熱』もエネルギーなので、熱の量(熱量と呼ぶ)を表すときの単位は [J] を使います。
熱の正体は「分子の運動エネルギー」のこと!
まとめ
- 2つの物体の温度がおなじになることを『熱平衡』と呼ぶ。
- 熱の正体は「分子の運動エネルギー」。
- 熱もエネルギーなので、単位は [J] を使う。