- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 仕事率とはなにか
- 公式よりも優先するもの
- 仕事率の単位について
『仕事率』とは1秒でどれだけ仕事をしたか
仕事率とは、仕事の効率をくらべるためのものです。
例えば、工事現場でクレーンがする仕事について考えてみましょう
地上から屋上まで、重い鉄骨を2回持ち上げるとします。
地上から屋上まで持ち上げるためには1000 [J (ジュール)] の仕事をする必要があるとしましょう。
- 1回目に持ち上げたときは10秒で持ち上げた
- 2回目に持ち上げたときは20秒で持ち上げた
1回目と2回目では、どちらの方が効率よく持ち上げたことになるでしょうか?
1回目の方が短い時間で作業を終わらせたことになるので、効率がよいのは1回目です。
では、次の場合はどちらの方が効率がよいでしょうか。
- 1回目は10秒で1000 [J] の仕事をした
- 2回目は10秒で2000 [J] の仕事をした
同じ時間であれば、2回目の方が仕事をした量は多いので、効率がよいことになります。
「仕事の量が同じとき」と「仕事をした時間が同じとき」で統一されたルールがあった方が、仕事の効率を比較するときに便利です。
そこで、『1秒間にどれだけ仕事をしたか』で仕事の効率を測ります。
この「1秒間にした仕事の量」のことを『仕事率』と呼びます。
- 20秒で1000 [J] の仕事をした場合、仕事率は50 [J/s]
- 10秒で2000 [J] の仕事をした場合、仕事率は200[J/s]
仕事率の公式は2種類もいらない?
教科書では、仕事率の公式が2種類紹介されています。
どちらの公式も仕事率の意味「1秒間にした仕事の量」を覚えておけば問題ありません。
例えば10秒で2000 [J] の仕事をした場合、仕事の量2000 [J] を時間10秒で割ることで、1秒間にした仕事の量がわかります。
つまり、『仕事の量÷時間』をしているので最初の公式が完成します。
もう1つの公式は、仕事を「力×距離」に書き換えたときにできあがる式です。
1秒間にした仕事の量は、1秒間に加えた力×1秒間に移動した距離で求めることができます。
ここで、「1秒間に移動した距離」とは「速さ」のことなので、『1秒間に加えた力×速さ』という式の完成です。
どちらの公式を使うにしても、結局は仕事率の意味がわかれば十分ということになります。
まとめ
- 仕事率とは、1秒間にした仕事の量のこと
- 公式を2つ覚えるよりも、日本語の意味を1つ覚える方がシンプル
- 仕事率の単位[W (ワット)] もあとで覚える