「セミナー物理基礎+物理2025」徹底解説!【第 Ⅴ 章 18】プロセス

当ページでは、数式をより見やすく表示するための処理に、少しお時間がかかることがございます。お手数ですが、ページを開いたまま少々お待ちください。

プロセス

1 コンデンサーの電気量

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「コンデンサーの基本性質と電気量の計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  • コンデンサーの基本公式: \(Q=CV\) の関係。
  • 単位の接頭辞: \(\mu\)(マイクロ)が \(10^{-6}\) を意味することの理解。
  • 有効数字: 物理量の測定値としての数値の扱い。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  • 問題文から与えられた物理量(電気容量 \(C\)、電圧 \(V\))を読み取ります。
  • 単位を計算に適した形(基本単位)に変換します。
  • 公式 \(Q=CV\) に代入して、蓄えられる電気量 \(Q\) を求めます。

思考の道筋とポイント
コンデンサーは、回路において電荷(電気)を蓄える役割を持つ素子です。この問題では、コンデンサーの性能を表す「電気容量」と、接続された電池の「電圧」が与えられており、その結果として蓄えられる「電気量」を求めることが求められています。
まず、これら3つの物理量を結びつける最も基本的な関係式 \(Q=CV\) を想起します。
次に、単位に注目します。電気容量が \(\mu\text{F}\)(マイクロファラド)で与えられているため、計算を行う前にこれを基本単位である \(\text{F}\)(ファラド)に変換する必要があります。

この設問における重要なポイント

  • 公式の理解: 電気量 \(Q\) [\(\text{C}\)] は、電気容量 \(C\) [\(\text{F}\)] と電圧 \(V\) [\(\text{V}\)] の積で表されます。
  • 単位の変換: 接頭辞 \(\mu\)(マイクロ)は \(10^{-6}\)(100万分の1)を表します。つまり、\(1 \, \mu\text{F} = 1 \times 10^{-6} \, \text{F}\) です。
  • 指数の計算: \(10\) のべき乗を含む計算(指数法則)を正確に行うことが重要です。

具体的な解説と立式
問題文より、与えられた物理量は以下の通りです。
電気容量 \(C = 4.0 \, \mu\text{F}\)
電圧 \(V = 100 \, \text{V}\)

まず、電気容量 \(C\) の単位を \(\text{F}\) に変換します。
$$ C = 4.0 \times 10^{-6} \, \text{F} $$
求める電気量を \(Q \, [\text{C}]\) とします。コンデンサーの基本公式 \(Q=CV\) に、これらの値を代入して立式します。
$$ Q = (4.0 \times 10^{-6}) \times 100 $$

使用した物理公式

  • コンデンサーの基本公式: \(Q = CV\)
計算過程

先ほど立てた式を計算します。\(100\) を \(10^2\) と表し、指数の法則 \(10^a \times 10^b = 10^{a+b}\) を利用して整理します。
$$
\begin{aligned}
Q &= (4.0 \times 10^{-6}) \times 100 \\[2.0ex]
&= 4.0 \times 10^{-6} \times 10^2 \\[2.0ex]
&= 4.0 \times 10^{-6+2} \\[2.0ex]
&= 4.0 \times 10^{-4}
\end{aligned}
$$
したがって、蓄えられる電気量は \(4.0 \times 10^{-4} \, \text{C}\) となります。

この設問の平易な説明

コンデンサーを「水筒」、電気を「水」に例えてイメージしてみましょう。

  • 電気容量 \(C\) は、水筒の「底面積」の広さに相当します。底が広いほど、水がたくさん入ります。
  • 電圧 \(V\) は、水を押し込む「水圧(水位の高さ)」に相当します。圧力が高いほど、水は強く押し込まれてたくさん入ります。
  • 電気量 \(Q\) は、実際に中に入った「水の量」です。

この問題は、「底面積の広さが \(4.0\)(マイクロ)の水筒に、圧力 \(100\) で水を押し込んだら、どれだけの量の水が入るか?」という計算をしているのと同じです。答えは単純に「広さ \(\times\) 圧力」で求められますが、「マイクロ」という単位が「とても小さい(百万分の一)」ことを忘れずに計算に反映させるのがポイントです。

解答 \(4.0 \times 10^{-4} \, \text{C}\)

2 平行板コンデンサーの電気容量

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「平行板コンデンサーの電気容量の計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  • 平行板コンデンサーの電気容量の公式: \(C = \varepsilon \frac{S}{d}\)
  • SI単位系への統一: 長さの単位(\(\text{cm}\), \(\text{mm}\))を基本単位(\(\text{m}\))に変換する必要性。
  • 指数法則: \(10\) のべき乗を含む計算の処理。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  • 問題文で与えられた極板の寸法(一辺の長さ、間隔)をメートル(\(\text{m}\))単位に変換します。
  • 極板の面積 \(S\) を計算します。
  • 真空の誘電率 \(\varepsilon_0\) とともに公式に代入し、電気容量 \(C\) を求めます。

思考の道筋とポイント
コンデンサーの電気容量(キャパシタンス)は、極板の形状と、極板間の物質(誘電体)の性質によって決まります。
この問題では、極板の形状(正方形の面積 \(S\)、間隔 \(d\))と、極板間が真空であること(誘電率 \(\varepsilon_0\))が与えられています。これらを結びつける公式 \(C = \varepsilon_0 \frac{S}{d}\) を使用します。

最大のポイントは単位の変換です。問題文では長さが「\(\text{cm}\)」や「\(\text{mm}\)」で与えられていますが、公式の誘電率 \(\varepsilon_0\) の単位が \([\text{F/m}]\) であるため、全ての長さをメートル \([\text{m}]\) に統一してから計算する必要があります。

この設問における重要なポイント

  • 公式の物理的意味: 電気容量 \(C\) は、極板面積 \(S\) に比例し、極板間隔 \(d\) に反比例します。「面積が広いほど電気を蓄えやすく、間隔が狭いほど(引力が強まり)電気を蓄えやすい」と理解しましょう。
  • 単位変換の徹底:
    • \(1 \, \text{cm} = 1 \times 10^{-2} \, \text{m}\)
    • \(1 \, \text{mm} = 1 \times 10^{-3} \, \text{m}\)
  • 面積の計算: 一辺の長さをメートルに直してから2乗して面積 \(S \, [\text{m}^2]\) を求めます。

具体的な解説と立式
まず、与えられた数値をSI単位系(メートル)に変換し、物理量を整理します。

極板は一辺 \(10 \, \text{cm}\) の正方形なので、メートルに換算すると \(0.10 \, \text{m}\) です。
よって、極板の面積 \(S\) は以下のように表せます。
$$ S = 0.10 \times 0.10 = 1.0 \times 10^{-2} \, \text{m}^2 $$
極板の間隔 \(d\) は \(1.0 \, \text{mm}\) なので、メートルに換算します。
$$ d = 1.0 \times 10^{-3} \, \text{m} $$
真空の誘電率は \(\varepsilon_0 = 8.9 \times 10^{-12} \, \text{F/m}\) です。

これらを平行板コンデンサーの電気容量の公式 \(C = \varepsilon_0 \frac{S}{d}\) に代入して立式します。
$$ C = 8.9 \times 10^{-12} \times \frac{1.0 \times 10^{-2}}{1.0 \times 10^{-3}} $$

使用した物理公式

  • 平行板コンデンサーの電気容量: $$ C = \varepsilon \frac{S}{d} $$
計算過程

先ほど立てた式を計算します。数値部分と \(10\) のべき乗部分(指数)を分けて整理すると、計算ミスを防げます。
$$
\begin{aligned}
C &= 8.9 \times 10^{-12} \times \frac{1.0 \times 10^{-2}}{1.0 \times 10^{-3}} \\[2.0ex]
&= 8.9 \times 10^{-12} \times \left( \frac{1.0}{1.0} \times \frac{10^{-2}}{10^{-3}} \right) \\[2.0ex]
&= 8.9 \times 10^{-12} \times 10^{-2 – (-3)} \\[2.0ex]
&= 8.9 \times 10^{-12} \times 10^{1} \\[2.0ex]
&= 8.9 \times 10^{-11}
\end{aligned}
$$
したがって、電気容量は \(8.9 \times 10^{-11} \, \text{F}\) となります。

この設問の平易な説明

コンデンサーを「駐車場」に例えてみましょう。

  • 極板面積 \(S\) は「駐車場の広さ」です。広いほどたくさんの車(電荷)を停められます。
  • 極板間隔 \(d\) は、プラスとマイナスの電荷が引き合う距離です。距離が近いほど、強い力で引き合うため、電荷が逃げずにたくさん集まることができます。

この問題では、\(10 \, \text{cm}\) 四方の板を \(1 \, \text{mm}\) という非常に狭い間隔で向かい合わせることで、電気を蓄える能力(容量)がどうなるかを計算しました。単位をメートルに直すという「下準備」さえ間違えなければ、あとは公式に当てはめるだけのシンプルな問題です。

解答 \(8.9 \times 10^{-11} \, \text{F}\)
別解: 接頭辞を指数として扱う計算アプローチ

思考の道筋とポイント
単位変換(\(\text{cm} \rightarrow \text{m}\), \(\text{mm} \rightarrow \text{m}\))で小数点の位置を間違えるミスは非常に多いです。これを防ぐために、単位の接頭辞(センチ \(\text{c}\)、ミリ \(\text{m}\))をそのまま \(10\) のべき乗として扱い、計算の最後まで指数形式を保つ方法を紹介します。

具体的な解説と立式
接頭辞の定義を確認します。

  • \(\text{c} \text{ (センチ)} = 10^{-2}\)
  • \(\text{m} \text{ (ミリ)} = 10^{-3}\)

これを用いて、物理量を指数形式で表現します。
一辺の長さ \(L = 10 \, \text{cm} = 10 \times 10^{-2} \, \text{m} = 10^{-1} \, \text{m}\)
極板面積 \(S = L^2 = (10^{-1})^2 = 10^{-2} \, \text{m}^2\)
極板間隔 \(d = 1.0 \, \text{mm} = 1.0 \times 10^{-3} \, \text{m}\)

これらを公式に代入します。
$$ C = 8.9 \times 10^{-12} \times \frac{10^{-2}}{1.0 \times 10^{-3}} $$

計算過程

$$
\begin{aligned}
C &= 8.9 \times 10^{-12} \times \frac{10^{-2}}{10^{-3}} \\[2.0ex]
&= 8.9 \times 10^{-12} \times 10^{-2 – (-3)} \\[2.0ex]
&= 8.9 \times 10^{-12} \times 10^{1} \\[2.0ex]
&= 8.9 \times 10^{-11}
\end{aligned}
$$
このように、小数を一切使わず、全てを \(10\) のべき乗で処理することで、「\(0\) がいくつあるか」を数える手間とミスを減らすことができます。特に物理では非常に小さかったり大きかったりする数値を扱うため、この「指数による管理」は非常に有効なテクニックです。

解答 \(8.9 \times 10^{-11} \, \text{F}\)

3 コンデンサーの条件変更と比誘電率

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「平行板コンデンサーの形状や物質の変化による電気容量の変化」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  • 平行板コンデンサーの電気容量の公式: \(C = \varepsilon \frac{S}{d}\) (\(\varepsilon\): 誘電率, \(S\): 極板面積, \(d\): 極板間隔)
  • 比誘電率の定義: 誘電体の誘電率 \(\varepsilon\) は、真空の誘電率 \(\varepsilon_0\) と比誘電率 \(\varepsilon_r\) を用いて \(\varepsilon = \varepsilon_r \varepsilon_0\) と表される。
  • 比例関係の利用: 各変数が何倍になったかを追跡することで、全体の変化を捉える。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  • 初期状態の電気容量 \(C_0\) を文字式で定義します。
  • 条件変更後の各物理量(面積、間隔、誘電率)を整理します。
  • 変更後の電気容量を計算し、\(C_0\) の何倍になっているかを求めます。

極板面積と間隔を変化させた場合

思考の道筋とポイント
まず、真空中の平行板コンデンサーの基本公式 \(C = \varepsilon_0 \frac{S}{d}\) を思い出します。
電気容量 \(C\) は、極板面積 \(S\) に比例し、極板間隔 \(d\) に反比例します。
問題文の条件「面積を \(2\) 倍」「間隔を \(1/2\) 倍」をこの公式に適用し、係数がどう変化するかを調べます。

この設問における重要なポイント

  • 比例と反比例: 分子にある \(S\) が \(2\) 倍になれば \(C\) も \(2\) 倍になります。分母にある \(d\) が \(1/2\) 倍になれば、\(C\) はその逆数である \(2\) 倍になります。
  • 文字式の活用: 具体的な数値がないため、初期値を \(S, d\) と置き、変化後を \(2S, d/2\) と表して比較します。

具体的な解説と立式
はじめの極板面積を \(S\)、極板間隔を \(d\)、真空の誘電率を \(\varepsilon_0\) とします。
このとき、はじめの電気容量 \(C_0\) は次のように表されます。
$$ C_0 = \varepsilon_0 \frac{S}{d} \quad \cdots ① $$
次に、極板面積を \(2\) 倍、極板間隔を \(1/2\) 倍にした後の電気容量を \(C_1\) とします。
変化後の面積は \(2S\)、間隔は \(\displaystyle\frac{d}{2}\) なので、これらを公式に代入して立式します。
$$ C_1 = \varepsilon_0 \frac{2S}{\displaystyle\frac{d}{2}} $$

使用した物理公式

  • 平行板コンデンサーの電気容量: $$ C = \varepsilon \frac{S}{d} $$
計算過程

立てた式を整理して、\(C_0\) との関係を導きます。
$$
\begin{aligned}
C_1 &= \varepsilon_0 \frac{2S}{\displaystyle\frac{d}{2}} \\[2.0ex]
&= \varepsilon_0 \times \frac{2S \times 2}{d} \\[2.0ex]
&= 4 \times \varepsilon_0 \frac{S}{d} \\[2.0ex]
&= 4 C_0
\end{aligned}
$$
したがって、電気容量ははじめの \(4\) 倍になります。

この設問の平易な説明

コンデンサーの容量を決める要素は「広さ」と「狭さ」です。

  1. 広さ(面積)が2倍: たくさん電気が乗れるので、容量は 2倍 になります。
  2. 間隔が半分: プラスとマイナスが近づいて強く引き合うので、電気が逃げにくくなり、さらに容量は 2倍 になります。

これら2つの効果を掛け合わせると、\(2 \times 2 = 4\) 倍になります。

解答 \(4\) 倍

さらに誘電体で満たした場合

思考の道筋とポイント
「さらに」という言葉に注意します。これは、先ほどの「面積 \(2\) 倍、間隔 \(1/2\) 倍」の状態を維持したまま、極板間を誘電体で満たすことを意味します。
誘電体を入れると、電気容量は「比誘電率 \(\varepsilon_r\) 倍」になります。
ここでは比誘電率が \(5.0\) なので、誘電率は真空のときの \(5.0\) 倍になります。

この設問における重要なポイント

  • 比誘電率の意味: 比誘電率 \(\varepsilon_r\) の誘電体中での誘電率 \(\varepsilon\) は、\(\varepsilon = \varepsilon_r \varepsilon_0\) です。
  • 電気容量の変化: 誘電体を入れると、電気容量は真空の場合の \(\varepsilon_r\) 倍に増加します。

具体的な解説と立式
比誘電率 \(\varepsilon_r = 5.0\) の誘電体で満たすと、誘電率は \(\varepsilon = 5.0 \varepsilon_0\) となります。
このときの電気容量を \(C_2\) とします。
極板の形状は \(C_1\) のときと同じ(面積 \(2S\)、間隔 \(d/2\))なので、公式の \(\varepsilon_0\) を \(\varepsilon\) に置き換えて立式します。
$$ C_2 = \varepsilon \frac{2S}{\displaystyle\frac{d}{2}} = (5.0 \varepsilon_0) \frac{2S}{\displaystyle\frac{d}{2}} $$

使用した物理公式

  • 誘電体中の誘電率: \(\varepsilon = \varepsilon_r \varepsilon_0\)
  • 平行板コンデンサーの電気容量: $$ C = \varepsilon \frac{S}{d} $$
計算過程

$$
\begin{aligned}
C_2 &= 5.0 \varepsilon_0 \frac{2S}{\displaystyle\frac{d}{2}} \\[2.0ex]
&= 5.0 \times \left( \varepsilon_0 \frac{4S}{d} \right) \\[2.0ex]
&= 5.0 \times 4 \varepsilon_0 \frac{S}{d} \\[2.0ex]
&= 20 C_0
\end{aligned}
$$
したがって、電気容量ははじめの \(20\) 倍になります。

この設問の平易な説明

先ほどの操作で、電気容量はすでに「4倍」になっていました。
ここに、電気を蓄えるのを助けてくれる物質(誘電体)を入れます。この物質の能力(比誘電率)は「5.0」なので、容量はさらに「5倍」になります。
もともとの4倍の状態から、さらに5倍になるので、合計で \(4 \times 5 = 20\) 倍になります。

解答 \(20\) 倍
別解: 倍率計算によるアプローチ

思考の道筋とポイント
いちいち式全体を書かなくても、各変数が「何倍になったか」だけを注目すれば、素早く答えを出すことができます。検算やスピードが求められる場面で有効です。

この設問における重要なポイント

  • 変数の分離: 定数部分と変数部分を分け、変化する変数(\(\varepsilon, S, d\))のみに着目します。
  • 倍率の積: 全体の倍率は、各変数の倍率の積(または商)で決まります。

具体的な解説と立式
電気容量の公式 \(C = \varepsilon \frac{S}{d}\) より、\(C\) は \(\varepsilon\) と \(S\) に比例し、\(d\) に反比例します。
全体の倍率は、各要素の倍率の積で求められます。
$$ \text{全体の倍率} = (\varepsilon \text{の倍率}) \times \frac{S \text{の倍率}}{d \text{の倍率}} $$

使用した物理公式

  • 比例・反比例の性質
計算過程

前半の問い:
\(\varepsilon\) は変化なし(\(1\) 倍)、\(S\) は \(2\) 倍、\(d\) は \(1/2\) 倍です。
$$
\begin{aligned}
\text{倍率} &= 1 \times \frac{2}{1/2} \\[2.0ex]
&= 1 \times 4 \\[2.0ex]
&= 4 \, \text{倍}
\end{aligned}
$$
後半の問い:
さらに \(\varepsilon\) が \(5.0\) 倍になります(比誘電率 \(5.0\))。形状の変化(\(4\) 倍)はそのままです。
$$
\begin{aligned}
\text{倍率} &= 5.0 \times \frac{2}{1/2} \\[2.0ex]
&= 5.0 \times 4 \\[2.0ex]
&= 20 \, \text{倍}
\end{aligned}
$$
このように、要素ごとの変化を掛け合わせるだけで答えにたどり着けます。

この設問の平易な説明

公式全体を書くのが面倒なときは、「何倍になったか」だけをメモ書きして計算すると早いです。

  • 「面積2倍」→「\(\times 2\)」
  • 「間隔半分」→「\(\div (1/2)\)」つまり「\(\times 2\)」
  • 「誘電体5倍」→「\(\times 5\)」

これらを全部掛け合わせると、\(2 \times 2 \times 5 = 20\) 倍になります。

解答 \(4\) 倍, \(20\) 倍
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4 コンデンサーの合成容量

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「コンデンサーの接続方法と合成容量の計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  • 並列接続の合成容量: \(C = C_1 + C_2\) (単純な和)
  • 直列接続の合成容量: \(\displaystyle\frac{1}{C} = \frac{1}{C_1} + \frac{1}{C_2}\) (逆数の和)
  • 直列接続の簡便法: 2つの場合、「和分の積」 \(C = \displaystyle\frac{C_1 C_2}{C_1 + C_2}\) が利用可能。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  • 問題文から2つのコンデンサーの電気容量(\(C_1, C_2\))を読み取ります。
  • 並列接続の場合は、容量を単純に足し合わせます。
  • 直列接続の場合は、逆数の和の公式、または「和分の積」の公式を用いて計算します。

並列接続の場合

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