今回の問題
dynamics#48【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド
この問題のテーマは「連結された物体の運動と力学的エネルギー保存則」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。
- 力学的エネルギー保存則: 物体にはたらく力が重力や弾性力などの保存力のみの場合、その物体の力学的エネルギー(運動エネルギーと位置エネルギーの和)は一定に保たれます。この問題では、AとBを一つの「系」として考えると、張力は系の内部の力(内力)となり、その仕事の和は0になるため、系全体の力学的エネルギーが保存されます。
- 仕事とエネルギーの関係: (非保存力がした仕事)=(力学的エネルギーの変化量)という関係も重要です。
- 鉛直投げ上げ運動: Bが床に衝突した後のAは、初速度を持って真上に投げ上げられる運動と同じになります。
基本的なアプローチは以下の通りです。
- (1)では、AとBそれぞれの位置エネルギーの変化量を計算し、その和を求めます。
- (2)では、AとBを一つの系とみなし、系全体の力学的エネルギー保存則を適用して速さを求めます。運動方程式を立てて解く別解も考えられます。
- (3)では、Bが床に衝突した後のA単独の運動に着目し、Aについての力学的エネルギー保存則を適用して最高点の高さを求めます。