- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 回路図での器具の描き方ルール
- 回路図の立体的イメージ
- オームの法則はなぜ \(V=RI\) ?
回路図の描き方基本ルール
まずは回路図で登場する器具の描き方を確認しておきましょう。
中学理科で扱う内容ですが、知らなかったとしても今回覚えれば大丈夫です!
パーツの名前 | 回路図での描き方 |
---|---|
電源装置 | |
抵抗 | |
電流計 | |
電圧計 | |
電球 | |
スイッチ |
器具以外にも、回路図全体の描き方にもルールがあります。
- 導線は直線で描く
- 導線の曲がり角は直角に描く
- 導線の角に器具を描くのはNG
- 導線が交わるところには点を描く
このルールを使って簡単な回路図を描くと、次のようになります。
電池と抵抗を回路図での描き方に変えてみます。
回路図の描き方ルールは、頑張って覚えようとしなくても大丈夫です。
回路図を何個か見てるうちに、意識しなくてもルール通り回路を描けるようになります。
回路図は立体的にイメージできるようにする
物理の問題において、回路図は平面で描かれます。
このような平面の回路図を立体的にイメージするうえで、大切なポイントが4つあります。
- 電流は「正電荷の流れ」
- 電池は「正電荷を上に運ぶエレベーター」
- 抵抗は「ザラザラなすべり台」
- 導線は「高さが変わらない道」
この4大ポイントを使うと、次のような立体的イメージが完成します。
正電荷くんが回路内をテクテク歩いてるところをイメージすると、回路問題が簡単に解けるようになります。
ここで注意が必要なのは、実際には正電荷ではなく、電子(負電荷)が回路内を動いています。
しかし電子の動く向きは電流の流れる向きと逆というのが面倒なので、正電荷が電流と同じ向きに動いているとイメージしましょう。
オームの法則とは「高さが同じ」ということ
中学理科で登場したオームの法則を思い出しておきましょう。
\(V\):電圧
\(R\):抵抗値
\(I\):電流
回路の立体図において「\(V\) ってなにを表してるの?」「\(RI\) ってなにを表してるの?」を解決していきます。
電圧 \(V\) とは?
電池が正電荷を持ち上げる高さ、つまりエレベーターの上がる高さでイメージしましょう。
数学で未知のものには \(x\) を使うように、電圧を文字で表すときには \(V\) を使います。
ここでややこしいのが単位です。
電圧の単位は [V]と書いてボルトと読むのですが、電圧の文字表記 \(V\) と使う文字が同じなので混乱しないようにしましょう。
電圧降下 \(RI\) とは?
抵抗に電流が流れると、すべり台のように高低差ができます。
このすべり台の高低差は、抵抗値 \(R\) × 電流 \(I\) となります。
正電荷とすべり台をイメージすれば、高い方はどっち?低い方はどっち?というのが簡単にわかるのでおすすめ!
電流の向きに正電荷くんが進んでるようすを想像して、立体的にイメージできるようにしましょう。
オームの法則は高さが同じということ
正電荷くんになったつもりで考えてみましょう。
例えばエレベーターを使って、3階分上がったとします。
すべり台で何階分下がれば、同じルートをグルグル回ることができますか?
もちろんすべり台で3階分下がればOKです。
つまり、正電荷くんがエレベーターで上がる量=正電荷くんがすべり台で下がる量が成り立ちます。
これを文字に置き換えたものがオームの法則です。
立体的にイメージできるようにすることが最重要ポイントです。
- 電流は「正電荷の流れ」
- 電池は「正電荷を上に運ぶエレベーター」
- 抵抗は「ザラザラなすべり台」
- 導線は「高さが変わらない道」
まとめ
- 回路図を描きながら、描き方ルールを無意識に守れるように練習する
- 立体的イメージの4大ポイントは覚える
①電流は正電荷の流れ
②電池はエレベーター
③抵抗はすべり台
④導線は道 - オームの法則 \(V=RI\) は、高さが同じということ