「物理重要問題集2026」徹底解説(160〜163問):未来の得点力へ!完全マスター講座

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問題160 波の屈折と虹のしくみ (16 北海道大)

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

【相違点に関する注記】
  1. 提示する別解
    • 設問(1)(ウ)の別解: フェルマーの原理(微積分)を用いた解法
      • 模範解答がホイヘンスの原理に基づく幾何学的な波面の作図から導出するのに対し、別解では「光は最短時間で到達する経路を選ぶ」というフェルマーの原理から、微積分を用いて解析的に屈折の法則を導出します。
    • 設問(2)(ク)の別解: 微積分を用いた極値の導出
      • 模範解答が与えられたグラフ(図3)から視覚的に最大値を読み取るのに対し、別解では屈折の法則と反射角の式を連立させ、微積分を用いて数学的に最大値を与える入射角を厳密に導出します。
  2. 上記の別解が有益である理由
    • フェルマーの原理は、波動光学だけでなく幾何光学の根本原理であり、より高度な物理的直観を養うことができます。
    • グラフが与えられていない場合でも、自力で虹が最も明るくなる角度(虹角)を計算できる強力な解析力を身につけることができます。
  3. 結果への影響
    • いずれのアプローチを用いても、最終的に得られる答えは模範解答と完全に一致します。

この問題のテーマは「波の屈折の原理と、水滴による虹の形成メカニズム」です。
波の基本的な性質から出発し、幾何光学を用いて自然現象(虹)を定量的に説明します。

問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  • ホイヘンスの原理: 波面上の各点が新たな波源となり、それらの素元波の包絡面が次の波面を形成します。
  • 屈折の法則(スネルの法則): 異なる媒質へ波が進入する際、速さの比と入射角・屈折角の正弦(サイン)の比が一定になります。
  • 光の分散: 光の波長によって媒質中の屈折率(進む速さ)が異なるため、色が分かれて見える現象です。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  • (1)では、波の基本原理を確認し、図形的な関係から屈折の法則を導出します。また、光の波長と速さの関係を整理します。
  • (2)では、水滴を球とみなし、内部での反射・屈折の幾何学的な経路を追跡して偏角を計算します。さらに、分散の知識を用いて虹の色の並びを判定します。

問(1) (ア)(イ)(ウ)

思考の道筋とポイント
波の伝わり方の基本原理を確認し、ホイヘンスの原理を用いて屈折の法則を導出します。
図1および模範解答の図aにおいて、波面が媒質1から媒質2へ進む際の幾何学的な関係に着目します。

この設問における重要なポイント

  • 重ね合わせの原理: 複数の波が重なるとき、合成波の変位は各波の変位の和になります。
  • ホイヘンスの原理: 波面上の各点が新たな「波源」となります。
  • 波面と射線の直交性: 波の進む向き(射線)は、常に波面と垂直に交わります。

具体的な解説と立式
(ア) 2つの波が同時にきたときの変位 \(y\) は、それぞれの変位 \(y_1\) と \(y_2\) の和で表されます。

(イ) ホイヘンスの原理によれば、波面上の各点は新たな球面波を生み出す「波源」となります。

(ウ) 模範解答の図aを用いて屈折の法則を導出します。
波面 \(\text{AB}\) 上の点 \(\text{A}\) が境界面に達した瞬間を時刻 \(0\) とします。
点 \(\text{B}\) が媒質1の中を速さ \(v_1\) で進み、境界面上の点 \(\text{D}\) に達するまでの時間を \(\Delta t\) とします。
この間に進む距離 \(\text{BD}\) は以下のように表せます。
$$
\begin{aligned}
\text{BD} &= v_1 \Delta t \quad \cdots ①
\end{aligned}
$$
同じ時間 \(\Delta t\) の間に、点 \(\text{A}\) から出た球面波は媒質2の中を速さ \(v_2\) で進み、半径 \(\text{AC}\) の球面波となります。
$$
\begin{aligned}
\text{AC} &= v_2 \Delta t \quad \cdots ②
\end{aligned}
$$
直角三角形 \(\text{ABD}\) において、\(\angle\text{BAD} = \theta_1\) であるため、以下の関係が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\text{BD} &= \text{AD} \sin\theta_1 \quad \cdots ③
\end{aligned}
$$
直角三角形 \(\text{ACD}\) において、\(\angle\text{ADC} = \theta_2\) であるため、以下の関係が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\text{AC} &= \text{AD} \sin\theta_2 \quad \cdots ④
\end{aligned}
$$

使用した物理公式

  • 等速直線運動の距離: \(x = vt\)
  • 直角三角形の三角比: \(\sin\theta = \frac{\text{対辺}}{\text{斜辺}}\)
計算過程

式①と式③より、\(\Delta t\) を消去して \(\text{AD}\) との関係を導きます。
$$
\begin{aligned}
v_1 \Delta t &= \text{AD} \sin\theta_1 \\[2.0ex] \Delta t &= \frac{\text{AD} \sin\theta_1}{v_1}
\end{aligned}
$$
同様に、式②と式④より、
$$
\begin{aligned}
v_2 \Delta t &= \text{AD} \sin\theta_2 \\[2.0ex] \Delta t &= \frac{\text{AD} \sin\theta_2}{v_2}
\end{aligned}
$$
これら2つの \(\Delta t\) の式を等置します。
$$
\begin{aligned}
\frac{\text{AD} \sin\theta_1}{v_1} &= \frac{\text{AD} \sin\theta_2}{v_2}
\end{aligned}
$$
両辺を \(\text{AD}\) で割り、整理して \(\frac{v_2}{v_1}\) の形にします。
$$
\begin{aligned}
\frac{\sin\theta_1}{v_1} &= \frac{\sin\theta_2}{v_2} \\[2.0ex] \frac{v_2}{v_1} &= \frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}
\end{aligned}
$$

この設問の平易な説明

波が斜めに境界にぶつかるとき、波の「左端」と「右端」で境界に到達するタイミングがずれます。
媒質2に入ると波の進むスピードが変わるため、先に境界に入った側と後から入った側で進む距離に差が生じ、結果として波の進む向きが曲がります。
この曲がり具合(角度)とスピードの関係を、直角三角形の辺の長さの比を使って計算したのが屈折の法則です。

結論と吟味

導出された式 \(\frac{v_2}{v_1} = \frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}\) は、スネルの法則として知られる基本的な物理法則と完全に一致しており、妥当です。

解答 (1) (ア) \(y_1 + y_2\)
解答 (1) (イ) 波源
解答 (1) (ウ) \(\displaystyle\frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}\)
別解: 微積分を用いた体系的解法(フェルマーの原理)

思考の道筋とポイント
「光は最短時間で到達する経路を選ぶ」というフェルマーの原理から、微積分を用いて解析的に屈折の法則を導出します。
幾何学的な作図に頼らず、関数の最小値を求める数学的なアプローチをとります。

この設問における重要なポイント

  • フェルマーの原理: 波が2点間を伝播する際、所要時間が極値(通常は最小値)となる経路を通ります。
  • 関数の極値: 関数 \(f(x)\) が最小値をとるとき、その導関数は \(f'(x) = 0\) となります。

具体的な解説と立式
媒質1の点 \(\text{P}(0, h_1)\) から媒質2の点 \(\text{Q}(L, -h_2)\) へ、境界面上の点 \(\text{R}(x, 0)\) を経由して進むとします。
\(\text{PR}\) 間の距離 \(L_1\)、\(\text{RQ}\) 間の距離 \(L_2\) は三平方の定理より以下のように表せます。
$$
\begin{aligned}
L_1 &= \sqrt{x^2 + h_1^2} \\[2.0ex] L_2 &= \sqrt{(L-x)^2 + h_2^2}
\end{aligned}
$$
点 \(\text{P}\) から点 \(\text{Q}\) までの所要時間 \(t\) は、それぞれの媒質での速さ \(v_1, v_2\) を用いて次のように立式できます。
$$
\begin{aligned}
t &= \frac{L_1}{v_1} + \frac{L_2}{v_2}
\end{aligned}
$$
フェルマーの原理より、時間 \(t\) が最小となるように経路(座標 \(x\))が決まるため、以下の条件が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\frac{dt}{dx} &= 0
\end{aligned}
$$

使用した物理公式

  • フェルマーの原理(最小時間の原理)
  • 合成関数の微分: \(\frac{d}{dx} \sqrt{f(x)} = \frac{f'(x)}{2\sqrt{f(x)}}\)
計算過程

時間 \(t\) の式に \(L_1, L_2\) を代入します。
$$
\begin{aligned}
t &= \frac{\sqrt{x^2 + h_1^2}}{v_1} + \frac{\sqrt{(L-x)^2 + h_2^2}}{v_2}
\end{aligned}
$$
時間 \(t\) を \(x\) で微分します。
$$
\begin{aligned}
\frac{dt}{dx} &= \frac{1}{v_1} \cdot \frac{2x}{2\sqrt{x^2 + h_1^2}} + \frac{1}{v_2} \cdot \frac{2(L-x) \cdot (-1)}{2\sqrt{(L-x)^2 + h_2^2}} \\[2.0ex] &= \frac{1}{v_1} \frac{x}{\sqrt{x^2 + h_1^2}} – \frac{1}{v_2} \frac{L-x}{\sqrt{(L-x)^2 + h_2^2}}
\end{aligned}
$$
これが \(0\) になるので、
$$
\begin{aligned}
\frac{1}{v_1} \frac{x}{\sqrt{x^2 + h_1^2}} – \frac{1}{v_2} \frac{L-x}{\sqrt{(L-x)^2 + h_2^2}} &= 0
\end{aligned}
$$
ここで、図の幾何学的関係から、入射角 \(\theta_1\) と屈折角 \(\theta_2\) について以下の関係が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\sin\theta_1 &= \frac{x}{\sqrt{x^2 + h_1^2}} \\[2.0ex] \sin\theta_2 &= \frac{L-x}{\sqrt{(L-x)^2 + h_2^2}}
\end{aligned}
$$
これらを微分の式に代入します。
$$
\begin{aligned}
\frac{\sin\theta_1}{v_1} – \frac{\sin\theta_2}{v_2} &= 0 \\[2.0ex] \frac{\sin\theta_1}{v_1} &= \frac{\sin\theta_2}{v_2}
\end{aligned}
$$
整理して \(\frac{v_2}{v_1}\) の形にします。
$$
\begin{aligned}
\frac{v_2}{v_1} &= \frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}
\end{aligned}
$$

この設問の平易な説明

砂浜(走るのが速い場所)から海(泳ぐのが遅い場所)にいる人を助けに行くとき、一直線に向かうよりも、砂浜を少し長めに走ってから海に入る方が、トータルの時間は短くなります。
光もこれと同じように、「一番早く目的地に着くルート」を自動的に選んで進みます。この「時間が最小になる」という条件を数学の微分を使って計算すると、自然と屈折の法則の式が導き出されます。

結論と吟味

幾何学的な作図を用いず、時間最小の原理から解析的に導出した結果が、メイン解法と完全に一致しました。これにより、屈折現象がフェルマーの原理に支配されていることが確認できます。

解答 (1) (ウ) \(\displaystyle\frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}\)

問(1) (エ)(オ)(カ)

思考の道筋とポイント
光の基本的な性質(速さ、波長、色)に関する知識を確認し、光の分散(波長による速さの違い)について考察します。

この設問における重要なポイント

  • 真空中の光速: 約 \(3.0 \times 10^8\,\text{m}/\text{s}\) は物理の基本定数です。
  • 可視光の波長: 赤色が最も長く、紫色が最も短くなります。
  • 光の分散: 物質中では、波長が短い光ほど屈折率が大きくなり(大きく曲がり)、進む速さが遅くなります。

具体的な解説と立式
(エ) 真空中の光速 \(c\) は、波長に関係なく一定の値をとります。

(オ) 人間の目に見える可視光の中で、最も波長が長いのは赤色、最も短いのは紫色です。

(カ) 問題文より、波長が短くなるほど速さがどうなるかを考えます。
模範解答のヒントにあるように、波長が短い光(例:紫)ほど、物質に入ったときに大きく曲がります。
大きく曲がるということは、入射角 \(\theta_1\) に対して屈折角 \(\theta_2\) がより小さくなることを意味します。
屈折の法則より、以下の関係が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\frac{v_2}{v_1} &= \frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}
\end{aligned}
$$

使用した物理公式

  • 屈折の法則: \(\frac{v_2}{v_1} = \frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}\)
計算過程

媒質1を真空(速さ \(v_1 = c\))、媒質2を物質(速さ \(v_2 = v\))とします。
$$
\begin{aligned}
\frac{v}{c} &= \frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1} \\[2.0ex] v &= c \frac{\sin\theta_2}{\sin\theta_1}
\end{aligned}
$$
入射角 \(\theta_1\) を一定とした場合、波長が短くなると屈折角 \(\theta_2\) が小さくなります。
\(0^\circ < \theta_2 < 90^\circ\) の範囲では、\(\theta_2\) が小さくなると \(\sin\theta_2\) も小さくなります。
したがって、上式より物質中の速さ \(v\) も小さくなります。

この設問の平易な説明

光は波長(波の長さ)によって色が違います。赤い光は波長が長く、紫の光は波長が短いです。
光が水やガラスに入るとき、波長が短い紫の光ほど「進みにくく」なり、スピードがガクッと落ちます。スピードが落ちる割合が大きいほど、進行方向も大きく曲げられます。

結論と吟味

波長が短いほど屈折率が大きくなる(大きく曲がる)という分散の性質と、屈折率が大きいほど媒質中の光速が遅くなるという関係性が正しく結びついており、妥当な結論です。

解答 (1) (エ) \(3.0 \times 10^8\)
解答 (1) (オ)
解答 (1) (カ) 小さく

問(2) (キ)(ク)(a)

思考の道筋とポイント
水滴内で1回反射して出てくる光(主虹)の経路を幾何学的に解析し、反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) を求めます。
さらに、与えられたグラフから反射光が最も強くなる条件を読み取ります。

この設問における重要なポイント

  • 水滴内の幾何学: 水滴を球とみなすため、中心 \(\text{O}\) と入射点・反射点を結ぶ線分はすべて半径となり、二等辺三角形が形成されます。
  • 偏角の計算: 光がどれだけ向きを変えたかを、三角形の内角の和や外角の定理を用いて計算します。
  • グラフの読み取り: 反射光が強くなるのは、入射角が変わっても出射する角度がほとんど変わらない(光が集中する)条件です。

具体的な解説と立式
(キ) 模範解答の図bを用いて、反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) を求めます。
入射点を \(\text{P}\)、反射点を \(\text{Q}\)、入射光の延長線と出射光の逆向きの延長線の交点を \(\text{R}\) とします。
\(\triangle\text{OPR}\) に着目します。
対頂角より、\(\angle\text{OPR} = \theta_1\) です。
\(\triangle\text{OPQ}\) は \(\text{OP} = \text{OQ}\) の二等辺三角形なので、\(\angle\text{OPQ} = \angle\text{OQP} = \theta_2\) です。
したがって、\(\angle\text{POQ} = 180^\circ – 2\theta_2\) となります。
図の対称性から、出射点での屈折の様子も入射点と同じになり、\(\angle\text{POR}\) は \(\angle\text{POQ}\) と等しくなります。
$$
\begin{aligned}
\angle\text{POR} &= 180^\circ – 2\theta_2
\end{aligned}
$$
また、図bより \(\angle\text{PRO} = \frac{\theta_{\text{反射}}}{2}\) です。
\(\triangle\text{OPR}\) の内角の和は \(180^\circ\) であるため、以下の式が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\angle\text{POR} + \angle\text{OPR} + \angle\text{PRO} &= 180^\circ
\end{aligned}
$$

(ク)(a) 図3のグラフは、横軸が入射角 \(\theta_1\)、縦軸が反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) です。
グラフの頂点(ピーク)を読み取ります。

使用した物理公式

  • 三角形の内角の和: \(180^\circ\)
計算過程

(キ) 内角の和の式に各角度を代入します。
$$
\begin{aligned}
(180^\circ – 2\theta_2) + \theta_1 + \frac{\theta_{\text{反射}}}{2} &= 180^\circ
\end{aligned}
$$
両辺から \(180^\circ\) を引きます。
$$
\begin{aligned}
-2\theta_2 + \theta_1 + \frac{\theta_{\text{反射}}}{2} &= 0
\end{aligned}
$$
\(\frac{\theta_{\text{反射}}}{2}\) について解きます。
$$
\begin{aligned}
\frac{\theta_{\text{反射}}}{2} &= 2\theta_2 – \theta_1
\end{aligned}
$$
両辺を2倍して \(\theta_{\text{反射}}\) を求めます。
$$
\begin{aligned}
\theta_{\text{反射}} &= 4\theta_2 – 2\theta_1
\end{aligned}
$$

(ク) 図3のグラフより、\(\theta_{\text{反射}}\) が最大となるのは横軸 \(\theta_1\) が \(60^\circ\) のときです。

(a) グラフの頂点付近では、曲線の傾きがほぼ水平になります。これは、入射角 \(\theta_1\) が少し変わっても、反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) がほとんど変化しないことを意味します。同じ角度で出てくる光が多くなるため、光が集中して強く見えます。

この設問の平易な説明

水滴に入った光は、屈折して曲がり、奥の壁で反射し、また屈折して出てきます。この「入ってから出るまでにどれくらい向きが変わったか」を、図形の角度の足し算・引き算で計算しました。
また、太陽の光はいろいろな角度で水滴に当たりますが、出てくる光の角度をグラフにすると「山」の形になります。山の頂上付近では、当たる角度が違っても出てくる角度が同じになりやすいため、そこに光がギュッと集まって明るく輝いて見えます。

結論と吟味

幾何学的な関係から導かれた \(\theta_{\text{反射}} = 4\theta_2 – 2\theta_1\) は、主虹の偏角を表す正しい式です。また、グラフの極値付近で光線密度が高くなる(コースティクス)という光学的な事実とも整合しています。

解答 (2) (キ) \(4\theta_2 – 2\theta_1\)
解答 (2) (ク) \(60\)
解答 (2) (a) この角度付近では、屈折角の変化が緩やかで反射光が集まるから
別解: 微積分を用いた体系的解法(極値の導出)

思考の道筋とポイント
反射光が最も強くなる入射角 \(\theta_1\) を、与えられたグラフから読み取るのではなく、屈折の法則と反射角の式を連立させ、微積分を用いて数学的に厳密に導出します。

この設問における重要なポイント

  • 極値の条件: \(\theta_{\text{反射}}\) が最大となる条件は、導関数 \(\frac{d\theta_{\text{反射}}}{d\theta_1} = 0\) です。
  • 合成関数の微分: \(\theta_2\) は \(\theta_1\) の関数であるため、連鎖律を用いて微分します。

具体的な解説と立式
反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) は以下の式で表されます。
$$
\begin{aligned}
\theta_{\text{反射}} &= 4\theta_2 – 2\theta_1 \quad \cdots ⑤
\end{aligned}
$$
反射光が最も強くなるのは \(\theta_{\text{反射}}\) が極大となる条件なので、以下を立式します。
$$
\begin{aligned}
\frac{d\theta_{\text{反射}}}{d\theta_1} &= 0 \quad \cdots ⑥
\end{aligned}
$$
また、空気の屈折率を \(1\)、水滴の屈折率を \(n\) とすると、屈折の法則より以下の関係が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\sin\theta_1 &= n \sin\theta_2 \quad \cdots ⑦
\end{aligned}
$$
問題文より、水中の光速 \(c_{\text{水}} = 0.75c\) なので、屈折率 \(n\) は以下のように求まります。
$$
\begin{aligned}
n &= \frac{c}{c_{\text{水}}} \quad \cdots ⑧
\end{aligned}
$$

使用した物理公式

  • 屈折の法則: \(\sin\theta_1 = n \sin\theta_2\)
  • 合成関数の微分: \(\frac{d}{dx} f(g(x)) = f'(g(x)) g'(x)\)
計算過程

式⑧より屈折率 \(n\) を計算します。
$$
\begin{aligned}
n &= \frac{c}{0.75c} \\[2.0ex] &= \frac{4}{3}
\end{aligned}
$$
式⑤の両辺を \(\theta_1\) で微分します。
$$
\begin{aligned}
\frac{d\theta_{\text{反射}}}{d\theta_1} &= 4 \frac{d\theta_2}{d\theta_1} – 2
\end{aligned}
$$
式⑥より、これが \(0\) になるので、
$$
\begin{aligned}
4 \frac{d\theta_2}{d\theta_1} – 2 &= 0 \\[2.0ex] 4 \frac{d\theta_2}{d\theta_1} &= 2 \\[2.0ex] \frac{d\theta_2}{d\theta_1} &= \frac{1}{2} \quad \cdots ⑨
\end{aligned}
$$
次に、式⑦の両辺を \(\theta_1\) で微分します。
$$
\begin{aligned}
\cos\theta_1 &= n \cos\theta_2 \cdot \frac{d\theta_2}{d\theta_1}
\end{aligned}
$$
これに式⑨を代入します。
$$
\begin{aligned}
\cos\theta_1 &= n \cos\theta_2 \cdot \frac{1}{2} \\[2.0ex] 2\cos\theta_1 &= n \cos\theta_2
\end{aligned}
$$
両辺を2乗します。
$$
\begin{aligned}
(2\cos\theta_1)^2 &= (n \cos\theta_2)^2 \\[2.0ex] 4\cos^2\theta_1 &= n^2 \cos^2\theta_2
\end{aligned}
$$
三角関数の相互関係 \(\cos^2\theta = 1 – \sin^2\theta\) を用いて変形します。
$$
\begin{aligned}
4(1 – \sin^2\theta_1) &= n^2 (1 – \sin^2\theta_2) \\[2.0ex] 4 – 4\sin^2\theta_1 &= n^2 – n^2\sin^2\theta_2
\end{aligned}
$$
式⑦より \(n^2 \sin^2\theta_2 = \sin^2\theta_1\) なので、これを右辺に代入します。
$$
\begin{aligned}
4 – 4\sin^2\theta_1 &= n^2 – \sin^2\theta_1 \\[2.0ex] 4 – n^2 &= 4\sin^2\theta_1 – \sin^2\theta_1 \\[2.0ex] 3\sin^2\theta_1 &= 4 – n^2
\end{aligned}
$$
\(n = \frac{4}{3}\) を代入します。
$$
\begin{aligned}
3\sin^2\theta_1 &= 4 – \left(\frac{4}{3}\right)^2 \\[2.0ex] &= 4 – \frac{16}{9} \\[2.0ex] &= \frac{36}{9} – \frac{16}{9} \\[2.0ex] &= \frac{20}{9}
\end{aligned}
$$
両辺を3で割ります。
$$
\begin{aligned}
\sin^2\theta_1 &= \frac{20}{27}
\end{aligned}
$$
平方根をとります。
$$
\begin{aligned}
\sin\theta_1 &= \sqrt{\frac{20}{27}} \\[2.0ex] &= \frac{2\sqrt{5}}{3\sqrt{3}} \\[2.0ex] &= \frac{2\sqrt{15}}{9}
\end{aligned}
$$
ここで \(\sqrt{15} \approx 3.87\) と近似して計算します。
$$
\begin{aligned}
\sin\theta_1 &\approx \frac{2 \times 3.87}{9} \\[2.0ex] &= \frac{7.74}{9} \\[2.0ex] &= 0.86
\end{aligned}
$$
\(\sin 60^\circ = \frac{\sqrt{3}}{2} \approx 0.866\) であるため、\(\theta_1\) は約 \(60^\circ\) であることがわかります。

この設問の平易な説明

グラフの「山の頂上」を見つけるために、数学の「微分」というテクニックを使いました。山の頂上では傾きがゼロになるという性質を利用して計算を進めると、水滴の屈折率(光の遅くなり具合)から、光が一番集まる角度をズバリ計算で割り出すことができます。

結論と吟味

微積分を用いて解析的に求めた入射角が、グラフから読み取った値(約 \(60^\circ\))と見事に一致しました。これにより、虹が見える角度が水滴の屈折率によって数学的に決定されていることが証明されました。

解答 (2) (ク) \(60\)

問(2) (ケ)

思考の道筋とポイント
光の分散(波長による屈折率の違い)を考慮し、主虹においてどの色が一番下に見えるかを論理的に判定します。

この設問における重要なポイント

  • 波長と屈折角の関係: 波長が短い(紫)ほど大きく曲がるため、屈折角 \(\theta_2\) は小さくなります。
  • 反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) と色の関係: \(\theta_{\text{反射}} = 4\theta_2 – 2\theta_1\) より、\(\theta_2\) が小さいほど \(\theta_{\text{反射}}\) も小さくなります。
  • 観測者から見た位置: 図cより、\(\theta_{\text{反射}}\) が小さい光ほど、より下方にある水滴から観測者の目に届きます。

具体的な解説と立式
(1)の(カ)で確認したように、波長が短い光ほど屈折角 \(\theta_2\) が小さくなります。
可視光の中で最も波長が短いのは紫色です。
したがって、紫色の光は赤色の光に比べて \(\theta_2\) が小さくなります。
(キ)で求めた反射角の式を考えます。
$$
\begin{aligned}
\theta_{\text{反射}} &= 4\theta_2 – 2\theta_1
\end{aligned}
$$
入射角 \(\theta_1\) を一定とした場合、\(\theta_2\) が小さいほど \(\theta_{\text{反射}}\) も小さくなります。
つまり、紫色の光は赤色の光よりも \(\theta_{\text{反射}}\) が小さくなります。
図cを見ると、観測者の目に届く光のうち、\(\theta_{\text{反射}}\) が小さい光は、より低い位置にある水滴からやってくることがわかります。

使用した物理公式

  • 特になし(論理的な推論)。
計算過程

計算は不要です。大小関係の推論のみで結論が導かれます。

この設問の平易な説明

紫色の光は波長が短いため、水滴に入るときに大きく曲げられます。その結果、水滴から出てくるときの角度(\(\theta_{\text{反射}}\))が小さくなります。
空に浮かぶたくさんの水滴を見たとき、角度が小さい光は、下の方にある水滴からでないと私たちの目に届きません。だから、虹の一番下には紫色が見えるのです。

結論と吟味

波長 \(\to\) 屈折角 \(\to\) 反射角 \(\to\) 見える位置、という論理の連鎖が正しく構築されており、実際の主虹の色の並び(外側が赤、内側が紫)とも一致するため妥当です。

解答 (2) (ケ)

問(2) (コ)(サ)

思考の道筋とポイント
水滴内で2回反射して出てくる光(副虹)の経路を幾何学的に解析し、反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) を求めます。その後、主虹と同様に分散を考慮して色の見え方を判定します。

この設問における重要なポイント

  • 五角形の内角の和: 水滴内の2回反射の経路は、図dのように五角形を形成します。五角形の内角の和は \(540^\circ\) です。
  • 副虹のグラフの性質: 図5より、副虹の \(\theta_{\text{反射}}\) は下に凸のグラフとなり、主虹とは逆の性質を持ちます。

具体的な解説と立式
(コ) 模範解答の図dに示された五角形に着目します。
この五角形の5つの頂点の内角は以下のようになります。
1. 左端の交点: \(\theta_{\text{反射}}\)
2. 上の入射点: 直線 \(180^\circ\) から \(\theta_1\) を引き、\(\theta_2\) を足した角度なので、\(180^\circ – \theta_1 + \theta_2\)
3. 右上の反射点: 水滴の中心と結んだ半径に対する角が \(\theta_2\) なので、反射の法則より内角は \(2\theta_2\)
4. 右下の反射点: 同様に \(2\theta_2\)
5. 下の出射点: 入射点と対称になるため、\(180^\circ – \theta_1 + \theta_2\)
五角形の内角の和は \(540^\circ\) であるため、以下の式が成り立ちます。
$$
\begin{aligned}
\theta_{\text{反射}} + 2(180^\circ – \theta_1 + \theta_2) + 2(2\theta_2) &= 540^\circ
\end{aligned}
$$

(サ) 図5のグラフより、副虹では \(\theta_{\text{反射}}\) が小さい光ほど下に見えます。
求めた \(\theta_{\text{反射}}\) の式において、\(\theta_2\) が大きいほど \(\theta_{\text{反射}}\) は小さくなります。
波長が長い(赤)ほど屈折しにくく、\(\theta_2\) が大きくなります。

使用した物理公式

  • 多角形の内角の和: \(180^\circ \times (n – 2)\)
計算過程

(コ) 内角の和の式を展開して \(\theta_{\text{反射}}\) について解きます。
$$
\begin{aligned}
\theta_{\text{反射}} + 360^\circ – 2\theta_1 + 2\theta_2 + 4\theta_2 &= 540^\circ \\[2.0ex] \theta_{\text{反射}} + 360^\circ – 2\theta_1 + 6\theta_2 &= 540^\circ
\end{aligned}
$$
両辺から \(360^\circ\) を引き、移項します。
$$
\begin{aligned}
\theta_{\text{反射}} &= 540^\circ – 360^\circ + 2\theta_1 – 6\theta_2 \\[2.0ex] &= 180^\circ + 2\theta_1 – 6\theta_2
\end{aligned}
$$

(サ) \(\theta_{\text{反射}} = 180^\circ + 2\theta_1 – 6\theta_2\) において、\(\theta_2\) の係数がマイナス(\(-6\))であることに注意します。
\(\theta_2\) が大きいほど、引く数が大きくなるため、\(\theta_{\text{反射}}\) は小さくなります。
波長が長い赤色の光は、紫色の光に比べて大きく曲がらないため、\(\theta_2\) が大きくなります。
したがって、赤色の光の方が \(\theta_{\text{反射}}\) が小さくなり、より下方の水滴から目に届くことになります。

この設問の平易な説明

水滴の中で光が2回反射してできる「副虹」の角度を、五角形の内角の和を使って計算しました。
計算の結果、副虹の角度の式は主虹とは逆で、屈折角 \(\theta_2\) が大きいほど角度が小さくなることがわかりました。波長が長くて曲がりにくい赤い光ほど \(\theta_2\) が大きくなるので、副虹では赤い光が一番下に見えることになります。

結論と吟味

幾何学的な導出が正しく行われ、副虹の色の並びが主虹と逆転する(内側が赤、外側が紫)という自然現象の事実と完全に一致しており、妥当な結論です。

解答 (2) (コ) \(180^\circ + 2\theta_1 – 6\theta_2\)
解答 (2) (サ)

【総まとめ】この一問を未来の得点力へ!完全マスター講座

最重要ポイント:この問題の核心となる物理法則は?

  • ホイヘンスの原理と屈折の法則
    • 核心: 波の伝播速度が媒質によって変わることで、波面が傾き、進行方向が曲がる現象を幾何学的に記述します。
    • 理解のポイント:
      • 波面と進行方向(射線)は常に垂直であることを図形的にイメージできるかが鍵です。
      • フェルマーの原理(最短時間の経路)からも同じ法則が導けることを知っておくと、物理的視野が広がります。
  • 光の分散と屈折率の波長依存性
    • 核心: 同じ媒質でも、光の波長(色)によって進む速さが異なり、その結果として屈折角が変わるため、色が分かれて見えます。
    • 理解のポイント:
      • 「波長が短い(紫)ほど大きく曲がる(屈折率が大きい)」という事実を確実に暗記しておく必要があります。

応用テクニック:似た問題が出たらココを見る!解法の鍵と着眼点

  • 応用できる類似問題のパターン:
    • プリズムによる光の分散: 水滴の代わりにガラスのプリズムを用いて光を分光する問題です。頂角と偏角の幾何学的な関係を立式するアプローチは全く同じです。
    • 全反射と光ファイバー: 屈折角が \(90^\circ\) を超える条件(臨界角)を考える問題です。スネルの法則の式で \(\sin\theta_2 = 1\) と置くことで解けます。
  • 初見の問題での着眼点:
    1. 幾何学的な図形を見つける: 光の経路が描かれた図の中に、直角三角形や二等辺三角形、多角形を見つけ出し、内角の和や外角の定理を適用します。
    2. 変数の依存関係を追う: 「波長 \(\rightarrow\) 屈折角 \(\rightarrow\) 偏角 \(\rightarrow\) 見える位置」のように、どの変数が変化すると最終的な結果がどう変わるか、論理の連鎖を丁寧にたどります。

要注意!ありがちなミス・誤解とその対策

  • 屈折角の大小と「曲がり具合」の混同:
    • 誤解: 「大きく曲がる」=「屈折角 \(\theta_2\) が大きい」と勘違いしてしまう。
    • 対策: 屈折角 \(\theta_2\) は「境界面の法線」とのなす角です。大きく曲がる(直進方向から大きく逸れる)ということは、法線に近づくことになり、結果として \(\theta_2\) は「小さく」なります。図を描いて確認する癖をつけましょう。
  • 主虹と副虹の色の並びの混同:
    • 誤解: どちらも同じ色の並びだと思い込んでしまう。
    • 対策: 反射回数が1回増えるごとに、光の経路が交差して上下が反転します。数式(\(\theta_2\) の係数の符号)からも逆転することが証明できることを理解しておきましょう。

なぜその公式?論理的な公式選択と適用の思考法

  • 三角形・多角形の内角の和:
    • 選定理由: 光の反射・屈折の経路は直線で構成されるため、それらが囲む図形は必ず多角形になります。角度の関係を導くには、幾何学の基本定理が最も直接的で確実です。
    • 適用根拠: 水滴を完全な球とみなすことで、中心と結んだ線分がすべて等しい長さ(半径)となり、二等辺三角形が形成されるという幾何学的な対称性が保証されています。
  • 微積分を用いた極値の導出(別解):
    • 選定理由: グラフが与えられていない場合や、より厳密に最大値を求めたい場合に、数学的な解析手法として極めて強力です。
    • 適用根拠: 反射角 \(\theta_{\text{反射}}\) が入射角 \(\theta_1\) の連続かつ微分可能な関数として表されているため、極値の条件 \(\frac{d\theta_{\text{反射}}}{d\theta_1} = 0\) を適用できます。

計算ミスをなくす!日頃の意識と実践テクニック

  • 図への角度の書き込み:
    • 意識: 頭の中だけで角度の足し算・引き算をしない。
    • 実践: 問題用紙の図に、\(\theta_1, \theta_2\) などの角度を直接書き込み、対頂角や錯角、二等辺三角形の底角などを視覚的に確認しながら立式します。
  • 極端なケースでの検算:
    • 意識: 導出した式が物理的にあり得るかを確認する。
    • 実践: 例えば \(\theta_{\text{反射}} = 4\theta_2 – 2\theta_1\) の式で、もし屈折せずに直進する(\(\theta_1 = \theta_2\))としたら、\(\theta_{\text{反射}} = 2\theta_1\) となり、単なる1回反射の偏角と一致するかどうかなどを頭の中でシミュレーションします。
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問題161 気体の分子運動と音の速さ (23 九州大)

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

【相違点に関する注記】
  1. 提示する別解
    • 設問(1)(キ)の別解: ポアソンの式と対数微分を用いた解法
      • 模範解答が気体分子運動論のエネルギー変化から近似計算で導出するのに対し、別解では熱力学のポアソンの式を微積分(対数微分)を用いて処理し、断熱変化における圧力と体積の微小変化の関係を直接導出します。
    • 設問(2)(サ)の別解: 連続体極限と波動方程式(微積分)を用いた解法
      • 模範解答が離散的なピストンの運動方程式から三角関数の近似を用いて音速を求めるのに対し、別解ではピストンの間隔 \(L\) を微小とみなして連続体極限をとり、偏微分方程式である波動方程式を導出することで音速を求めます。
  2. 上記の別解が有益である理由
    • 対数微分を用いた解法は、近似計算の煩雑さを回避し、熱力学的な状態変化の全体像を簡潔に見通すことができるため、実戦的な計算力向上に直結します。
    • 波動方程式を用いた解法は、離散的な力学モデルから連続体の波動現象がどのように創発するかという物理の深淵に触れることができ、大学物理へのスムーズな橋渡しとなります。
  3. 結果への影響
    • いずれのアプローチを用いても、最終的に得られる答えは模範解答と完全に一致します。

この問題のテーマは「気体分子運動論に基づく断熱圧縮と、音波の伝播速度の導出」です。
ミクロな分子の衝突からマクロな圧力変化を導き、さらにそれを連続したピストンの振動モデルに適用して音速を求めます。

問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  • 気体分子運動論: 分子と壁の弾性衝突から圧力や内部エネルギーを微視的に説明します。
  • 熱力学第一法則と断熱変化: 外部から仕事をされると内部エネルギー(分子の運動エネルギー)が増加します。
  • 波動の基本式と運動方程式: 媒質の各部分の運動方程式を立てることで、波の伝播速度を力学的に導出します。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  • (1)では、動くピストンとの衝突による分子の速度変化を追い、運動エネルギーの増加量から圧力変化を計算します。
  • (2)では、無数のピストンが連なるモデルにおいて、隣接する空間の圧力差からピストンの運動方程式を立て、単振動の式と比較して音速を求めます。

問(1) (ア)(イ)(ウ)(エ)

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共田 誠(まこと先生)

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共田 誠(まこと先生)

高校物理講師・プロ家庭教師 / 指導歴14年

上智大学理工学部物理学科卒。私立高校の非常勤講師として進学クラスから基礎クラスまで幅広く担当。大手家庭教師センター3社でプロ家庭教師を経験し、現在はオンライン専門で全国の高校生を個別指導中。

暗記物理の撲滅」を掲げ、生徒の思考のクセを診断・矯正するドクター型アプローチで指導。表面的なテクニックではなく、初見の問題に強い思考力を育てる。

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