- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 定常波(定在波)とはどんな波か
- 定常波で覚えておくべき特徴3つ
定常波は進まない波
速さ・振幅・波長が同じ波が重なり続けると、定常波(定在波)ができあがります。
定常波はイメージが最重要です。
次の動画を見て、振動している様子を目に焼きつけましょう!
重なる前の進行波(赤・青)は、それぞれ左右に進んでるように見えます。
しかし2つの波が重なった合成波の部分(緑)は、その場で上下に振動するだけで、左右に進むようには見えないのがポイントです。
振幅は進行波の2倍の値になります。
これは2つの進行波がキレイに重なったときに注目すればわかりやすいですね。
定常波における特徴的な2ヶ所の名前を覚えておきましょう。
- 腹…最も大きく振動するところ
- 節…全く振動しないところ
腹・節の位置を見つけるときは、2つの波が重なった合成波に注目します。
2つの波が重なる前に、その場所が振動していたかどうかは関係ありません!
腹と節の見極め練習は、このあと登場する例題でチャレンジしてみましょう。
定常波の特徴3選
定常波の問題でよく使う特徴が3つあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう!
①腹と節は交互に等間隔で並んでいる
図からわかるように、最も大きく振動するところ・全く振動しないところは、交互に同じ間隔で並んでいます。
なので定常波の図をイメージできるようにしておけば大丈夫です。
②腹と節の間隔は、進行波の波長の \(\frac{1}{4}\) 倍に等しい
重なる前の進行波の波長λがわかれば、定常波の腹と節の間隔をカンタンに調べることができます。
\(\frac{1}{4}\) という数字を覚える必要はありません。
定常波の図を書けるようにしておけば、その図から読み取れます。
③定常波の周期は、進行波の周期と等しい
定常波の周期は問題の図から読み取れません。
なので波の基本公式を使って進行波の波長を調べることで、定常波の周期を求めます。
定常波(定在波)と合成波の違い
定常波は合成波の特例です。
速さ・振幅・波長の違う波が重なったときは、重ね合わせの原理に従って高さの足し算を行います。
そのときにできあがる波が合成波です。
しかし速さ・振幅・波長の3つが同じという条件が揃ったとき限定で、左右に進まない合成波、つまり定常波ができあがります。
問題を解くうえでは、ふつうに合成波を書き、2つの進行波の速さ・振幅・波長が同じだったら定常波として考えましょう!
まとめ
- 同じ波が重なり続けると定常波ができあがる
- 最も大きく振動するところが「腹」、全く振動しないところが「節」
- 周期以外の特徴は図から読み取れる
例題