学校B:高校2年生特進1学期単元テスト解説

目次

§0. はじめに ─ このページの使い方

📋 この記事は対象生徒のみなさんに限定公開しています
物理1学期単元テスト(全5問・19設問・50点満点)の解説です。問題冊子は手元のプリントを参照しながら読んでください。

このテストは受験者38名・平均19.26点(38.5%)・最高38点(3人)・最低2点(2人)。クラスのほとんどが 「公式は知っているのに、答えに辿り着く前で詰まった」 という結果になりました。詰まったのは あなたの努力不足ではなく、考え方のクセ です。

この記事は 「答え合わせ」ではなく「次のテストで同じ詰まり方をしないため」 に作っています。各問は二層構造です。

Layer 1 答え+1〜2行のサクッと解説。
3〜5分で全問の答えと要点を見返せる
Layer 2 「💡 もっと深く理解したい人へ」のアコーディオン内。
誤答パターン診断+正しい思考プロセス5ステップ+一般化。
1問あたり3〜5分・じっくり読むと15〜20分

最後に §12「5大思考のクセ処方箋」§13「得点分布・出題傾向分析」 を載せています。「自分はどのクセを直すか」 を1つだけ決めて次のテストに臨んでください。

各問の重さの見取り図

テーマ 正答率 主なつまずきのクセ
大1 斜方投射(最高点・落下点・最遠角) 28〜63% 公式に飛びつく・対称性を見落とす
大2 電車内のおもり(慣性力) 21〜100% 「誰から見た」を忘れる
大3 円錐振り子(張力・周期) 7〜39% 公式に飛びつく・半径を読み間違える
大4 鉛直ばね振り子 11〜61% 条件を式に書き換えるところで手が止まる
大5 自由落下と斜方投射の衝突 3〜61% 文字で答える問題で手が止まる

§1. 大問1(1) ─ 最高点までの時間 \(t_1\) と高さ \(h\)

§1.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。ここでは問題番号と答えに加えて、1〜2行の簡易解説を示します。詳細な思考プロセスや誤答パターン診断は §1.2 のアコーディオン内に展開しています。

① \(t_1\): \(\displaystyle t_1 = \frac{v_0 \sin\theta}{g} \, \text{s}\)。最高点では速度の鉛直成分が0になる、と立てて解く。
② \(h\): \(\displaystyle h = \frac{v_0^2 \sin^2\theta}{2g} \, \text{m}\)。①の時刻を \(y = v_0 \sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2\) に代入する。

クラス正答率: \(t_1\) = 50.9%(38人中19人)/ \(h\) = 28.9%(38人中11人)。\(t_1\) は半分の人が取れて、\(h\) はその半分しか取れていない。これは典型的な「\(t_1\) で立ち止まってしまい \(h\) に進む時間が無くなった」型ではなく、「\(t_1\) は公式で出せたけど、\(h\) を出すのに \(t_1\) を代入する発想がなかった」型です。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「公式 \(h = \displaystyle\frac{v_0^2 \sin^2\theta}{2g}\) を暗記していなくて、何も書けなかった」
診断: 公式に飛びつくクセ。最高点の高さを 公式として暗記 しようとしている。そもそも公式が出てこない=覚えていなければ詰む構造になっている。
誤答パターン②: 「\(t_1 = \displaystyle\frac{v_0 \sin\theta}{g}\) は出せたが、\(h\) を出すときに \(t_1\) を使うことに気づかず、別の公式を探した」
診断: 1問1公式クセ。「\(t_1\) を求める公式」「\(h\) を求める公式」を別々に覚えようとしていて、「自分が出した \(t_1\) は次の小問の入力データ」 という流れを忘れている。
誤答パターン③: 「\(h\) を出すのに \(\displaystyle\frac{1}{2}gt_1^2\) と書いた」(鉛直投げ上げの公式を逆さま適用)
診断: 運動の向きを後回しにするクセ。地面から投げ上げる方向(上向き正)と、自由落下の式(下向き正)を混同している。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

放物運動は 水平方向と鉛直方向に分けて考える のが鉄則です。鉛直方向だけ取り出すと、これは 鉛直投げ上げと全く同じ。上向き正に取ると初速度 \(v_0 \sin\theta\)、加速度 \(-g\)。

最高点とは、鉛直方向の速度が0になる瞬間。これだけ覚えれば公式は要りません。

Step 2: どの公式を選ぶか

使うのはたった2本です。

鉛直方向の速度: \(v_y = v_0 \sin\theta – gt\)
鉛直方向の位置: \(y = v_0 \sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2\)

「最高点の高さ」用の特別な公式を覚えているなら捨ててください。上の2本から導けるからです。

Step 3: 公式の数式構造を読む

\(v_y = v_0 \sin\theta – gt\) の意味は 「初速の鉛直成分 \(v_0 \sin\theta\) から、毎秒 \(g\) ずつ減っていく」。だから速度が0になるのは、減った分(\(gt\))が初速と同じになったとき。

つまり \(0 = v_0 \sin\theta – g t_1\) を解くだけ。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

\(t_1\) を求める。

$$
\begin{aligned}
0 &= v_0 \sin\theta – g t_1 \\
g t_1 &= v_0 \sin\theta \\
t_1 &= \frac{v_0 \sin\theta}{g}
\end{aligned}
$$

これで \(t_1\) が出た。次にこの \(t_1\) を \(y = v_0 \sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2\) に代入して \(h\) を求める。

$$
\begin{aligned}
h &= v_0 \sin\theta \cdot t_1 – \displaystyle\frac{1}{2}g t_1^2 \\
&= v_0 \sin\theta \cdot \displaystyle\frac{v_0 \sin\theta}{g} – \displaystyle\frac{1}{2}g \left(\displaystyle\frac{v_0 \sin\theta}{g}\right)^2 \\
&= \displaystyle\frac{v_0^2 \sin^2\theta}{g} – \displaystyle\frac{1}{2} \cdot \displaystyle\frac{v_0^2 \sin^2\theta}{g} \\
&= \displaystyle\frac{v_0^2 \sin^2\theta}{2g}
\end{aligned}
$$

最後の引き算で \(1 – \displaystyle\frac{1}{2} = \displaystyle\frac{1}{2}\) となるところで分母の2が出てくる。ここで分母を1のままにしてしまうミスが多発します。

Step 5: 物理的妥当性チェック

3つ確認します。

① 単位: \(t_1\) は \(\displaystyle\frac{\text{m}/\text{s}}{\text{m}/\text{s}^2} = \text{s}\)(時間)になっている ✓
\(h\) は \(\displaystyle\frac{(\text{m}/\text{s})^2}{\text{m}/\text{s}^2} = \text{m}\)(長さ)になっている ✓
② 極端ケース: \(\theta = 0\)(真横に投げる)なら \(\sin\theta = 0\) で \(t_1 = 0\)・\(h = 0\)。横向きに投げたら一瞬も上に行かない ✓
\(\theta = 90°\)(真上に投げる)なら最高点まで時間最大・高さ最大 ✓
③ 直感: \(v_0\) が大きいほど高くまで上がる。\(g\) が大きい星に行くほど低くしか上がらない ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 放物運動は水平・鉛直に分解する。水平=等速直線・鉛直=投げ上げ。これは大問5の小球Aでも全く同じ構造で出てきます。
波及②: 「最高点」「落下点」「衝突点」のような”瞬間”は、必ず物理量で言い換える。最高点=\(v_y = 0\)、落下点=\(y = 0\)、衝突点=\(y_A = y_B\) のように。これは大問5(2)で衝突条件を立てるときに直結します。
波及③: 小問(1)で出した答えは小問(2)の入力データ。1問ずつ独立して解こうとしない。前の小問の結果を再利用する設計になっている問題が大半です。

§2. 大問1(2) ─ 落下点までの時間 \(t_2\) と水平到達距離 \(l\)

§2.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① \(t_2\): \(\displaystyle t_2 = \frac{2 v_0 \sin\theta}{g} \, \text{s}\)。落下点では鉛直方向の変位が0、つまり \(y = 0\) と立てる。運動の対称性から \(t_2 = 2 t_1\) でも出せる。
② \(l\): \(\displaystyle l = \frac{v_0^2 \sin 2\theta}{g} \, \text{m}\)。水平方向は等速 \(v_0 \cos\theta\)、それを \(t_2\) 倍。問題文ヒント \(2\sin\theta\cos\theta = \sin 2\theta\) で整理。

クラス正答率: \(t_2\) = 50.0% / \(l\) = 26.3%。\(t_2\) は半分が取れたのに、\(l\) は4人に1人。「水平距離=水平速度×時間」というシンプルな構造を見抜けば即解ける のに、ここで詰まった人が多いということ。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「\(t_2\) を出すのに \(y = v_0 \sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2 = 0\) と置いたが、2次方程式を解こうとして詰まった」
診断: 因数分解を見落とすクセ。\(t(v_0 \sin\theta – \displaystyle\frac{1}{2}g t) = 0\) と因数分解すれば、\(t = 0\)(投げた瞬間)または \(t = \displaystyle\frac{2 v_0 \sin\theta}{g}\)(落下点)の2つの解がすぐ出る。
誤答パターン②: 「対称性に気づかず、\(t_1\) と \(t_2\) を独立に計算してしまい時間切れ」
診断: 運動の対称性を見落とすクセ。投げ上げて戻ってくる運動は、上がる時間と下がる時間が等しい。だから \(t_2 = 2 t_1\) と即書ける。
誤答パターン③: 「\(l\) を出すのに、\(t_2\) を代入することに気づかず、別途公式を探した」
診断: 水平と鉛直を結びつけられないクセ。水平・鉛直は 別々の運動だが、時刻 \(t\) は共通。落下点に到達した時刻 \(t_2\) を水平方向の式に代入すれば、その瞬間に水平方向にどこまで進んだか(=\(l\))が出る。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

放物運動の軌跡を描く。投げた点と落下点は同じ高さ。軌跡は左右対称な放物線。最高点は飛行時間のちょうど真ん中。

Step 2: どの公式を選ぶか

鉛直: \(y = v_0 \sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2\)、落下点は \(y = 0\)
水平: \(x = v_0 \cos\theta \cdot t\)、\(l\) は \(t = t_2\) のときの \(x\)

Step 3: 公式の数式構造を読む

\(y = 0\) を立てると \(t\) の2次方程式に見えるが、\(t\) でくくれる構造(\(t \cdot (\text{何か}) = 0\))。「投げた瞬間も \(y = 0\) だから \(t = 0\) が解の一つ」 という当たり前を式が教えてくれる。残った括弧の中=0 が落下点の時刻。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

\(t_2\) を求める。

$$
\begin{aligned}
0 &= v_0 \sin\theta \cdot t_2 – \displaystyle\frac{1}{2}g t_2^2 \\
0 &= t_2 \left(v_0 \sin\theta – \displaystyle\frac{1}{2}g t_2\right)
\end{aligned}
$$

\(t_2 > 0\)(投げた瞬間ではない)なので括弧の中=0。

$$
\begin{aligned}
v_0 \sin\theta – \displaystyle\frac{1}{2}g t_2 &= 0 \\
\displaystyle\frac{1}{2}g t_2 &= v_0 \sin\theta \\
t_2 &= \displaystyle\frac{2 v_0 \sin\theta}{g}
\end{aligned}
$$

これは \(t_1\) の2倍。対称性が確認できた

次に \(l\) を求める。

$$
\begin{aligned}
l &= v_0 \cos\theta \cdot t_2 \\
&= v_0 \cos\theta \cdot \displaystyle\frac{2 v_0 \sin\theta}{g} \\
&= \displaystyle\frac{2 v_0^2 \sin\theta \cos\theta}{g} \\
&= \displaystyle\frac{v_0^2 \sin 2\theta}{g}
\end{aligned}
$$

最後の変形は問題文のヒント \(2\sin\theta\cos\theta = \sin 2\theta\) を使った。(3)で「最遠角」を求めるためにこの形にする必要がある

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(t_2\) は秒、\(l\) はメートル ✓
② 極端ケース: \(\theta = 0\)(真横)→ \(\sin 2\theta = 0\) で \(l = 0\)。投げた瞬間に地面なので飛ばない ✓
\(\theta = 45°\) → \(\sin 2\theta = \sin 90° = 1\) で最大 ✓
\(\theta = 90°\)(真上) → \(\sin 2\theta = \sin 180° = 0\) で \(l = 0\)。真上に投げたら同じ位置に落ちる ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 運動の対称性。投げ上げて戻ってくる運動は時間も速度も対称。「上がる時間 = 下がる時間」「打ち出し速度の大きさ = 落下点での速度の大きさ」。
波及②: 水平と鉛直を結びつけるのは共通時刻 \(t\)。鉛直の式で求めた \(t\) を水平の式に入れる、というパターンは斜方投射の8割の問題で使う。
波及③: 問題文のヒント(\(2\sin\theta\cos\theta = \sin 2\theta\))は必ず使う合図。出題者が書いたヒントを無視して解こうとすると、次の小問で詰む設計になっている。

§3. 大問1(3) ─ 最遠投げ角 \(\theta_0\)

§3.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① \(\theta_0\): \(\theta_0 = 45°\)。(2)で出した \(l = \displaystyle\frac{v_0^2 \sin 2\theta}{g}\) で \(v_0\) を固定して \(\theta\) を動かすと、\(\sin 2\theta\) が最大=1のとき \(l\) が最大。\(\sin 2\theta = 1\) は \(2\theta = 90°\)、すなわち \(\theta = 45°\)。

クラス正答率: 63.2%(38人中24人)。このテストで2番目に取れていた問題。「(2)の答えが \(\sin 2\theta\) の形になっていれば、\(\sin\) は1で最大」と気づけば即答できる、出題者の親切問題。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「(2)で \(l = \displaystyle\frac{v_0^2 \sin 2\theta}{g}\) まで出していなかったため、(3)で何を最大化すればよいか分からなかった」
診断: 小問の繋がりを切るクセ。(3)は「(2)の \(l\) が最大になる \(\theta\) を求めよ」と読めば、(2)の結果が必須の入力データ。問題は前から順番に解くようにできている
誤答パターン②: 「微分して最大値を求めようとして時間切れ」
診断: 道具の重さを選ばないクセ。三角関数の最大値は \(\sin\) や \(\cos\) の値が1のとき という基本事実だけで解ける。微分は不要。
誤答パターン③: 「\(\sin 2\theta = 1\) を解いて \(2\theta = 90°\) としたが、\(\theta = 45°\) と最後に2で割るのを忘れて 90° と書いた」
診断: 最後の一手を急ぐクセ。\(\sin 2\theta\) の中身は \(2\theta\) という1つの塊。これが90°になる \(\theta\) は 45°。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

同じ初速で投げる角度を変える。低い角だと水平には早く飛ぶが滞空時間が短い。高い角だと滞空時間は長いが水平速度が遅い。両方のバランスがちょうど取れる角が最遠。

Step 2: どの公式を選ぶか

(2)で出した \(l = \displaystyle\frac{v_0^2 \sin 2\theta}{g}\)。\(v_0\) と \(g\) は定数なので、\(l\) は \(\sin 2\theta\) に比例する。

Step 3: 公式の数式構造を読む

\(\sin\) という関数は 最大値が1。だから \(l\) が最大になるのは \(\sin 2\theta = 1\) のとき。

Step 4: 実際に代入して確かめる

条件 \(0 \leq \theta \leq 90°\)、つまり \(0 \leq 2\theta \leq 180°\) の範囲で \(\sin 2\theta = 1\) となるのは \(2\theta = 90°\)。したがって \(\theta_0 = 45°\)。

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 直感: 45°は「水平と鉛直のちょうど真ん中」。水平速度と鉛直速度がぴったり等しくなる ✓
② 30°と60°が同じ距離になることの確認: \(\sin 60° = \sin 120° = \displaystyle\frac{\sqrt{3}}{2}\)。だから30°で投げても60°で投げても同じ距離。45°がその中央 ✓
③ 砲弾の実際の発射角: 大砲は45°前後で最大射程。物理学の世界と一致 ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 三角関数の最大値は1という基本事実。これだけで「最大値問題」の8割は微分なしで解ける。\(\sin\)・\(\cos\) の値が1または-1のときが極値。
波及②: 定数と変数を見分ける。\(l = \displaystyle\frac{v_0^2 \sin 2\theta}{g}\) で何を動かして何を固定するのか。問題文の「初速度の大きさを変えずに、角 \(\theta\) を変えて」を読み逃すと、何を最大化するのか分からなくなる。
波及③: 2倍角 \(\sin 2\theta = 2\sin\theta\cos\theta\) の暗記より、登場理由を理解する。射程は \(v_x \times t = v_0\cos\theta \times \displaystyle\frac{2v_0\sin\theta}{g}\) という積の形で出てくる。\(\cos\theta\) と \(\sin\theta\) の積が出てきたら、2倍角の出番

§4. 大問2(1)(2) ─ 電車の加速度の向きと \(\tan\theta\)

§4.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① 加速度の向き: 左向き。糸が右に傾いているということは、電車内の人から見ると慣性力が右向きにかかっている。慣性力の向きは電車の加速度と逆向きなので、加速度は左向き。
② \(\tan\theta\): \(\displaystyle \tan\theta = \frac{a}{g}\)。電車内のおもりは3力(重力 \(mg\)・糸の張力 \(S\)・慣性力 \(ma\))でつりあって静止しているように見える。水平・鉛直の力のつりあいから即出る。

クラス正答率: 加速度の向き = 100%(38人全員正解)・\(\tan\theta\) = 56.6%(38人中22人)。このテストで唯一全員正解した問題。「糸が右に傾いている→何かが右に引っ張っている→慣性力」という連鎖は直感で取れる。一方 \(\tan\theta\) は半分しか取れていない。「水平と鉛直の式を立てて割り算」という連立2式→割り算で角度のパターンに慣れていない人が4割いるということ。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「糸が右に傾いているから加速度も右向き」
診断: 「誰から見た」を忘れるクセ。電車の人から見るとおもりは静止していて、見かけの力(慣性力)が働く。慣性力は加速度の逆向き。電車の人から見ると慣性力は存在せず、糸の張力の水平成分がおもりを左向きに加速している。
誤答パターン②: 「\(\tan\theta\) を聞かれて公式を探したが思い出せなかった」
診断: 公式に飛びつくクセ。「電車内の糸の傾き」の公式を暗記する必要はない。力のつりあいの式を水平・鉛直で立てれば自動的に出てくる
誤答パターン③: 「水平と鉛直の式は立てたが、\(\tan\theta = \displaystyle\frac{\text{水平}}{\text{鉛直}}\) ではなく \(\displaystyle\frac{\text{鉛直}}{\text{水平}}\) と逆にしてしまった」
診断: 三角比の対応を覚えていないクセ。\(\tan\theta\) は 「向かいの辺/隣の辺」。糸の傾き角 \(\theta\) に対して、向かい=水平成分、隣=鉛直成分。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

電車内の人視点でおもりに働く3力を矢印で描く。重力 \(mg\)(鉛直下向き)・糸の張力 \(S\)(糸方向で天井向き)・慣性力 \(ma\)(電車の加速度と逆向き=水平)。3力がつりあって静止

Step 2: どの公式を選ぶか

つりあいなので水平方向と鉛直方向で別々につりあいの式を立てる。

水平: \(S\sin\theta – ma = 0\) … ①
鉛直: \(S\cos\theta – mg = 0\) … ②

Step 3: 公式の数式構造を読む

①と②の両方に張力 \(S\) が入っている。\(S\) を消して \(\theta\) だけの式にしたい。①÷② をすると \(S\) が消える。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

①: \(S\sin\theta = ma\)、②: \(S\cos\theta = mg\)

①÷② で \(S\) を消す。

$$
\begin{aligned}
\displaystyle\frac{S\sin\theta}{S\cos\theta} &= \displaystyle\frac{ma}{mg} \\
\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta} &= \displaystyle\frac{a}{g} \\
\tan\theta &= \displaystyle\frac{a}{g}
\end{aligned}
$$

質量 \(m\) も消えるので、おもりの重さに関係なく傾き角が決まる

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(\tan\theta\) は無次元、\(\displaystyle\frac{a}{g}\) も加速度÷加速度で無次元 ✓
② 極端ケース: \(a = 0\)(電車止まる/等速) → \(\tan\theta = 0\) → \(\theta = 0\)。糸は鉛直 ✓
\(a = g\)(重力と同じ大きさで加速) → \(\tan\theta = 1\) → \(\theta = 45°\) ✓
③ 直感: 急加速するほど糸が大きく傾く ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 「誰から見た」が物理を分ける。慣性系(地上の人)と非慣性系(電車内の人)で見え方が変わる。非慣性系では慣性力という見かけの力を追加すれば、つりあいの式が成立する。
波及②: 未知数2つの式に2式立てて割り算で消すのは物理の頻出テクニック。これは大問3(円錐振り子)の \(\tan\theta\) でも、大問5(2)(衝突条件)でも同じパターンで出てくる。
波及③: 傾き角の公式は暗記しない。「電車内」「斜面上」「円錐振り子」など、状況が違えば角度の意味も違うが、毎回つりあい2式を立てて割り算すれば必ず出る。

§5. 大問2(3)(4) ─ 糸の張力 \(S\) と糸が切れた後の軌道

§5.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① \(S\): \(S = m\sqrt{g^2 + a^2} \, \text{N}\)。重力 \(mg\) と慣性力 \(ma\) は直交しているので、3力つりあいから \(S\) はこの2力の合力と等しい大きさ。三平方の定理で即出る。
② 糸が切れた後の軌道: 。電車内の人から見ると、おもりに働く力は重力+慣性力の合力(一定)のみ。その合力の方向に等加速度直線運動するように見える。

クラス正答率: \(S\) = 21.1%(38人中8人)・軌道 = 57.9%(38人中22人)。\(S\) は5人に1人しか取れていない。理由は 「糸の張力=重力と慣性力の合力と同じ大きさ」 という構造を見抜けないから。一方軌道判定は半分以上が取れた。「電車内の人からは合力方向に進むだけ」という見え方は意外と直感的。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「\(S = mg\) と書いた」
診断: 「誰から見た」を忘れるクセ。電車が加速していなければ \(S = mg\)。しかし加速している電車内では、慣性力も加わるので \(S\) は \(mg\) より大きい。
誤答パターン②: 「\(S = mg + ma\) と書いた(単純に足した)」
診断: 力のベクトル性を忘れるクセ。重力(鉛直)と慣性力(水平)は直交しているので、合力は単純な足し算ではなく三平方の定理(\(\sqrt{(mg)^2 + (ma)^2}\))。
誤答パターン③: 「糸が切れた瞬間、おもりは真下に落ちると思った(ア・ウを選んだ)」
診断: 慣性力を切れた瞬間に消すクセ。電車内の人から見ると、糸が切れても電車は依然として加速し続けているので、慣性力はおもりに働き続ける。だから合力(重力+慣性力)方向に「斜めに落下していく」ように見える。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

糸が切れる直前に働く3力(重力・張力・慣性力)が三角形を作ってつりあっている。糸が切れた瞬間、張力 \(S\) だけがゼロになる。残るのは重力と慣性力の2力。

Step 2: どの公式を選ぶか

\(S\) は力のつりあい(ベクトル和=0)から。糸が切れた後の軌道は、残った2力の合力方向の等加速度直線運動(電車内視点)。

Step 3: 公式の数式構造を読む

つりあい式から、張力ベクトルは「重力+慣性力」のベクトル和の反対向きで同じ大きさ。だから \(|S| = \sqrt{(mg)^2 + (ma)^2} = m\sqrt{g^2 + a^2}\)。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

(2)で立てたつりあい式から \(S\) を直接出す。

$$
\begin{aligned}
S\sin\theta &= ma \\
S\cos\theta &= mg
\end{aligned}
$$

両辺を2乗して足す。

$$
\begin{aligned}
(S\sin\theta)^2 + (S\cos\theta)^2 &= (ma)^2 + (mg)^2 \\
S^2(\sin^2\theta + \cos^2\theta) &= m^2(a^2 + g^2) \\
S^2 &= m^2(g^2 + a^2) \\
S &= m\sqrt{g^2 + a^2}
\end{aligned}
$$

ここで \(\sin^2\theta + \cos^2\theta = 1\) を使った。2乗して足すと角度が消えるのは三角関数の頻出技。

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(m\sqrt{g^2 + a^2}\) は kg × m/s² = N ✓
② 極端ケース: \(a = 0\)(電車停止/等速) → \(S = mg\)。当然 ✓
\(a\) が大きくなるほど \(S\) は大きくなる ✓
③ 軌道判定の直感: 電車内の人から見ると、糸が切れる前のおもりは「重力+慣性力」の合力方向に 糸でぶら下がっている 状態。糸が切れたらその方向に「落ちる」のは自然。

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 非慣性系では「見かけの重力」を作る。重力と慣性力の合力を「電車内の重力」と思えば、ただの自由落下と同じ構造。エレベーター内・回転する宇宙ステーションでも同じ発想。
波及②: 直交2力の合力は三平方の定理。これは斜面の垂直抗力+摩擦力、円運動の向心力+接線力など、力の合成の基本パターン。
波及③: 「糸が切れた瞬間」と「切れた後」を区別する。切れる前=つりあい・切れた後=運動方程式。問題ごとに「いつの話か」を明確にする習慣をつける。

§6. 大問3 ─ 円錐振り子の張力 \(S\) と周期 \(T\)

§6.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① \(S\): \(\displaystyle S = \frac{mg}{\cos\theta} \, \text{N}\)。鉛直方向のつりあい \(S\cos\theta = mg\) から即出る。
② \(T\): \(\displaystyle T = 2\pi\sqrt{\frac{l\cos\theta}{g}} \, \text{s}\)。水平方向は等速円運動。半径 \(r = l\sin\theta\)(糸の長さの水平成分)に注意して、運動方程式 \(mr\omega^2 = S\sin\theta\) を解いて \(\omega\) を出し、\(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega}\) で変換。

クラス正答率: \(S\) = 38.6%(38人中15人)・\(T\) = 7.0%(38人中3人のみ)\(T\) はこのテストでワースト2の超低正答率。理由は3つ ─ ①半径 \(r\) を糸の長さ \(l\) と取り違える、②向心力の方向を間違える、③\(\omega\) から \(T\) への変換を覚えていない。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「半径を \(r = l\) と置いた」
診断: 図を描かないクセ。糸の長さ \(l\) は斜辺、回転半径 \(r\) は水平成分。\(r = l\sin\theta\) と \(\sin\) が掛かる。図を描けば一目瞭然なのに、頭の中だけで処理しようとして取り違える。
誤答パターン②: 「向心力を糸の張力 \(S\) そのものとした」
診断: 「向心方向」を考えないクセ。向心力は円の中心向き=水平内向き。糸の張力 \(S\) は斜めを向いているので、その水平成分 \(S\sin\theta\) が向心力。鉛直成分 \(S\cos\theta\) は重力と釣り合うだけで、円運動には寄与しない。
誤答パターン③: 「\(\omega = \sqrt{\displaystyle\frac{g}{l\cos\theta}}\) は出したが、\(T\) を出すのに \(2\pi\omega\) としてしまった」
診断: 周期と角速度の関係を覚えていないクセ。1周=角度 \(2\pi\)・1周にかかる時間 \(T\)・1秒に進む角度 \(\omega\)。だから \(\omega \cdot T = 2\pi\)、すなわち \(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega}\)。掛け算ではなく割り算

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

糸を傾けて等速円運動。糸の長さ \(l\) は斜辺回転半径 \(r\) は水平成分 = \(l\sin\theta\)鉛直深さ = \(l\cos\theta\)。おもりに働く力は重力 \(mg\)(鉛直下)と張力 \(S\)(糸方向)の2つだけ。

Step 2: どの公式を選ぶか

鉛直方向: つりあい(おもりは上下しない) \(S\cos\theta – mg = 0\) … ②
水平方向: 運動方程式(向心加速度 \(r\omega^2\)) \(mr\omega^2 = S\sin\theta\) … ①
周期: \(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega}\)

鉛直は「つりあい」、水平は「運動方程式」。この使い分けが円錐振り子のキモ。

Step 3: 公式の数式構造を読む

②から \(S\) が出る。それを①に代入して \(\omega\) を出す。最後に \(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega}\) で周期に変換。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

②から \(S\) を求める。

$$
\begin{aligned}
S\cos\theta &= mg \\
S &= \displaystyle\frac{mg}{\cos\theta}
\end{aligned}
$$

次に①に代入。半径は \(r = l\sin\theta\)。

$$
\begin{aligned}
mr\omega^2 &= S\sin\theta \\
m(l\sin\theta)\omega^2 &= \displaystyle\frac{mg}{\cos\theta} \cdot \sin\theta \\
ml\sin\theta \cdot \omega^2 &= \displaystyle\frac{mg\sin\theta}{\cos\theta}
\end{aligned}
$$

両辺を \(ml\sin\theta\) で割る。

$$
\begin{aligned}
\omega^2 &= \displaystyle\frac{g}{l\cos\theta} \\
\omega &= \sqrt{\displaystyle\frac{g}{l\cos\theta}}
\end{aligned}
$$

周期に変換。

$$
\begin{aligned}
T &= \displaystyle\frac{2\pi}{\omega} = 2\pi \cdot \sqrt{\displaystyle\frac{l\cos\theta}{g}}
\end{aligned}
$$

最後の変形では \(\displaystyle\frac{1}{\sqrt{g/(l\cos\theta)}} = \sqrt{l\cos\theta/g}\) を使った。分数の中の分数に慣れていないと、ここで詰む。

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(T\) は \(\sqrt{\text{m}/(\text{m}/\text{s}^2)} = \sqrt{\text{s}^2} = \text{s}\) ✓
② 極端ケース: \(\theta \to 0\)(糸が鉛直に近づく) → \(\cos\theta \to 1\) で \(T \to 2\pi\sqrt{l/g}\)。これは単振り子の周期と同じ ✓
\(\theta \to 90°\)(糸が水平に近づく) → \(\cos\theta \to 0\) で \(T \to 0\)(=非常に速く回転する必要)。直感に合致 ✓
③ 直感: 糸を長くすると(\(l\) 大)、周期は長くなる ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 円運動は「水平=運動方程式」「鉛直=つりあい」(おもりが上下しない場合)。鉛直面内の円運動(最高点・最低点)では両方とも運動方程式になる。
波及②: 「向心方向」だけが運動方程式に効く。糸の張力が斜めでも、向心方向の成分だけ取り出す。これはあらゆる円運動問題の共通手順。
波及③: \(\omega\) と \(T\) の関係 \(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega}\) は単振動・円運動・波動すべてで使う基本公式。1周=\(2\pi\) ラジアンを \(\omega\) で割ると時間。

§7. 大問4(ア)(イ) ─ 自然長からの伸び \(x_0\) と振幅 \(A\)

§7.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① ア(伸び \(x_0\)): \(\displaystyle x_0 = \frac{mg}{k}\)。おもりが静止したつりあいの位置で \(kx_0 = mg\)。
② イ(振幅 \(A\)): \(\displaystyle A = v\sqrt{\frac{m}{k}}\)。つりあいの位置(=振動の中心)で速度最大 \(v\)。エネルギー保存則 \(\displaystyle\frac{1}{2}mv^2 = \frac{1}{2}kA^2\) から即出る。

クラス正答率: ア = 52.6%(38人中20人)・イ = 26.3%(38人中10人)。アは半分が取れたが、イは4人に1人。理由は「鉛直ばね振り子の振動中心はつりあいの位置で、そこが速度最大点」という構造を見抜けないから。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「振幅 \(A\) を、初期位置からの最大変位だと思って、\(v\) と関係なく図形的に出そうとした」
診断: 「振幅」と「最大変位」を混同するクセ。単振動の振幅は振動中心(=つりあいの位置)からの最大変位。問題ではつりあいの位置で速度 \(v\) を与えているから、そこが速度最大点であり振動中心。
誤答パターン②: 「重力の位置エネルギーを式に入れて、ばねの弾性エネルギーと足して詰まった」
診断: 鉛直ばね振り子の特殊性を知らないクセ鉛直ばね振り子は「重力+ばね弾性力 = 仮想的なばねだけ」と思える(つりあいの位置を原点にすれば)。だから水平ばねと全く同じ式 \(\displaystyle\frac{1}{2}mv^2 = \frac{1}{2}kA^2\) で扱える。重力は気にしなくてよい。
誤答パターン③: 「\(v_{\text{最大}} = A\omega\) で出そうとして、\(\omega\) が分からず詰まった」
診断: 別解として正しいが、\(\omega = \sqrt{k/m}\) を覚えていないと進めない。エネルギー保存則は \(\omega\) を経由せずに直接 \(A\) が出るので、こちらの方が早い。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

3つの位置を描く。①ばねが自然長の位置(一番上)、②おもりがつりあいの位置(\(x_0 = mg/k\) だけ下、ここが振動中心)、③最下点(つりあい位置からさらに \(A\) 下)。つりあい位置で速度 \(v\) が下向きに与えられた。

Step 2: どの公式を選ぶか

ア: 力のつりあい \(kx_0 = mg\)
イ: 単振動のエネルギー保存則 \(\displaystyle\frac{1}{2}mv^2 = \frac{1}{2}kA^2\)(つりあい位置を基準にした「等価ばね」エネルギー)

Step 3: 公式の数式構造を読む

イのエネルギー式の左辺はつりあい位置での運動エネルギー、右辺は最大変位 \(A\) の位置での「等価ばね」位置エネルギーつりあい位置では運動エネルギー最大・等価ばねエネルギー0。最大変位では運動エネルギー0・等価ばねエネルギー最大。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

アから。

$$
\begin{aligned}
kx_0 – mg &= 0 \\
x_0 &= \displaystyle\frac{mg}{k}
\end{aligned}
$$

イ。エネルギー保存則を、つりあいの位置を運動エネルギー最大点、最下点を運動エネルギー0の点として書く。

$$
\begin{aligned}
\displaystyle\frac{1}{2}mv^2 &= \displaystyle\frac{1}{2}kA^2 \\
mv^2 &= kA^2 \\
A^2 &= \displaystyle\frac{mv^2}{k} \\
A &= v\sqrt{\displaystyle\frac{m}{k}}
\end{aligned}
$$

両辺を平方根する時、\(v > 0\) なので絶対値は不要。

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(v\sqrt{m/k}\) は (m/s)×\(\sqrt{\text{kg}/(\text{N}/\text{m})}\) = (m/s)×\(\sqrt{\text{s}^2}\) = m ✓
② 極端ケース: \(v = 0\)(速度を与えなければ) → \(A = 0\)(そのまま静止) ✓
\(v\) が大きいほど大きく振動する → \(A\) も大きい ✓
③ 直感: ばね定数 \(k\) が大きい(硬いばね)ほど振幅 \(A\) は小さい ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 鉛直ばね振り子は「つりあいの位置を原点にすれば水平ばねと同じ」。重力の効果はつりあい位置のオフセットだけに吸収される。これは大問4(ウ)の周期、(エ)(オ)の運動全体で使う最重要原理。
波及②: 「振動中心」は速度最大・「最大変位点」は速度0。エネルギー保存則は運動エネルギーと等価ばねエネルギーが入れ替わる
波及③: \(A = v\sqrt{m/k}\) と \(v_{\text{最大}} = A\omega\) は同じこと。\(\omega = \sqrt{k/m}\) を代入すれば \(v_{\text{最大}} = A\sqrt{k/m}\)、変形して \(A = v\sqrt{m/k}\)。2つの式は同じものを別の角度から書いただけ

§8. 大問4(ウ) ─ 周期 \(T\)

§8.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① ウ(周期 \(T\)): \(\displaystyle T = 2\pi\sqrt{\frac{m}{k}}\)。鉛直ばね振り子の周期は水平ばね振り子と同一。重力は周期に影響しない。

クラス正答率: 60.5%(38人中23人)。このテストで3番目に取れていた問題。「ばね振り子の周期 = \(2\pi\sqrt{m/k}\)」を覚えていればOK。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「鉛直だから水平とは違うはずだと思って、重力を入れた \(2\pi\sqrt{(m+?)/k}\) のような形を書いた」
診断: 覚えた公式に手を加えるクセ鉛直ばね振り子の周期は水平と同じ。重力の効果はつりあいの位置をずらすだけで、振動そのものには影響しない。
誤答パターン②: 「\(\omega = \sqrt{k/m}\) は出したが、\(T\) への変換で \(T = 2\pi\omega\) としてしまった」
診断: \(\omega\) と \(T\) の関係を覚えていないクセ。大問3でも同じ間違いが出た。\(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega}\)(割り算)。
誤答パターン③: 「\(\sqrt{m/k}\) と \(\sqrt{k/m}\) を取り違えた」
診断: 覚えるだけで、構造を理解していないクセ。周期は長くなる方向の量。質量が大きい(動かしにくい)→周期長い、ばねが硬い→周期短い。だから分子に \(m\)・分母に \(k\)

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

つりあいの位置を原点に。原点から少しずれた位置 \(x\) で、おもりに働く合力は \(F = -kx\)(重力とばね力の和で、つりあい位置を中心とする「等価ばね」)。

Step 2: どの公式を選ぶか

単振動の運動方程式: \(\displaystyle m\frac{d^2x}{dt^2} = -kx\)
角振動数: \(\omega = \sqrt{\displaystyle\frac{k}{m}}\)
周期: \(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega} = 2\pi\sqrt{\frac{m}{k}}\)

Step 3: 公式の数式構造を読む

運動方程式 \(\displaystyle m\frac{d^2x}{dt^2} = -kx\) は 復元力が変位に比例する 単振動の形。復元力の比例係数 \(k\) と質量 \(m\) の比 \(k/m\) が \(\omega^2\)

Step 4: 実際に代入して確かめる

\(\omega^2 = \displaystyle\frac{k}{m}\) より \(\omega = \sqrt{\displaystyle\frac{k}{m}}\)。これを \(\displaystyle T = \frac{2\pi}{\omega}\) に入れて \(\displaystyle T = 2\pi\sqrt{\frac{m}{k}}\)。

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(\sqrt{\text{kg}/(\text{N}/\text{m})} = \sqrt{\text{kg} \cdot \text{m}/\text{N}} = \sqrt{\text{s}^2} = \text{s}\) ✓
② 極端ケース: 重いおもり(\(m\) 大)→ 周期長い ✓
硬いばね(\(k\) 大)→ 周期短い ✓
③ 直感: 重力 \(g\) が式に入っていない。月の上でも地球上でも周期は同じ。重力は振動中心をずらすだけで、振動の速さには関係ない ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 復元力が変位に比例(\(F = -Kx\) 形)なら単振動。\(K\) は実効的な「ばね定数」。周期は \(2\pi\sqrt{m/K}\)。
波及②: 振動の周期は「動かしにくさ÷戻したがる強さ」のルート。質量=動かしにくさ、ばね定数=戻したがる強さ。これは振り子・回転・電気振動(LC回路)でも構造同じ。
波及③: 鉛直ばね振り子の周期は重力を含まない。これは振動の本質を理解する重要な発見。

§9. 大問4(エ)(オ) ─ ばねが自然長に戻る \(v\) 条件と初到達時刻

§9.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① エ(\(v\) 条件): \(\displaystyle v = g\sqrt{\frac{m}{k}}\)。「最高点でばねが自然長」とは、最高点が自然長の位置と一致すること。振幅 \(A = x_0 = mg/k\)(つりあいから自然長までの距離)が必要。これを (イ) の \(A = v\sqrt{m/k}\) に代入して \(v\) を逆算。
② オ(初到達時刻): \(\displaystyle \frac{3\pi}{2}\sqrt{\frac{m}{k}}\)。つりあいの位置から下向きに動き出し、最下点で折り返し、振動中心を通り過ぎて最高点に達する。これは1周期の \(\displaystyle\frac{3}{4}\) に相当。

クラス正答率: エ = 10.5%(38人中4人)・オ = 15.8%(38人中6人)このテストでワースト3とワースト4。共通の詰まり=「条件を式に書き換える」ところ。エでは「最高点で自然長」を「\(A = x_0\)」に翻訳できない。オでは「振動中心から下に動き始めて、最高点に達する」を時間に翻訳できない。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える(エ)

誤答パターン①: 「『最高点でばねが自然長』を、ばねの長さの条件にしてしまい、エネルギー保存則を新たに立てて詰まった」
診断: 条件を式に書き換えるところで手が止まるクセ。「最高点」=振動の上端、「自然長」=つりあいから \(x_0\) 上方。両方が一致するということは、振幅 \(A\) がちょうど \(x_0 = mg/k\) になること。これを (イ) の \(A = v\sqrt{m/k}\) に代入する。
誤答パターン②: 「振動中心が自然長の位置だと思った」
診断: 振動中心の位置を取り違えるクセ。振動中心はつりあいの位置(自然長から \(x_0\) 下)。自然長の位置は振動の上端(最高点)に相当する条件。

一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える(オ)

誤答パターン③: 「振動中心から最高点までの時間=周期の \(\displaystyle\frac{1}{4}\) と即答してしまった」
診断: 「どっち向きに動き始めたか」を忘れるクセ。問題では「時刻0で下向きに \(v\) を与えた」。だから振動中心からまず下に動き、最下点で折り返してから最高点へ。これは 1/4 + 1/2 = 3/4 周期
誤答パターン④: 「周期の \(\displaystyle\frac{3}{4}\) と気づいたが、\(\displaystyle\frac{3}{4} \times 2\pi = \frac{3\pi}{2}\) の計算でミス」
診断: 計算ミス由来。\(\displaystyle\frac{3}{4} \times 2\pi = \displaystyle\frac{6\pi}{4} = \displaystyle\frac{3\pi}{2}\)。約分を忘れないこと。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

3つの位置を改めて確認。自然長(一番上)、つりあい(自然長から \(x_0\) 下=振動中心)、最下点(つりあいから \(A\) 下)。最高点はつりあいから \(A\) 上 → これが自然長と一致するには \(A = x_0\)

Step 2: どの公式を選ぶか

エ: 振幅条件 \(A = x_0\) と (イ) の \(A = v\sqrt{m/k}\)、(ア) の \(x_0 = mg/k\) を組み合わせる
オ: 単振動の位相。振動中心から最高点までの「3/4 周期」を時間に変換

Step 3: 公式の数式構造を読む

: \(A = x_0\) は「最高点で自然長」という日本語条件の数式表現。「振動の上端 \(=\) ばねの自然長の位置」。
: 単振動の1周期は \(T = 2\pi\sqrt{m/k}\)。振動中心から下に動き出して最高点に達するまでの経路は 「中心→下端→中心→上端」 で、1周期の 3/4

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

エから。(イ) の \(A = v\sqrt{m/k}\) と (ア) の \(x_0 = mg/k\) を、\(A = x_0\) に入れる。

$$
\begin{aligned}
v\sqrt{\displaystyle\frac{m}{k}} &= \displaystyle\frac{mg}{k}
\end{aligned}
$$

両辺を \(\sqrt{m/k}\) で割って \(v\) を出す。

$$
\begin{aligned}
v &= \displaystyle\frac{mg}{k} \cdot \displaystyle\frac{1}{\sqrt{m/k}} \\
&= \displaystyle\frac{mg}{k} \cdot \sqrt{\displaystyle\frac{k}{m}} \\
&= \displaystyle\frac{mg}{k} \cdot \displaystyle\frac{\sqrt{k}}{\sqrt{m}} \\
&= \displaystyle\frac{mg \sqrt{k}}{k\sqrt{m}} \\
&= g \cdot \displaystyle\frac{m}{k} \cdot \displaystyle\frac{\sqrt{k}}{\sqrt{m}} \\
&= g \cdot \displaystyle\frac{\sqrt{m} \cdot \sqrt{m}}{\sqrt{k} \cdot \sqrt{k}} \cdot \displaystyle\frac{\sqrt{k}}{\sqrt{m}} \\
&= g \cdot \displaystyle\frac{\sqrt{m}}{\sqrt{k}} \\
&= g\sqrt{\displaystyle\frac{m}{k}}
\end{aligned}
$$

ルート計算は 「\(\sqrt{a}/\sqrt{b} = \sqrt{a/b}\)」 をうまく使うのがコツ。

オ。

$$
\begin{aligned}
\displaystyle\frac{3}{4}T &= \displaystyle\frac{3}{4} \cdot 2\pi\sqrt{\displaystyle\frac{m}{k}} \\
&= \displaystyle\frac{6\pi}{4}\sqrt{\displaystyle\frac{m}{k}} \\
&= \displaystyle\frac{3\pi}{2}\sqrt{\displaystyle\frac{m}{k}}
\end{aligned}
$$

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位(エ): \(g\sqrt{m/k}\) は (m/s²)×\(\sqrt{\text{s}^2}\) = m/s ✓
② 単位(オ): \(\sqrt{m/k}\) は s ✓
③ 極端ケース: 重力が大きい→振動中心が下にずれる→自然長まで戻すには大きな \(v\) が必要 ✓
④ オの直感: 振動中心から下端まで 1/4 周期+下端から上端まで 1/2 周期 = 3/4 周期 ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 「条件」は日本語のまま使えない。必ず物理量の等式に翻訳する。「最高点で自然長」→「\(A = x_0\)」のように。これが詰まりの最大原因。
波及②: 単振動の経過時間は「位相」で考える。1周期=1回転=\(2\pi\) ラジアン。中心→上端=\(\pi/2\)、上端→中心=\(\pi/2\)、中心→下端=\(\pi/2\)、下端→中心=\(\pi/2\)。位置と経過時間が1対1対応。
波及③: 「最初にどの向きに動いたか」が時間を変える。中心→上端なら 1/4 周期、中心→下端→中心→上端なら 3/4 周期。同じ「最高点に達する」でも経路が違えば時間が違う。

§10. 大問5(1) ─ 小球Aが点Pの真下を通過する時刻 \(t\) と \(y\) 座標

§10.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① 時刻 \(t\): \(\displaystyle t = \frac{L}{v_0 \cos\theta}\)。点Pの真下とは \(x = L\) になる時刻。Aの水平方向は等速 \(v_0\cos\theta\) なので、\(L = v_0\cos\theta \cdot t\) から即出る。
② \(y\) 座標: \(\displaystyle y = L\tan\theta – \frac{gL^2}{2v_0^2\cos^2\theta}\)。Aの鉛直方向の式 \(y = v_0\sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2\) に①の \(t\) を代入。

クラス正答率: \(t\) = 60.5%(38人中23人)・\(y\) = 18.4%(38人中7人)。\(t\) は3人に2人が取れたのに、\(y\) は5人に1人。理由は「文字だらけの式を代入計算する」のに慣れていないから。数値ならできるが、文字が4種類(\(L, v_0, \theta, g\))も入ると手が止まる。

▶ クリックして完全解説を開く ─ 思考のクセ診断つき

一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「\(t\) を出すのに、放物運動の全体(落下点まで)を考えてしまった」
診断: 問題文を最後まで読まないクセ。聞かれているのは「Pの真下を通る時刻」。Pの \(x\) 座標 \(L\) になる時刻だけ求めればよい。水平方向の \(x = L\) を使えば一発。落下点とは関係ない。
誤答パターン②: 「\(y\) を出すのに \(t\) を代入する流れは見えたが、\(\displaystyle\frac{1}{2}g\left(\displaystyle\frac{L}{v_0\cos\theta}\right)^2\) の2乗の展開でミス」
診断: 分数の2乗を分子だけ2乗するクセ。\(\displaystyle\left(\frac{a}{b}\right)^2 = \frac{a^2}{b^2}\)。\(\cos^2\theta\) になる(\(\cos\theta\) ではなく)ことに注意。
誤答パターン③: 「\(v_0\sin\theta \cdot \displaystyle\frac{L}{v_0\cos\theta} = L\tan\theta\) の変形が見えなかった」
診断: \(\sin\theta/\cos\theta = \tan\theta\) を意識しないクセ。文字計算では「式の形を整理する」のが終盤のキモ。\(v_0\) が約分で消える\(\sin/\cos\) が \(\tan\) に化ける という2つのトリックに気づくと、ぐっとシンプルになる。

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

原点OからAを斜めに投げる。BはPに静止して自由落下を始める。2つの運動を別々に追いかける。Aは斜方投射、Bは自由落下。共通のものは時刻 \(t\) だけ。

Step 2: どの公式を選ぶか

Aの水平: \(x_A = v_0 \cos\theta \cdot t\) … ①
Aの鉛直: \(y_A = v_0 \sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2\) … ②
Pの真下を通る条件: \(x_A = L\)

Step 3: 公式の数式構造を読む

「Pの真下」=「\(x\) 座標が \(L\)」と翻訳できれば終わり。①に \(x_A = L\) を入れて \(t\) を解く。その \(t\) を②に代入すれば \(y_A\) が出る。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

①に \(x_A = L\) を入れる。

$$
\begin{aligned}
L &= v_0 \cos\theta \cdot t \\
t &= \displaystyle\frac{L}{v_0 \cos\theta}
\end{aligned}
$$

②にこの \(t\) を代入。

$$
\begin{aligned}
y_A &= v_0 \sin\theta \cdot \displaystyle\frac{L}{v_0 \cos\theta} – \displaystyle\frac{1}{2}g \left(\displaystyle\frac{L}{v_0 \cos\theta}\right)^2
\end{aligned}
$$

第1項は \(v_0\) が約分で消えて、\(\sin\theta/\cos\theta = \tan\theta\)。

$$
\begin{aligned}
v_0 \sin\theta \cdot \displaystyle\frac{L}{v_0 \cos\theta} &= L \cdot \displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta} = L\tan\theta
\end{aligned}
$$

第2項は分数の2乗を展開。

$$
\begin{aligned}
\displaystyle\frac{1}{2}g \left(\displaystyle\frac{L}{v_0 \cos\theta}\right)^2 &= \displaystyle\frac{1}{2}g \cdot \displaystyle\frac{L^2}{v_0^2 \cos^2\theta} = \displaystyle\frac{gL^2}{2v_0^2 \cos^2\theta}
\end{aligned}
$$

合わせて。

$$
\begin{aligned}
y_A &= L\tan\theta – \displaystyle\frac{gL^2}{2v_0^2 \cos^2\theta}
\end{aligned}
$$

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(L\tan\theta\) は m(\(\tan\) は無次元)、第2項 \(gL^2/(v_0^2\cos^2\theta)\) も (m/s²)×m²÷(m/s)² = m ✓
② 極端ケース: \(g \to 0\)(重力なし)→ \(y = L\tan\theta\)。Pの真下に来た時、Aは投射方向の直線上にいる ✓
\(v_0\) が大きい → 第2項が小さくなる → \(y\) が大きい(高い位置でPの真下を通過) ✓
③ 直感: 第1項=投射方向に進んだら届く高さ、第2項=重力で落ちる分。差し引きが実際の高さ ✓

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 条件は 1つの軸(水平 or 鉛直)に翻訳できる。「Pの真下」=「\(x\) 座標が \(L\)」のように。これが分かれば未知数が1つ減る。
波及②: 文字式は「最後に整理する」。代入した直後はゴチャゴチャしているが、\(v_0\) の約分・\(\sin/\cos = \tan\) の変形で見やすくなる。諦めずに整理を続けるのがコツ。
波及③: 第1項と第2項の意味を意識する。第1項=重力がなかった場合の位置、第2項=重力で引き戻された分。2つの効果の差として軌道が決まる

§11. 大問5(2) ─ 衝突条件 \(\tan\theta = h/L\)

§11.1 解答(Layer 1 ─ 端的解答+サクッと解説)

※ 問題文は手元プリント参照。

① 衝突条件: \(\displaystyle \tan\theta = \frac{h}{L}\)。衝突=AとBの座標が一致。\(x\) 座標は (1)から \(x_A = L\) のときBは \(x_B = L\)(Bは水平方向動かない)で常に成立。\(y\) 座標を一致させると、AとBの2項目(重力による落下項)がぴったり打ち消し合って、「投射方向の延長線上にBの初期位置がある」という条件 \(L\tan\theta = h\) が残る。

クラス正答率: 2.6%(38人中1人のみ)このテストでワースト1の超低正答率。これは「モンキーハンティング」と呼ばれる古典問題。「重力項が打ち消し合うので、重力がなかった場合の直線軌道で衝突する」という美しい結果を見抜けるかが鍵。文字計算量も多く、心が折れる人続出。

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一見の罠 ─ ほとんどの人がこう考える

誤答パターン①: 「衝突条件を立てようとしたが、何と何を等しくすればよいか分からなかった」
診断: 条件を式に書き換えるところで手が止まるクセ。「衝突」=「同じ位置にいる」=「\(x_A = x_B\) かつ \(y_A = y_B\)」。位置の一致は座標で表す
誤答パターン②: 「\(x\) 座標と \(y\) 座標の2つの方程式を立てたが、未知数が \(t\) と \(\theta\) の2つで解けないと思って諦めた」
診断: 未知数の数に怯えるクセ。2式2未知数は十分解ける。\(x\) の式から \(t\) が決まり(=(1)の答え)、それを \(y\) の式に入れる、という流れ。(1)の結果がそのまま (2) の入力
誤答パターン③: 「\(y_A = y_B\) を立てたら両辺に同じ項 \(\displaystyle\frac{gL^2}{2v_0^2\cos^2\theta}\) があって、ここで詰まった」
診断: 「同じものは消える」を信じないクセ。両辺に同じ項があれば、引き算して消せる。消えるのが正解。これがこの問題の美しさ。
誤答パターン④: 「文字だらけで嫌になって、途中で計算放棄した」
診断: 文字で答える問題に手が止まるクセ。数値だと最後まで進むのに、文字だと「答えが見えない」恐怖で止まる。文字計算こそ最後まで頑張ると整理されて美しい結論に着地する

正しい思考プロセス(5ステップ)

Step 1: 現象を絵にする

AはOから斜めに投射。Bは点P\((L, h)\)から自由落下開始(水平方向は動かない、初速度0で下に落ちる)。衝突=2つの座標が一致

Step 2: どの公式を選ぶか

Aの位置: (1)の結果 \((x_A, y_A) = (v_0\cos\theta \cdot t, \; v_0\sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2)\)
Bの位置: \((x_B, y_B) = (L, \; h – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2)\)(Bは水平動かず、鉛直は自由落下)
衝突条件: \(x_A = x_B\) かつ \(y_A = y_B\)

Step 3: 公式の数式構造を読む

\(x_A = x_B\) から \(t = \displaystyle\frac{L}{v_0\cos\theta}\)(=(1)と同じ)。これを \(y_A = y_B\) に入れる。両辺に \(-\displaystyle\frac{1}{2}g t^2\) があるので消える。残ったのは \(v_0\sin\theta \cdot t = h\)。すなわち「Aの投射方向に沿った直線上の \(t\) 秒後の位置が、Bの初期位置に届く」という美しい結論。

Step 4: 実際に代入して確かめる

📖 計算過程を1つずつ丁寧に見る(計算が苦手な人向け・クリックで開閉)

\(y_A = y_B\) を書き下す。

$$
\begin{aligned}
v_0\sin\theta \cdot t – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2 &= h – \displaystyle\frac{1}{2}g t^2
\end{aligned}
$$

両辺に \(\displaystyle\frac{1}{2}g t^2\) があるので、加えて消す。

$$
\begin{aligned}
v_0\sin\theta \cdot t &= h
\end{aligned}
$$

ここに (1) の \(t = \displaystyle\frac{L}{v_0\cos\theta}\) を代入。

$$
\begin{aligned}
v_0\sin\theta \cdot \displaystyle\frac{L}{v_0\cos\theta} &= h \\
L \cdot \displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta} &= h \\
L\tan\theta &= h \\
\tan\theta &= \displaystyle\frac{h}{L}
\end{aligned}
$$

Step 5: 物理的妥当性チェック

① 単位: \(\tan\theta\) は無次元、\(h/L\) も m/m で無次元 ✓
② 幾何的意味: \(\tan\theta = h/L\) は「OからPを見上げる仰角」。AをBの初期位置P方向に投げれば必ず当たる
③ 物理的解釈: 重力が両方に等しく働くので、相対的に見るとBはAから見て直線運動。AをB目掛けて投げれば、重力に関係なく当たる。これが「モンキーハンティング」の原理。
④ 初速度 \(v_0\) は条件に現れない: 投射速度の大小は無関係。方向さえ合っていればいつか当たる

この問題が教えてくれること ─ 一般化

波及①: 「同じ重力下にある物体の相対運動には重力が現れない」。AとBの両方に同じ \(-\displaystyle\frac{1}{2}g t^2\) が乗るので、相対位置を取ると消える。これは衛星の軌道計算・宇宙ステーション内の物体の動きにも共通する深い原理。
波及②: 「条件」は座標の等式で表す。「衝突」=「位置一致」、「最高点」=「速度の鉛直成分=0」、「落下点」=「鉛直変位=0」のように。条件を物理量の式に翻訳する力が、応用問題の8割を決める。
波及③: 文字計算は最後まで整理する。途中はゴチャゴチャだが、約分・三角関数変形・項の打ち消しで、最終的に \(\tan\theta = h/L\) のような美しい形に着地する。美しい結果は、計算が正しい証拠

§12. テスト全体の振り返り ─ 5大「思考のクセ」処方箋

19設問の正答率を眺めると、特定の「思考のクセ」が繰り返し詰まりを生んでいることが見えてきます。ここでは、このテストで露呈した5大クセを症状・診断・処方箋の3点セットで整理します。自分のクセを1つだけ選んで次のテストに臨むのが正しい使い方です。

§12.1 クセ①: 公式に飛びつくクセ(該当: 大1(1)h, 大2(2)tanθ, 大4(ウ)周期)

症状: 問題を読んだ瞬間「公式 \(h = v_0^2\sin^2\theta/(2g)\) だ」と公式探しモードに入る。覚えていない公式が出ると詰む。
典型的な現れ: 大1(1) \(h\) が 28.9%(\(t_1\) は 50.9%なのに)、大2(2) \(\tan\theta\) が 56.6%。
診断: 「最高点は \(v_y=0\)」「つりあいから割り算で \(\tan\theta\)」のような根本原理を使わず、結果だけ暗記している。
処方箋: 「公式を使う前に、何を仮定したか言葉で書く」 訓練を1日3問。例: \(h\) を出す前に「最高点では速度の鉛直成分が0」と口で言ってから式を書く。これだけで公式暗記依存から抜けられる。

§12.2 クセ②: 「誰から見た」を忘れるクセ(該当: 大2(3)張力, 大2(4)軌道)

症状: 電車内の人視点と地上の人視点を混同。慣性力を入れたり忘れたりする。
典型的な現れ: 大2(3) 張力 \(S\) が 21.1%。「\(S = mg\)」「\(S = mg + ma\)」のような答えが続出。
診断: 「観測者を明示する習慣」がない。物理は観測者によって式が変わるのに、無意識に視点を切り替えてしまう。
処方箋: 問題を解く前に「私は今、誰から見た立場で式を立てるか」を紙に書く。電車問題なら「電車内の人視点」と最初に1行書く。これだけで慣性力の入れ忘れ・余分な追加が消える。

§12.3 クセ③: 条件を式に書き換えるところで手が止まるクセ(該当: 大4(エ), 大5(2))

症状: 「最高点でばねが自然長」「衝突する」のような日本語条件を、数式に翻訳できない。
典型的な現れ: 大4(エ) が 10.5%、大5(2) が 2.6%
診断: 物理用語と数式の対応辞書ができていない。「最高点」「自然長」「衝突」「真下を通る」をそれぞれ物理量の等式に変換する反射がない。
処方箋: 「条件辞書」を自分で作る。例:
・「最高点」 → \(v_y = 0\)(鉛直方向の速度0)
・「落下点」 → \(y = 0\)(鉛直方向の位置0、地面)
・「衝突」 → \(x_A = x_B\) かつ \(y_A = y_B\)(座標一致)
・「ばねが自然長」 → 振幅 \(A = x_0\)(つりあいから自然長までの距離)
・「真下を通る」 → \(x =\) その点の \(x\) 座標
問題を解くたびに辞書に追加。次のテスト前に見直す。

§12.4 クセ④: 文字で答える問題に手が止まるクセ(該当: 大1(1)(2)文字計算, 大5(1)y, 大5(2))

症状: 数値計算ならできるのに、文字(\(v_0, \theta, g, L\) など)が4種類以上入ると途中で諦める。
典型的な現れ: 大5(1) \(y\) が 18.4%、大5(2) が 2.6%。代入の途中で「もう無理」と心が折れる。
診断: 「答えが見えないと不安」な心理状態。数値だと数字が動いて「進んでる感」があるが、文字だと記号のまま残るので「合ってる気がしない」。
処方箋: 「文字式は最後に必ず整理される」と信じる
・約分(\(v_0\) が消える、共通項が消える)
・三角関数変形(\(\sin/\cos = \tan\) になる)
・項の打ち消し(同じ項を引き算で消す)
この3つの「整理パターン」を意識して、途中で止めない。美しい結果(\(\tan\theta = h/L\) のような)に着地したら、それが正解の証拠

§12.5 クセ⑤: 運動の対称性や図形を見落とすクセ(該当: 大1(2)対称性, 大3半径, 大6方向)

症状: 投げ上げ放物運動の対称性 (\(t_2 = 2t_1\))、円錐振り子の半径 \(r = l\sin\theta\) を取り違える、振動開始の向きを忘れる。
典型的な現れ: 大3 周期 \(T\) が 7.0%(半径を \(l\) と置く誤り続出)、大4(オ) 初到達時刻が 15.8%(振動開始の向きを忘れて 1/4 周期と即答)。
診断: 図を描く習慣がない。頭の中だけで処理しようとして、図形的な関係(半径と糸の長さ、振動方向)を取り違える。
処方箋: 「式を書く前に図を描く」を例外なし
・斜方投射 → 軌跡(左右対称な放物線)と最高点・落下点を描く
・円錐振り子 → 糸の長さ \(l\)・回転半径 \(r = l\sin\theta\)・鉛直深さ \(l\cos\theta\) を直角三角形で描く
・単振動 → 振動中心・最高点・最下点・速度の向きを矢印で描く
問題用紙の余白に必ず描いてから式を立てる。絵が間違っていれば式も間違う

§12.6 自分のクセを1つだけ選ぼう

💡 アクションプロンプト
5大クセのうち、自分が一番当てはまるものを1つだけ選んでください。
「全部直す」は無理です。1つに絞って、次のテストまでその処方箋を実行する。次のテスト後に「直ったか」を答案で確認する。これだけが、テスト解説を「次に活かす」唯一の方法です。

§13. このテストの得点分布・出題傾向分析

§13.1 全体統計

項目
受験者数 38名
満点 50点
平均点 19.26点(38.5%)
標準偏差 11.46点
最高点 38点(3名)
最低点 2点(2名)

§13.2 得点分布(10%刻みヒストグラム)

得点帯 人数 ビジュアル
〜10%(0〜5点) 5名 ▌▌▌▌▌
〜20%(6〜10点) 6名 ▌▌▌▌▌▌
〜30%(11〜15点) 6名 ▌▌▌▌▌▌
〜40%(16〜20点) 4名 ▌▌▌▌
〜50%(21〜25点) 3名 ▌▌▌
〜60%(26〜30点) 6名 ▌▌▌▌▌▌
〜70%(31〜35点) 4名 ▌▌▌▌
〜80%(36〜40点) 4名 ▌▌▌▌
〜90%(41〜45点) 0名
〜100%(46〜50点) 0名

読み方: 20点未満が15名(約4割)、40点以上が0名。分布が下半分に集中。「文字計算量の多い問題」「条件を式に翻訳する問題」で大半が落としているのが原因です。

§13.3 大問別の得点率

大問 テーマ 配点 全体得点率
大1 斜方投射 15点 約43.9%
大2 電車内のおもり 8点 約58.9%
大3 円錐振り子 6点 約22.8%
大4 鉛直ばね振り子 15点 約33.2%
大5 自由落下と斜方投射の衝突 6点 約27.2%

大2が最も得点率が高く(電車問題で「電車内視点」が直感的)、大3・大5が低い(円錐振り子の半径取り違え・モンキーハンティングの条件翻訳で詰まる)。

§13.4 つまずきが集中した設問ワースト5

順位 設問 正答率 つまずきの正体
ワースト1 大5(2) \(\tan\theta = h/L\) 2.6%(1名) クセ③+クセ④(条件翻訳+文字計算)
ワースト2 大3 周期 \(T\) 7.0%(3名) クセ⑤(半径取り違え)
ワースト3 大4(エ) \(v\) 条件 10.5%(4名) クセ③(自然長条件の翻訳)
ワースト4 大4(オ) 初到達時刻 15.8%(6名) クセ⑤(振動開始向き+位相)
ワースト5 大5(1) \(y\) 座標 18.4%(7名) クセ④(文字計算)

§13.5 取れていた設問ベスト5

順位 設問 正答率 取れた理由
ベスト1 大2(1) 加速度の向き 100%(38名) 「糸が右に傾く→加速度は反対」を直感で判断できた
ベスト2 大1(3) \(\theta_0 = 45°\) 63.2%(24名) 「\(\sin\) の最大値は1」だけで解ける
ベスト3 大4(ウ) 周期 60.5%(23名) 公式 \(2\pi\sqrt{m/k}\) を暗記していれば即答
ベスト3 大5(1) 時刻 \(t\) 60.5%(23名) 「Pの真下=\(x = L\)」が分かれば一発
ベスト5 大2(4) 軌道判定 57.9%(22名) 電車内視点の直感で「合力方向に落ちる」

§13.6 興味深い対比 ─ 「時刻」は取れて「位置」は落とす

📊 大1, 大5 共通パターン
・大1(1): \(t_1\) = 50.9% / \(h\) = 28.9%(差 22%)
・大1(2): \(t_2\) = 50.0% / \(l\) = 26.3%(差 24%)
・大5(1): \(t\) = 60.5% / \(y\) = 18.4%(差 42%)
時刻は取れるのに、その時刻を代入して位置を出す段階で大量に脱落。これは「文字計算で代入したあとの整理力」が共通の弱点。クセ④の典型例。

§13.7 次のテストへの重点復習項目

優先度 復習項目 理由
🥇 金 文字式の代入後整理(クセ④) 「時刻」→「位置」の落差が大きい。最大の伸びしろ
🥈 銀 条件の式翻訳(クセ③) ワースト1・3 がここで詰まっている。辞書化で改善
🥉 銅 図を描いて半径・向きを確認(クセ⑤) 大3 周期・大4(オ) で多発。図で防げる単純ミス

§13.8 このデータから言えるたった1つのこと

🎯 締めの一言
「公式を覚えていない人」より「公式は知っているが、条件を式に翻訳できない人」「文字計算を最後まで整理できない人」の方が、ずっと多い。
クセ③④の処方箋(条件辞書+文字式整理3パターン)を1ヶ月実行すれば、平均点は10点上がります。

§14. 次のステップ

§14.1 同じ単元の関連動画(無料・YouTube)

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斜方投射・慣性力・円錐振り子・単振動の解説動画があります。
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§14.3 今日からの1週間アクション

✅ 5大クセから1つだけ選ぶ。複数選ばない。
✅ §12 の処方箋を毎日3問の演習で実行。問題集の問題に処方箋を当てはめる。
✅ 1週間後に同テスト問題を解き直す。前回詰まったところがどう変わったか確認。
✅ 答え合わせではなく「思考プロセス」を比較する。正解した問題でも「同じ思考経路だったか」を確認。

📝 次のテストで会いましょう
クセは1ヶ月で必ず変わります。次のテストの答案で、今日決めた処方箋の効果を確認しましょう。

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共田 誠(まこと先生)

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共田 誠(まこと先生)

高校物理講師・プロ家庭教師 / 指導歴14年

上智大学理工学部物理学科卒。私立高校の非常勤講師として進学クラスから基礎クラスまで幅広く担当。大手家庭教師センター3社でプロ家庭教師を経験し、現在はオンライン専門で全国の高校生を個別指導中。

暗記物理の撲滅」を掲げ、生徒の思考のクセを診断・矯正するドクター型アプローチで指導。表面的なテクニックではなく、初見の問題に強い思考力を育てる。

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