- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 物質の三態とはなにか
- 固体・液体・気体の熱運動のちがい
物質の三態とは固体・液体・気体の3つのこと
物質は固体・液体・気体の3つの状態になれる。
固体を加熱すると液体になり、液体を加熱すると気体になります。
たとえば氷を鍋で加熱したとき、氷がどのように変化するか考えてみましょう。
氷の温度が-20℃だとして、加熱すると温度が上がります。
0℃まで温度が上がると、少しずつ氷が溶けて水になる。
溶けていくことを融解と呼びます。
氷が溶けて水になると、0℃からさらに温度が上がっていきます。
100℃まで達すると沸騰しはじめ、水が水蒸気に変わっていく。
つまり氷(固体)が水(液体)になり、水蒸気(気体)に変化しました。
沸騰と似たコトバで蒸発がありますが、2つの違いは次のとおりです。
- 蒸発:液体の表面が気体に変わること
- 沸騰:液体の内部からも気体に変わること
お湯を沸かしているとき、表面から湯気が出ている状態が蒸発で、ボコボコ気泡が出ている状態が沸騰とイメージしておきましょう。
物質の三態はそれぞれ熱運動の様子がちがう
固体・液体・気体では、熱運動の様子がちがいます。
それぞれの熱運動のちがいを、9人が手をつないでいる状況でイメージしてみましょう。
固体の熱運動の様子
固体のときは、分子がその場で振動をしています。
その場で振動しているので、氷のように固体の状態では形が安定しています。
液体の熱運動の様子
固体に熱エネルギーを加えると液体になります。
液体のときは、分子がその場にとどまることなく、移動しながら振動します。
分子が移動するとき、分子同士の距離は固体のときとあまり変わりません。
9人が手をつなぐ人を入れ替えながら、あちこち動いて揺れている状態と同じです。
常に誰かしらと手をつないでいると、ひと同士の距離はほとんど一定に保たれますが、ひとの配置は変化します。
しかし手を離せないとなると、動き回れるスペースはあまり変化しません。
分子も同様に、分子同士のつながりが入れ替わるので、固体のように形が一定に保たれません。
しかし分子同士の距離は固体とほぼ変わらないので、体積は固体のときとあまり変わらないです。
気体の熱運動の様子
液体に熱エネルギーを加えると気体になります。
気体になると、分子同士のつながりがなくなって、1つ1つの分子が自由に動き回ります。
9人が手をつながず、1人1人が好き勝手に動き回っている状態。
バラバラに動いているので、ひと同士の距離もバラバラになるでしょう。
さらに1つ1つの分子が自由に動くので、分子の動けるスペースが広がります。
分子も同様で、分子同士の距離がバラバラになるので、体積が大きくなり、形は一定に保たれなくなるのです。
まとめ
- 物質の三態とは、固体・液体・気体のこと
- 固体のときは、分子がその場で振動する
- 液体のときは、分子同士がつながったまま移動する
- 気体のときは、分子のつながりがなくなって自由に動き回る