「リードα 物理基礎・物理 改訂版」徹底解説!【第23章】基礎CHECK

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基礎CHECK

1 電流

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「電流の定義の理解と計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. 電流の定義: 単位時間あたりに導体の断面を通過する電荷の量。
  2. 電流 \(I\)、電気量 \(Q\)、時間 \(t\) の関係式 \(I = \displaystyle\frac{Q}{t}\)
  3. 単位の理解: 電流の単位はアンペア(\(\text{A}\))、電気量の単位はクーロン(\(\text{C}\))、時間の単位は秒(\(\text{s}\))。
  4. 有効数字の処理

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 問題文から、時間 \(t\) と電気量 \(Q\) の値を読み取る。
  2. 電流の定義式 \(I = \displaystyle\frac{Q}{t}\) に値を代入する。
  3. 計算結果を有効数字に注意して答える。

思考の道筋とポイント
電流とは何か、その定義を正確に思い出すことが第一歩です。電流は「電気の流れの激しさ」を表す量で、「1秒あたりにどれだけの電荷が流れるか」で定義されます。この定義を数式で表現したものが \(I = \displaystyle\frac{Q}{t}\) です。問題で与えられている「\(30\)秒間」が時間 \(t\)、「\(6.0 \, \text{C}\)」が電気量 \(Q\) に対応することを把握し、式に代入すれば解くことができます。

この設問における重要なポイント

  • 電流 \(I\) [\(\text{A}\)]: 導体のある断面を、単位時間(1秒)あたりに通過する電気量。
  • 電気量 \(Q\) [\(\text{C}\)]: 電荷の量。
  • 時間 \(t\) [\(\text{s}\)]: 電荷が通過するのにかかった時間。
  • これらの関係は \(Q = It\) または \(I = \displaystyle\frac{Q}{t}\) と表されます。この公式は物理基礎における最重要公式の一つです。
  • 単位の関係は \(1 \, \text{A} = 1 \, \text{C/s}\) となります。アンペアという単位は、クーロン毎秒という単位と同じ意味を持ちます。

具体的な解説と立式
電流 \(I\) は、導体のある断面を時間 \(t\) の間に電気量 \(Q\) が通過するとき、単位時間あたりの電気量として次のように定義されます。
$$ I = \displaystyle\frac{Q}{t} $$
問題文より、時間は \(t = 30 \, \text{s}\)、その間に通過する電気量は \(Q = 6.0 \, \text{C}\) と与えられています。
これらの値を上記の定義式に代入することで、電流 \(I\) を求めることができます。

使用した物理公式

  • 電流の定義式: \(I = \displaystyle\frac{Q}{t}\)
    • \(I\): 電流 [\(\text{A}\)]
    • \(Q\): 電気量 [\(\text{C}\)]
    • \(t\): 時間 [\(\text{s}\)]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式に、問題文の値を代入します。
与えられた値は、電気量 \(Q = 6.0 \, \text{C}\)、時間 \(t = 30 \, \text{s}\) です。
$$
\begin{aligned}
I &= \displaystyle\frac{Q}{t} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{6.0}{30} \\[2.0ex]&= 0.20
\end{aligned}
$$
したがって、電流は \(0.20 \, \text{A}\) となります。
問題で与えられている数値 \(6.0\) は有効数字2桁、\(30\) も有効数字2桁です。したがって、計算結果も有効数字2桁で答えるのが適切であり、\(0.2 \, \text{A}\) ではなく \(0.20 \, \text{A}\) と表記します。

この設問の平易な説明

電流は、よく水道の水の流れに例えられます。電気量(クーロン)を「流れた水の総量(リットル)」、電流(アンペア)を「蛇口から1秒あたりに出る水の勢い(リットル/秒)」と考えてみましょう。
この問題は、「30秒間で、バケツに6.0リットルの水がたまりました。蛇口から出る水の勢いは毎秒何リットルですか?」と聞かれているのと同じことです。
もちろん、\(6.0\) リットルを \(30\) 秒で割ればよいので、\(6.0 \div 30 = 0.20\) リットル/秒 となります。
これを電気の世界に置き換えると、電流は \(0.20 \, \text{A}\) となるわけです。

解答 0.20 A

2 オームの法則

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「オームの法則の適用」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. オームの法則: 抵抗を流れる電流は、抵抗の両端の電圧に比例し、抵抗値に反比例する。
  2. 電圧(\(V\))、電流(\(I\))、抵抗(\(R\))の関係式 \(V=IR\)
  3. 単位の確認: 電圧はボルト(\(\text{V}\))、電流はアンペア(\(\text{A}\))、抵抗はオーム(\(\Omega\))。
  4. 有効数字の考慮

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 問題文から電圧 \(V\) と抵抗 \(R\) の値を読み取る。
  2. オームの法則の式 \(I = \displaystyle\frac{V}{R}\) に値を代入する。
  3. 計算結果を有効数字に注意して答える。

思考の道筋とポイント
電気回路における最も基本的かつ重要な法則である「オームの法則」を正しく適用できるかが問われています。電圧、電流、抵抗という3つの基本的な物理量の関係を理解し、問題で与えられた数値を式に代入するだけのシンプルな問題ですが、物理の計算の基礎となります。問題文の「\(12 \, \Omega\)」が抵抗 \(R\)、「\(6.0 \, \text{V}\)」が電圧 \(V\) に対応することを正確に把握することが重要です。

この設問における重要なポイント

  • オームの法則: \(V = IR\)。この式は、求めたい量に応じて \(I = \displaystyle\frac{V}{R}\) や \(R = \displaystyle\frac{V}{I}\) の形でも頻繁に用いるため、自在に変形できるようにしておくことが不可欠です。
  • 電圧(\(V\)): 電流を流そうとする「圧力」や「エネルギーの差」に相当します。
  • 電流(\(I\)): 電荷の流れの「量」や「激しさ」を表します。
  • 抵抗(\(R\)): 電流の流れにくさを表す量です。
  • 有効数字: 問題文で与えられている数値 \(6.0 \, \text{V}\) は有効数字2桁、\(12 \, \Omega\) も有効数字2桁です。したがって、計算結果も有効数字2桁で答える必要があります。

具体的な解説と立式
オームの法則によれば、抵抗値 \(R\) の抵抗器の両端に電圧 \(V\) を加えたときに、その抵抗を流れる電流 \(I\) は、次の関係式で与えられます。
$$ V = IR $$
この問題では電流 \(I\) を求めたいので、上式を \(I\) について解きます。
$$ I = \displaystyle\frac{V}{R} $$
問題文より、電圧は \(V = 6.0 \, \text{V}\)、抵抗は \(R = 12 \, \Omega\) と与えられています。これらの値をこの式に代入することで、電流 \(I\) を求めることができます。

使用した物理公式

  • オームの法則: \(I = \displaystyle\frac{V}{R}\)
    • \(I\): 電流 [\(\text{A}\)]
    • \(V\): 電圧 [\(\text{V}\)]
    • \(R\): 抵抗 [\(\Omega\)]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式に、問題文の値を代入します。
与えられた値は、電圧 \(V = 6.0 \, \text{V}\)、抵抗 \(R = 12 \, \Omega\) です。
$$
\begin{aligned}
I &= \displaystyle\frac{V}{R} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{6.0}{12} \\[2.0ex]&= 0.50
\end{aligned}
$$
したがって、抵抗を流れる電流は \(0.50 \, \text{A}\) となります。
計算結果の \(0.5\) を、有効数字2桁に合わせて \(0.50\) と表記することに注意してください。

この設問の平易な説明

オームの法則は、電気の流れを理解するためのとても大事な基本ルールです。
「電圧」を「水を流すためのポンプの圧力」、「抵抗」を「水道管の細さ(流れにくさ)」、「電流」を「実際に流れる水の量」とイメージしてみましょう。
この問題は、「ポンプの圧力が \(6.0\) で、水道管の流れにくさが \(12\) のとき、どれくらいの水が流れますか?」と聞かれているのと同じです。
当然、圧力が大きいほど水はたくさん流れますが(電圧と電流は比例)、管が細い(流れにくい)ほど水の量は減ります(抵抗と電流は反比例)。
この関係が \((\text{電流}) = (\text{電圧}) \div (\text{抵抗})\) という式で表され、\(6.0 \div 12 = 0.50\) という計算で、流れる水の量(電流)が求められるのです。

解答 0.50 A

3 \(V-I\)グラフとオームの法則

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「V-Iグラフとオームの法則」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. オームの法則: \(V=IR\)。
  2. V-Iグラフの読み取り方
  3. グラフ上の特定の点の座標(電圧、電流)が、その抵抗における関係を満たすこと。
  4. V-Iグラフの傾きが抵抗の逆数 \(\displaystyle\frac{1}{R}\) を表すこと。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 抵抗線a, bそれぞれについて、グラフから読み取りやすい点の電圧 \(V\) と電流 \(I\) の組を見つける。
  2. オームの法則 \(R = \displaystyle\frac{V}{I}\) に値を代入して、各抵抗値を計算する。

思考の道筋とポイント
この問題は、電圧(\(V\))と電流(\(I\))の関係を示したグラフ(V-Iグラフ)から、抵抗値を求める問題です。グラフが原点を通る直線であることから、これらの抵抗線a, bはオームの法則に従う「オーム抵抗」であることがわかります。
抵抗値を求めるには、オームの法則 \(R = \displaystyle\frac{V}{I}\) を利用します。そのためには、グラフから各抵抗線に対応する電圧 \(V\) と電流 \(I\) の値の組を正確に読み取ることが必要です。グラフの格子点を通るなど、値がはっきりとわかる点を選ぶと、計算ミスを防ぐことができます。

この設問における重要なポイント

  • オームの法則: \(R = \displaystyle\frac{V}{I}\)。抵抗値は、抵抗にかかる電圧を、抵抗を流れる電流で割ることで求められます。
  • V-Iグラフの解釈: 縦軸が電流 \(I\)、横軸が電圧 \(V\) のグラフでは、原点とグラフ上の点を結ぶ直線の傾き \(\displaystyle\frac{I}{V}\) は、オームの法則 \(I = \displaystyle\frac{V}{R}\) を変形した \( \displaystyle\frac{I}{V} = \displaystyle\frac{1}{R} \) という関係から、抵抗の逆数 \(\displaystyle\frac{1}{R}\) を表します。
  • 傾きと抵抗の関係: 傾きが急なほど(グラフが縦軸に近づくほど)、\(\displaystyle\frac{1}{R}\) の値が大きくなります。これは、抵抗 \(R\) が小さいことを意味します。問題のグラフを見ると、直線aは直線bよりも傾きが急なので、計算する前から抵抗値は \(R_a < R_b\) であると予測できます。

具体的な解説と立式
オームの法則 \(V=IR\) を抵抗 \(R\) について解くと、\(R = \displaystyle\frac{V}{I}\) となります。この式を用いて、グラフから読み取った \(V\) と \(I\) の値から抵抗値を計算します。

抵抗線aについて:
グラフから、直線aが点 \((V, I) = (20 \, \text{V}, 2.0 \, \text{A})\) を通ることがわかります。
したがって、抵抗値 \(R_a\) は次の式で求められます。
$$ R_a = \displaystyle\frac{20}{2.0} $$

抵抗線bについて:
同様に、直線bが点 \((V, I) = (40 \, \text{V}, 2.0 \, \text{A})\) を通ることがわかります。
したがって、抵抗値 \(R_b\) は次の式で求められます。
$$ R_b = \displaystyle\frac{40}{2.0} $$

使用した物理公式

  • オームの法則: \(R = \displaystyle\frac{V}{I}\)
    • \(R\): 抵抗 [\(\Omega\)]
    • \(V\): 電圧 [\(\text{V}\)]
    • \(I\): 電流 [\(\text{A}\)]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式を計算します。

抵抗値 \(R_a\) の計算:
$$
\begin{aligned}
R_a &= \displaystyle\frac{20}{2.0} \\[2.0ex]&= 10 \, [\Omega]\end{aligned}
$$

抵抗値 \(R_b\) の計算:
$$
\begin{aligned}
R_b &= \displaystyle\frac{40}{2.0} \\[2.0ex]&= 20 \, [\Omega]\end{aligned}
$$
よって、抵抗値はそれぞれ \(R_a = 10 \, \Omega\)、\(R_b = 20 \, \Omega\) となります。

この設問の平易な説明

このグラフは、それぞれの抵抗線にどれくらいの「電圧(電気を流す力)」をかけたら、どれくらいの「電流(電気の流れる量)」が流れるかを示したものです。
抵抗aの線を見ると、「20Vの力で押したら、2.0Aの電気が流れた」ことがわかります。オームの法則は「流れにくさ(抵抗)=力÷流れた量」なので、\(R_a = 20 \div 2.0 = 10 \, \Omega\) と計算できます。
同様に、抵抗bの線を見ると、「40Vの力で押したら、2.0Aの電気が流れた」ことがわかります。同じ量の電気を流すのにもっと大きな力が必要なので、bの方が流れにくい(抵抗が大きい)とわかりますね。計算すると \(R_b = 40 \div 2.0 = 20 \, \Omega\) となります。

解答 \(R_a = 10 \, \Omega\), \(R_b = 20 \, \Omega\)

4 抵抗率

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「抵抗率と抵抗の関係」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. 抵抗の公式: \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\)。
  2. 抵抗値は、材質(抵抗率 \(\rho\))、長さ(\(l\))、断面積(\(S\))によって決まることの理解。
  3. 抵抗は導体の長さに比例すること。
  4. 抵抗は導体の断面積に反比例すること。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 抵抗の公式 \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\) をもとに、抵抗値と長さ、断面積の関係を整理する。
  2. 抵抗線Aを基準として、抵抗線BとCの抵抗値を比例計算で求める。

問(1)

思考の道筋とポイント
この問題は、抵抗値が導体の形状(特に長さ)によってどう変わるかを問うています。まず、抵抗値を決定する要因を数式で表現した \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\) を思い出します。
問題文の「抵抗線Aと同じ材質で」という記述から、抵抗率 \(\rho\) はAとBで共通です。また、断面積については特に言及がないため、これもAとBで同じ(\(S\))と解釈します。
このとき、抵抗 \(R\) は長さ \(l\) にのみ依存し、式から \(R\) は \(l\) に比例することがわかります。したがって、長さが2倍になれば、抵抗値も2倍になります。

この設問における重要なポイント

  • 抵抗と長さの関係: 抵抗率 \(\rho\) と断面積 \(S\) が一定のとき、抵抗 \(R\) は長さ \(l\) に比例します (\(R \propto l\))。
  • 物理的イメージ: 電流は導体中の電子の流れです。導体が長くなるということは、電子がゴールにたどり着くまでの道のりが長くなることを意味します。道のりが長ければ、それだけ原子などと衝突する回数が増え、流れが妨げられます。これが「抵抗が大きくなる」ということです。

具体的な解説と立式
抵抗線Aの抵抗値を \(R_A\)、抵抗率を \(\rho\)、長さを \(l_A\)、断面積を \(S_A\) とすると、抵抗の公式は次のように表せます。
$$ R_A = \rho \displaystyle\frac{l_A}{S_A} \quad \cdots ① $$
ここで、\(R_A = 4.0 \, \Omega\) です。
次に、抵抗線Bについて考えます。材質はAと同じなので抵抗率は \(\rho\)、長さはAの2倍なので \(l_B = 2l_A\)、断面積はAと同じなので \(S_B = S_A\) です。
したがって、抵抗線Bの抵抗値 \(R_B\) は、
$$ R_B = \rho \displaystyle\frac{l_B}{S_B} = \rho \displaystyle\frac{2l_A}{S_A} \quad \cdots ② $$
となります。

使用した物理公式

  • 抵抗の公式: \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\)
    • \(R\): 抵抗 [\(\Omega\)]
    • \(\rho\): 抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)]
    • \(l\): 長さ [\(\text{m}\)]
    • \(S\): 断面積 [\(\text{m}^2\)]
計算過程

式②を式①を用いて変形します。
$$
\begin{aligned}
R_B &= \rho \displaystyle\frac{2l_A}{S_A} \\[2.0ex]&= 2 \times \left( \rho \displaystyle\frac{l_A}{S_A} \right) \\[2.0ex]&= 2 \times R_A \\[2.0ex]&= 2 \times 4.0 \\[2.0ex]&= 8.0 \, [\Omega]\end{aligned}
$$
よって、抵抗線Bの抵抗値は \(8.0 \, \Omega\) となります。

この設問の平易な説明

電気の「抵抗」を、狭い廊下の「通りにくさ」に例えてみましょう。
廊下が長くなればなるほど、通り抜けるのは大変になりますよね。もし廊下の長さが2倍になったら、通りにくさも2倍になる、と考えるのが自然です。
これと全く同じで、電気の通り道である抵抗線も、長さが2倍になると電気の流れにくさ(抵抗)が2倍になります。
元の抵抗線Aの抵抗が \(4.0 \, \Omega\) だったので、その2倍の \(8.0 \, \Omega\) が答えになります。

解答 (1) 8.0 Ω

問(2)

思考の道筋とポイント
今度は、抵抗値が導体の断面積によってどう変わるかを考えます。ここでも基本となるのは抵抗の公式 \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\) です。
「抵抗線Aと同じ材質で」とあるので抵抗率 \(\rho\) は共通、長さについての言及がないので長さ \(l\) も共通と考えます。
このとき、抵抗 \(R\) は断面積 \(S\) にのみ依存し、式から \(R\) は \(S\) に反比例することがわかります。したがって、断面積が2倍になれば、抵抗値は \(\displaystyle\frac{1}{2}\) 倍になります。

この設問における重要なポイント

  • 抵抗と断面積の関係: 抵抗率 \(\rho\) と長さ \(l\) が一定のとき、抵抗 \(R\) は断面積 \(S\) に反比例します (\(R \propto \displaystyle\frac{1}{S}\))。
  • 物理的イメージ: 導体の断面積が大きくなるということは、電子が通れる道幅が広くなることを意味します。道幅が広ければ、それだけスムーズに流れることができます。高速道路で車線が増えると渋滞が緩和されるのと同じイメージです。つまり、流れやすくなるので「抵抗は小さく」なります。

具体的な解説と立式
問(1)と同様に、抵抗線Aの抵抗値は次式で与えられます。
$$ R_A = \rho \displaystyle\frac{l_A}{S_A} = 4.0 \, \Omega \quad \cdots ① $$
次に、抵抗線Cについて考えます。材質はAと同じなので抵抗率は \(\rho\)、断面積はAの2倍なので \(S_C = 2S_A\)、長さはAと同じなので \(l_C = l_A\) です。
したがって、抵抗線Cの抵抗値 \(R_C\) は、
$$ R_C = \rho \displaystyle\frac{l_C}{S_C} = \rho \displaystyle\frac{l_A}{2S_A} \quad \cdots ③ $$
となります。

使用した物理公式

  • 抵抗の公式: \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\)
    • \(R\): 抵抗 [\(\Omega\)]
    • \(\rho\): 抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)]
    • \(l\): 長さ [\(\text{m}\)]
    • \(S\): 断面積 [\(\text{m}^2\)]
計算過程

式③を式①を用いて変形します。
$$
\begin{aligned}
R_C &= \rho \displaystyle\frac{l_A}{2S_A} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{1}{2} \times \left( \rho \displaystyle\frac{l_A}{S_A} \right) \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{1}{2} \times R_A \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{1}{2} \times 4.0 \\[2.0ex]&= 2.0 \, [\Omega]\end{aligned}
$$
よって、抵抗線Cの抵抗値は \(2.0 \, \Omega\) となります。

この設問の平易な説明

再び、廊下の「通りにくさ」で考えてみましょう。
今度は、廊下の幅(断面積)が2倍になったとします。幅が広がれば、人がずっと通りやすくなりますよね。通りやすさが2倍になるということは、「通りにくさ」は半分になるということです。
電気も同じで、電線の太さ(断面積)が2倍になると、電気が流れやすくなるので、流れにくさ(抵抗)は半分になります。
元の抵抗が \(4.0 \, \Omega\) だったので、その半分の \(2.0 \, \Omega\) が答えです。

解答 (2) 2.0 Ω

5 抵抗率の公式

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「抵抗率の公式を用いた計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. 抵抗の公式: \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\)。
  2. 公式の変形: 求めたい物理量について式を正しく変形できること。
  3. 指数を含む数値の計算: \(10\)のべき乗の乗算・除算を正確に行うこと。
  4. 単位の整合性: 計算に用いる各物理量の単位が基本単位(m, Ωなど)で揃っているか確認すること。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 抵抗の公式 \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\) を、求めたい量である長さ \(l\) について解く。
  2. 問題文で与えられた抵抗値 \(R\)、断面積 \(S\)、抵抗率 \(\rho\) の値を代入する。
  3. 指数計算と係数の計算を分けて行い、最終的な値を求める。

思考の道筋とポイント
この問題は、抵抗の基本公式 \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\) を使って、具体的な数値を計算する問題です。公式を覚えているだけではなく、求めたい量(今回は長さ \(l\))に合わせて式を変形する能力が問われます。
与えられている物理量は、抵抗値 \(R\)、断面積 \(S\)、抵抗率 \(\rho\) の3つです。これらの値を、変形した式に正確に代入することが第一歩です。
計算では、\(10\) のべき乗(指数)が出てくるため、指数法則(特に割り算)を正しく適用することが、正解に至るための鍵となります。

この設問における重要なポイント

  • 抵抗の公式: \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\)。この公式の各文字が何を表すかを単位とともに正確に理解しておく必要があります。
    • \(R\): 抵抗 [\(\Omega\)]
    • \(\rho\): 抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)] (物質の種類で決まる、電気の流れにくさ)
    • \(l\): 長さ [\(\text{m}\)]
    • \(S\): 断面積 [\(\text{m}^2\)] (導線の太さ)
  • 公式の変形: この問題では長さ \(l\) を求めたいので、\(l = \displaystyle\frac{RS}{\rho}\) の形に変形して使います。
  • 指数計算: 計算を間違えないように、係数部分(例: \(5.0, 2.2, 1.1\))と指数部分(例: \(10^{-7}, 10^{-6}\))を分けて計算するとミスが減ります。

具体的な解説と立式
抵抗 \(R\)、抵抗率 \(\rho\)、長さ \(l\)、断面積 \(S\) の間には、次の関係式が成り立ちます。
$$ R = \rho \displaystyle\frac{l}{S} $$
この問題では、金属線の長さ \(l\) を求めたいので、この式を \(l\) について解きます。
まず、式の両辺に \(S\) を掛けると、
$$ RS = \rho l $$
次に、両辺を \(\rho\) で割ると、
$$ l = \displaystyle\frac{RS}{\rho} $$
となります。
この式に、問題文で与えられた値、\(R = 5.0 \, \Omega\)、\(S = 2.2 \times 10^{-7} \, \text{m}^2\)、\(\rho = 1.1 \times 10^{-6} \, \Omega \cdot \text{m}\) を代入します。

使用した物理公式

  • 抵抗の公式: \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\)
    • \(R\): 抵抗 [\(\Omega\)]
    • \(\rho\): 抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)]
    • \(l\): 長さ [\(\text{m}\)]
    • \(S\): 断面積 [\(\text{m}^2\)]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式に、数値を代入して計算します。
$$
\begin{aligned}
l &= \displaystyle\frac{RS}{\rho} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{5.0 \times (2.2 \times 10^{-7})}{1.1 \times 10^{-6}} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{5.0 \times 2.2}{1.1} \times \displaystyle\frac{10^{-7}}{10^{-6}} \\[2.0ex]&= (5.0 \times 2.0) \times 10^{-7 – (-6)} \\[2.0ex]&= 10 \times 10^{-1} \\[2.0ex]&= 1.0 \, [\text{m}]\end{aligned}
$$
問題で与えられた数値の有効数字はすべて2桁なので、答えも有効数字2桁で \(1.0 \, \text{m}\) とします。

この設問の平易な説明

抵抗線の「抵抗(電気の流れにくさ)」は、「材質(抵抗率)」と「長さ」に比例し、「太さ(断面積)」に反比例するという関係があります。
この問題は、料理のレシピに似ています。「\(5.0 \, \Omega\) という抵抗値の抵抗線を作りたい。材料は抵抗率が \(1.1 \times 10^{-6}\) の金属で、太さは \(2.2 \times 10^{-7}\) です。この材料を何メートルの長さに切れば、目的の抵抗線ができますか?」と聞かれているのと同じです。
物理の公式 \(R = \rho \displaystyle\frac{l}{S}\) を使って必要な長さ \(l\) を計算すると、ちょうど \(1.0 \, \text{m}\) にすれば良いことがわかります。

解答 1.0 m

6 金属の抵抗率

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「抵抗率の温度変化と温度係数」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. 抵抗率の温度変化の公式: \(\rho = \rho_0(1 + \alpha t)\)。
  2. 各物理量の意味の理解: \(\rho\) (t℃での抵抗率)、\(\rho_0\) (基準温度0℃での抵抗率)、\(\alpha\) (温度係数)、\(t\) (温度)。
  3. 一次方程式の解法
  4. 指数を含む数値の計算

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 抵抗率の温度変化の公式に、問題文で与えられた値を代入する。
  2. 未知数である温度係数 \(\alpha\) についての方程式を立てる。
  3. 方程式を解いて \(\alpha\) の値を求める。

思考の道筋とポイント
金属の抵抗率は、一般に温度が上昇すると大きくなります。この温度による変化は、ある範囲内では、基準となる温度(通常は0℃)からの温度変化にほぼ比例すると見なせます。この関係を表したのが、公式 \(\rho = \rho_0(1 + \alpha t)\) です。
この問題では、0℃のときの抵抗率 \(\rho_0\) と、30℃のときの抵抗率 \(\rho\) が与えられているので、これらの値を公式に代入することで、比例定数である「温度係数 \(\alpha\)」を求めることができます。
問題文のどの数値が、公式のどの変数に対応するのかを正確に把握することが第一歩です。

  • \(5.00 \times 10^{-8} \, \Omega \cdot \text{m}\) → 0℃における抵抗率 \(\rho_0\)
  • \(5.75 \times 10^{-8} \, \Omega \cdot \text{m}\) → 30℃における抵抗率 \(\rho\)
  • \(30 \, \text{℃}\) → 基準温度0℃からの温度上昇 \(t\)

この設問における重要なポイント

  • 抵抗率の温度変化の公式: \(\rho = \rho_0(1 + \alpha t)\)。
    • \(\rho\): 温度 \(t\) [℃] における抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)]。
    • \(\rho_0\): 基準温度(この問題では 0℃)における抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)]。
    • \(\alpha\): 抵抗率の温度係数。単位は [/K] または [/℃]。
    • \(t\): 基準温度からの温度上昇 [℃]。
  • 温度係数 \(\alpha\) の単位について: 温度「変化」を扱う場合、セルシウス温度の1度の温度差と、絶対温度の1ケルビンの温度差は等しいため、\(\alpha\) の単位は [/℃] と [/K] のどちらで表しても同じ値になります。
  • この公式は、抵抗値 \(R\) についても同様に \(R = R_0(1 + \alpha t)\) という形で成り立ちます。

具体的な解説と立式
温度 \(t\) [℃] における抵抗率 \(\rho\) は、0℃における抵抗率 \(\rho_0\) と温度係数 \(\alpha\) を用いて、次のように表されます。
$$ \rho = \rho_0 (1 + \alpha t) $$
この問題では、未知数は温度係数 \(\alpha\) です。
問題文で与えられた値を代入します。

  • \(\rho = 5.75 \times 10^{-8} \, \Omega \cdot \text{m}\)
  • \(\rho_0 = 5.00 \times 10^{-8} \, \Omega \cdot \text{m}\)
  • \(t = 30 \, \text{℃}\)

これらを上記の公式に代入すると、\(\alpha\) に関する次の方程式が得られます。
$$ 5.75 \times 10^{-8} = (5.00 \times 10^{-8}) \times (1 + \alpha \times 30) $$

使用した物理公式

  • 抵抗率の温度変化: \(\rho = \rho_0(1 + \alpha t)\)
    • \(\rho\): 温度 \(t\) [℃] における抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)]
    • \(\rho_0\): 0℃における抵抗率 [\(\Omega \cdot \text{m}\)]
    • \(\alpha\): 抵抗率の温度係数 [/K]
    • \(t\): 温度 [℃]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた方程式を \(\alpha\) について解きます。
$$ 5.75 \times 10^{-8} = (5.00 \times 10^{-8}) \times (1 + 30\alpha) $$
両辺を \(10^{-8}\) で割ると、
$$ 5.75 = 5.00 (1 + 30\alpha) $$
次に、両辺を \(5.00\) で割ります。
$$
\begin{aligned}
\displaystyle\frac{5.75}{5.00} &= 1 + 30\alpha \\[2.0ex]1.15 &= 1 + 30\alpha
\end{aligned}
$$
1を左辺に移項して整理します。
$$
\begin{aligned}
1.15 – 1 &= 30\alpha \\[2.0ex]0.15 &= 30\alpha
\end{aligned}
$$
最後に \(\alpha\) を求めます。
$$
\begin{aligned}
\alpha &= \displaystyle\frac{0.15}{30} \\[2.0ex]&= 0.0050 \\[2.0ex]&= 5.0 \times 10^{-3} \, \text{[/K]}
\end{aligned}
$$
有効数字は、与えられた数値(5.00, 5.75, 30)から判断して2桁または3桁が考えられますが、模範解答に合わせて2桁とし、\(5.0 \times 10^{-3} \, \text{/K}\) とします。

この設問の平易な説明

ほとんどの金属は、ストーブの近くに置くなどして温めると、電気が少し流れにくくなる(抵抗率が上がる)という性質を持っています。
「温度係数」というのは、「温度が1℃上がるごとに、抵抗率が元の値の何倍くらい増えるか」という割合を示す数値です。
この問題では、「0℃から30℃に温度が上がったら、抵抗率が \(5.00 \times 10^{-8}\) から \(5.75 \times 10^{-8}\) に増えました。では、この金属の温度係数はいくらですか?」と聞かれています。
この情報をもとに計算すると、温度係数 \(\alpha\) は \(0.005\) となります。これは、温度が1℃上がるごとに、抵抗率が元の値の約0.5%ずつ増えていくことを意味しています。

解答 5.0×10-3 /K

7 抵抗の接続

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「抵抗の直列接続と並列接続における合成抵抗の計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. 直列接続の合成抵抗の公式
  2. 並列接続の合成抵抗の公式
  3. 直列接続と並列接続の物理的な意味の違いの理解。
  4. 分数(逆数)の計算。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. (1)の直列接続では、各抵抗値を単純に足し合わせる公式を適用する。
  2. (2)の並列接続では、各抵抗値の逆数を足し合わせる公式を適用し、最後にその結果の逆数をとる。

問(1) 直列接続

思考の道筋とポイント
直列接続とは、複数の抵抗を数珠つなぎにする接続方法です。この場合、電流が流れる道は一本道になります。そのため、回路全体の電気の流れにくさ(合成抵抗)は、個々の抵抗の値を単純に足し合わせることで求められます。公式 \(R = R_1 + R_2 + \dots\) を思い出し、与えられた値を代入します。

この設問における重要なポイント

  • 直列接続の定義: 複数の抵抗を一本の線でつなぐ接続方法。
  • 合成抵抗の公式: \(R_{\text{合成}} = R_1 + R_2 + \dots\)。
  • 物理的イメージ: 抵抗を「通りにくい道」と考えると、直列接続は通りにくい道を次々とつなげていくことに相当します。全体の通りにくさは、個々の通りにくさの合計になります。
  • 直列接続では、合成抵抗は個々の抵抗値よりも必ず大きくなります。

具体的な解説と立式
2つの抵抗 \(R_1 = 30 \, \Omega\)、\(R_2 = 30 \, \Omega\) を直列に接続します。
このときの合成抵抗を \(R\) とすると、直列接続の公式は次のようになります。
$$ R = R_1 + R_2 $$
この式に、与えられた抵抗値を代入します。

使用した物理公式

  • 直列接続の合成抵抗: \(R = R_1 + R_2\)
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式に、数値を代入して計算します。
$$
\begin{aligned}
R &= 30 + 30 \\[2.0ex]&= 60 \, [\Omega]\end{aligned}
$$
したがって、直列接続の合成抵抗は \(60 \, \Omega\) です。

この設問の平易な説明

直列接続は、抵抗をまっすぐ一列につなぐことです。これを「30mの渋滞区間」に例えてみましょう。その渋滞区間のすぐ後に、また「30mの渋滞区間」が続いている状況を想像してください。全体の渋滞の長さ(流れにくさ)は、単純に足し算して \(30 + 30 = 60\)m になりますよね。電気の抵抗もこれと全く同じで、合成抵抗は \(60 \, \Omega\) になります。

解答 (1) 60 Ω

問(2) 並列接続

思考の道筋とポイント
並列接続とは、電流が流れる経路が途中で枝分かれし、再び合流するような接続方法です。電流から見れば、通れる道が増えることになるため、回路全体の電気の流れにくさ(合成抵抗)は、個々の抵抗よりも小さくなります。
並列接続の合成抵抗は、各抵抗の「逆数」の和で計算されることに注意が必要です。公式 \(\displaystyle\frac{1}{R’} = \frac{1}{R_1} + \frac{1}{R_2} + \dots\) を使い、計算結果が合成抵抗の逆数 \(\displaystyle\frac{1}{R’}\) であることを忘れずに、最後に \(R’\) を求めることが重要です。

この設問における重要なポイント

  • 並列接続の定義: 複数の抵抗の両端を、それぞれ共通の2点でつなぐ接続方法。
  • 合成抵抗の公式: \(\displaystyle\frac{1}{R_{\text{合成}}} = \frac{1}{R_1} + \frac{1}{R_2} + \dots\)。
  • 物理的イメージ: 抵抗を「料金所のゲート」と考えると、並列接続はゲートの数を増やすことに相当します。通れるゲートが増えるので、車は全体として流れやすくなります(全体の抵抗は小さくなる)。
  • 並列接続では、合成抵抗は個々の抵抗値よりも必ず小さくなります。

具体的な解説と立式
2つの抵抗 \(R_1 = 30 \, \Omega\)、\(R_2 = 30 \, \Omega\) を並列に接続します。
このときの合成抵抗を \(R’\) とすると、並列接続の公式は次のようになります。
$$ \displaystyle\frac{1}{R’} = \displaystyle\frac{1}{R_1} + \displaystyle\frac{1}{R_2} $$
この式に、与えられた抵抗値を代入します。

使用した物理公式

  • 並列接続の合成抵抗: \(\displaystyle\frac{1}{R’} = \displaystyle\frac{1}{R_1} + \displaystyle\frac{1}{R_2}\)
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式に、数値を代入して計算します。
$$
\begin{aligned}
\displaystyle\frac{1}{R’} &= \displaystyle\frac{1}{30} + \displaystyle\frac{1}{30} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{2}{30} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{1}{15}
\end{aligned}
$$
これは合成抵抗の逆数なので、両辺の逆数をとって \(R’\) を求めます。
$$ R’ = 15 \, [\Omega] $$
したがって、並列接続の合成抵抗は \(15 \, \Omega\) です。

この設問の平易な説明

並列接続は、抵抗を横に並べてつなぐことです。これは、高速道路の料金所が1つしかないところに、もう1つゲートを増設するようなものです。通れる道が2倍になるので、車の流れやすさは2倍になり、流れにくさ(抵抗)は半分になります。元の抵抗が \(30 \, \Omega\) だったので、その半分の \(15 \, \Omega\) が答えです。

別解: 「和分の積」の公式を利用

思考の道筋とポイント
2つの抵抗の並列接続の場合に限り、逆数の計算を省略できる便利な「和分の積」の公式があります。この公式を使えば、分数の足し算や最後に逆数をとる手間が省けるため、計算ミスを減らすことができます。

この設問における重要なポイント

  • 和分の積の公式: 2つの抵抗 \(R_1, R_2\) の並列接続の合成抵抗 \(R’\) は、\(R’ = \displaystyle\frac{R_1 R_2}{R_1 + R_2}\) で計算できます。
  • 注意点: この公式が使えるのは「2つの」抵抗の並列接続の場合のみです。3つ以上の抵抗の並列接続では、基本の逆数和の公式 \(\displaystyle\frac{1}{R’} = \frac{1}{R_1} + \frac{1}{R_2} + \frac{1}{R_3} + \dots\) を使う必要があります。

具体的な解説と立式
2つの抵抗の並列接続の合成抵抗 \(R’\) は、「和分の積」の公式で求めることができます。
$$ R’ = \displaystyle\frac{R_1 R_2}{R_1 + R_2} $$
この式に、\(R_1 = 30 \, \Omega\)、\(R_2 = 30 \, \Omega\) を代入します。

使用した物理公式

  • 2つの抵抗の並列接続(和分の積): \(R’ = \displaystyle\frac{R_1 R_2}{R_1 + R_2}\)
計算過程

$$
\begin{aligned}
R’ &= \displaystyle\frac{30 \times 30}{30 + 30} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{900}{60} \\[2.0ex]&= 15 \, [\Omega]\end{aligned}
$$

この設問の平易な説明

2つの抵抗を並列につなぐときには、「和分の積」という便利な計算ショートカットがあります。これは「2つの抵抗を足したもので、2つの抵抗を掛けたものを割る」という計算です。実際にやってみると、\((30 \times 30) \div (30 + 30) = 900 \div 60 = 15 \, \Omega\) となり、同じ答えが簡単に出せます。

解答 (2) 15 Ω

8 ジュール熱

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「ジュール熱の計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. ジュール熱の公式(\(Q=Pt\))。
  2. 電力の公式(\(P=VI\), \(P=RI^2\), \(P=\displaystyle\frac{V^2}{R}\))。
  3. オームの法則(\(V=IR\))。
  4. 単位の変換(分→秒)。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 問題文から抵抗\(R\)、電圧\(V\)、時間\(t\)の値を読み取る。
  2. 時間の単位を「分」から「秒」に変換する。
  3. 与えられた物理量(\(V\), \(R\), \(t\))に適したジュール熱の公式を選んで代入し、計算する。

思考の道筋とポイント
ジュール熱とは、抵抗に電流が流れることで発生する熱エネルギーのことです。その量は、基本的には「電力 \(\times\) 時間」で計算できます。電力\(P\)は単位時間あたりに消費されるエネルギーなので、それに時間\(t\)を掛ければ、その間に発生した総熱量\(Q\)が求まります(\(Q=Pt\))。
電力\(P\)には、オームの法則と組み合わせることで、\(P=VI\), \(P=RI^2\), \(P=\displaystyle\frac{V^2}{R}\)という3つの表現があります。問題では電圧\(V\)と抵抗\(R\)が与えられているため、\(P=\displaystyle\frac{V^2}{R}\)を使うのが最も効率的です。
したがって、ジュール熱の公式は \(Q = \displaystyle\frac{V^2}{R}t\) となります。
計算する上で非常に重要なのが単位です。ジュール熱の単位であるジュール[\(\text{J}\)]は、ワット[\(\text{W}\)]と秒[\(\text{s}\)]から構成される(\(1\,\text{J} = 1\,\text{W} \cdot \text{s}\))ため、時間の単位は必ず「秒」に変換する必要があります。「1.0分」を「60秒」に直すのを忘れないようにしましょう。

この設問における重要なポイント

  • ジュール熱 \(Q\) [\(\text{J}\)] = 電力 \(P\) [\(\text{W}\)] \(\times\) 時間 \(t\) [\(\text{s}\)]。
  • 電力の公式は、オームの法則 \(V=IR\) と組み合わせることで、状況に応じて使い分けます。
    • \(P = VI\) (基本形)
    • \(P = RI^2\) (基本形に \(V=IR\) を代入)
    • \(P = \displaystyle\frac{V^2}{R}\) (基本形に \(I=V/R\) を代入)
  • したがって、ジュール熱の公式も3つの形で表せます。
    • \(Q = VIt\)
    • \(Q = RI^2t\)
    • \(Q = \displaystyle\frac{V^2}{R}t\)
  • 単位の重要性:計算では必ず時間を秒(\(\text{s}\))に直すことが不可欠です。

具体的な解説と立式
問題文で与えられた物理量は、抵抗 \(R = 30 \, \Omega\)、電圧 \(V = 100 \, \text{V}\) です。
時間は \(t = 1.0\)分 なので、秒に変換します。
$$ t = 1.0 \times 60 = 60 \, \text{s} $$
ジュール熱 \(Q\) を求める公式のうち、電圧\(V\)、抵抗\(R\)、時間\(t\) を使うものは次の通りです。
$$ Q = \displaystyle\frac{V^2}{R}t $$
この式に、上記の値を代入します。

使用した物理公式

  • ジュール熱: \(Q = \displaystyle\frac{V^2}{R}t\)
    • \(Q\): ジュール熱 [\(\text{J}\)]
    • \(V\): 電圧 [\(\text{V}\)]
    • \(R\): 抵抗 [\(\Omega\)]
    • \(t\): 時間 [\(\text{s}\)]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式を計算します。
$$
\begin{aligned}
Q &= \displaystyle\frac{100^2}{30} \times 60 \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{10000}{30} \times 60 \\[2.0ex]&= 10000 \times \displaystyle\frac{60}{30} \\[2.0ex]&= 10000 \times 2 \\[2.0ex]&= 20000 \\[2.0ex]&= 2.0 \times 10^4 \, [\text{J}]\end{aligned}
$$
問題で与えられた数値の有効数字は、\(30 \, \Omega\) (2桁)、\(100 \, \text{V}\) (3桁)、\(1.0\)分 (2桁)なので、計算結果は最も桁数の少ない2桁で表すのが適切です。

この設問の平易な説明

ジュール熱は、電気製品が仕事をして熱くなる、その熱の量のことです。電気ストーブをイメージすると分かりやすいでしょう。
この問題は、「100Vの力で、30Ωの流れにくさの電熱線に、1分間電気を流したら、どれくらいの熱が出ますか?」と聞かれているのと同じです。
物理の公式に当てはめて計算すると、\(2.0 \times 10^4 \, \text{J}\) という答えが出ます。

別解: 電流Iを求めてから計算する方法

思考の道筋とポイント
ジュール熱の公式は複数あります。問題で与えられた電圧\(V\)と抵抗\(R\)から、まずオームの法則を使って電流\(I\)を求め、その後に他のジュール熱の公式(例: \(Q=VIt\))を使って計算することもできます。どの公式を使っても同じ結果になることを確認することで、公式間の関連性への理解が深まります。

この設問における重要なポイント

  • オームの法則: \(I = \displaystyle\frac{V}{R}\)
  • ジュール熱の公式: \(Q = VIt\) や \(Q = RI^2t\)
  • 計算のステップは増えますが、基本的な公式を一つずつ適用していく確実な方法です。

具体的な解説と立式
1. まず、オームの法則 \(I = \displaystyle\frac{V}{R}\) より、回路を流れる電流\(I\)を求めます。
$$ I = \displaystyle\frac{V}{R} = \displaystyle\frac{100}{30} = \displaystyle\frac{10}{3} \, [\text{A}] $$
2. 次に、ジュール熱の公式 \(Q = VIt\) を用いて熱量を計算します。時間は \(t = 60 \, \text{s}\) です。
$$ Q = 100 \times \left(\displaystyle\frac{10}{3}\right) \times 60 $$

使用した物理公式

  • オームの法則: \(I = \displaystyle\frac{V}{R}\)
  • ジュール熱: \(Q = VIt\)
計算過程

$$
\begin{aligned}
Q &= 100 \times \displaystyle\frac{10}{3} \times 60 \\[2.0ex]&= 100 \times 10 \times \left(\displaystyle\frac{60}{3}\right) \\[2.0ex]&= 100 \times 10 \times 20 \\[2.0ex]&= 20000 \\[2.0ex]&= 2.0 \times 10^4 \, [\text{J}]\end{aligned}
$$
メインの解法と同じ結果が得られました。

この設問の平易な説明

別の計算ルートを試す方法です。まず「どれくらいの電流が流れているか」を計算し(\(I = 100\text{V} \div 30\Omega\))、その電流を使って熱量を計算します。遠回りなようでも、基本に忠実な解き方で、同じ答えにたどり着くことができます。

解答 2.0×104 J

9 電力

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「電力の定義と計算」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. 電力の定義: 単位時間あたりに消費される電気エネルギー。
  2. 電力\(P\)、電圧\(V\)、電流\(I\)の関係式 \(P=VI\)
  3. 定格電圧・定格電力の意味の理解
  4. 単位の確認(ワット[\(\text{W}\)]、ボルト[\(\text{V}\)]、アンペア[\(\text{A}\)])。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 問題文から、電球の消費電力\(P\)と、電球にかかる電圧\(V\)の値を読み取る。
  2. 電力の公式 \(P=VI\) を、求めたい電流\(I\)について解く。
  3. 式に値を代入して計算する。

思考の道筋とポイント
この問題は、電化製品に表示されている「定格」の意味を理解し、電力の基本公式を適用する問題です。
電球に表示されている「100V用 150W」は、それぞれ「定格電圧」「定格電力」と呼ばれます。これは、「この電球に100Vの電圧をかけると、150Wの電力を消費して正常に(本来の明るさで)点灯します」という仕様を示しています。
問題では、この電球を「100Vで点灯」させているので、定格通りの条件で使用していることになります。したがって、消費電力は表示通りの \(P = 150 \, \text{W}\) となります。
電力\(P\)、電圧\(V\)、電流\(I\)の関係式 \(P=VI\) を用い、与えられた\(P\)と\(V\)の値から\(I\)を計算します。

この設問における重要なポイント

  • 電力 \(P\) [\(\text{W}\)]: 電流が単位時間(1秒間)にする仕事のこと。単位時間あたりに消費される電気エネルギー。
  • 電力の基本公式: \(P = VI\)。この式は、電圧\(V\)をかけて電流\(I\)が流れているとき、その回路部分が消費する電力が\(P\)であることを示します。
  • 定格値:
    • 定格電圧: その電気器具を安全かつ正常に使用するための基準となる電圧。
    • 定格電力: 定格電圧で使用したときの消費電力。
  • もし使用する電圧が定格電圧と異なる場合、消費電力も定格電力とは異なる値になることに注意が必要です(その場合は、まず定格値から抵抗を求めて計算を進めることになります)。

具体的な解説と立式
電力\(P\)、電圧\(V\)、電流\(I\)の間には、次の関係式が成り立ちます。
$$ P = VI $$
この問題では、電球を流れる電流\(I\)を求めたいので、この式を\(I\)について解きます。
$$ I = \displaystyle\frac{P}{V} $$
問題文より、電球が100Vで点灯しているときの消費電力は \(P = 150 \, \text{W}\)、電圧は \(V = 100 \, \text{V}\) です。これらの値をこの式に代入することで、電流\(I\)を求めることができます。

使用した物理公式

  • 電力: \(P = VI\)
    • \(P\): 電力 [\(\text{W}\)]
    • \(V\): 電圧 [\(\text{V}\)]
    • \(I\): 電流 [\(\text{A}\)]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式に、数値を代入して計算します。
$$
\begin{aligned}
I &= \displaystyle\frac{P}{V} \\[2.0ex]&= \displaystyle\frac{150}{100} \\[2.0ex]&= 1.50 \, [\text{A}]\end{aligned}
$$
したがって、電球を流れる電流は \(1.50 \, \text{A}\) となります。

この設問の平易な説明

電化製品に書かれている「W(ワット)」は、その製品が1秒間にどれだけの電気エネルギーを使うかという「パワー」を表しています。そして、電気の世界には「パワー(W) = 電圧(V) × 電流(A)」という大事な関係があります。
この問題は、「パワーが150Wの電球に、100Vの電圧をかけています。流れている電流は何Aですか?」と聞いているのと同じです。
数式に当てはめると「\(150 = 100 \times (\text{電流})\)」となるので、簡単な割り算で \(\text{電流} = 150 \div 100 = 1.50 \, \text{A}\) と計算できます。

解答 1.50 A

10 電力量

【設問別解説】考え方から計算プロセスまで徹底ガイド

この問題のテーマは「電力量の計算と単位(kWh)の理解」です。
問題を解く上で鍵となる物理法則や概念は以下の通りです。

  1. 電力量の定義: 電力と時間の積。
  2. 電力量の公式: \(W = Pt\)。
  3. 単位の変換: W(ワット)からkW(キロワット)への変換。
  4. 単位の整合性: kWhを求めるには、電力はkW、時間はh(時間)で計算する必要があること。

基本的なアプローチは以下の通りです。

  1. 電力の単位をWからkWに変換する。
  2. 電力量の公式 \(W=Pt\) に、kW単位の電力とh単位の時間を代入する。
  3. 計算してkWh単位の電力量を求める。

思考の道筋とポイント
「電力」と「電力量」の違いをまず明確にしましょう。「電力」は、その瞬間にどれだけのエネルギーを消費しているかというパワー(仕事率)を表します。一方、「電力量」は、そのパワーで一定時間使い続けた結果、消費されたエネルギーの総量を表します。
この問題で問われているのは、電気料金の請求書などでおなじみの「kWh(キロワット時)」という単位の電力量です。この単位は、その名の通り「キロワット[\(\text{kW}\)] \(\times\) 時間[\(\text{h}\)]」で計算されます。
したがって、計算の前に、まず問題で与えられている電力の単位を W から kW に変換する必要があります。\(1 \, \text{kW} = 1000 \, \text{W}\) の関係を使い、\(200 \, \text{W}\) を kW に直してから、使用時間(3.0時間)を掛けることで答えが求まります。

この設問における重要なポイント

  • 電力量 \(W\): ある時間 \(t\) の間に消費される電気エネルギーの総量。
  • 電力 \(P\): 単位時間あたりに消費される電気エネルギー(仕事率)。
  • 公式: \(W = Pt\)。
  • 単位の関係:
    • 物理学の標準単位(SI単位)では、電力量の単位はジュール[\(\text{J}\)]です。(\(1 \, \text{J} = 1 \, \text{W} \times 1 \, \text{s}\))
    • 家庭の電気料金などで使われる実用単位では、電力量の単位はキロワット時[\(\text{kWh}\)]です。(\(1 \, \text{kWh} = 1 \, \text{kW} \times 1 \, \text{h}\))
  • 単位変換: \(1 \, \text{kW} = 1000 \, \text{W}\)。

具体的な解説と立式
消費する電力量 \(W\) は、消費電力 \(P\) と使用時間 \(t\) の積で表されます。
$$ W = Pt $$
この問題では、電力量を kWh の単位で求める必要があります。そのため、電力 \(P\) の単位を W から kW に、時間の単位を h に揃えて計算します。
まず、電力 \(P = 200 \, \text{W}\) を kW に変換します。
$$ P = 200 \, [\text{W}] = \displaystyle\frac{200}{1000} \, [\text{kW}] = 0.200 \, \text{kW} $$
使用時間は \(t = 3.0 \, \text{h}\) です。
これらの値を電力量の公式に代入します。
$$ W = 0.200 \times 3.0 $$

使用した物理公式

  • 電力量: \(W = Pt\)
    • \(W\): 電力量 [\(\text{kWh}\)]
    • \(P\): 電力 [\(\text{kW}\)]
    • \(t\): 時間 [\(\text{h}\)]
計算過程

「具体的な解説と立式」で立てた式を計算します。
$$
\begin{aligned}
W &= 0.200 \times 3.0 \\[2.0ex]&= 0.60 \, [\text{kWh}]\end{aligned}
$$
したがって、消費する電力量は \(0.60 \, \text{kWh}\) となります。

この設問の平易な説明

「電力量」は、私たちが使った電気の総量のことで、毎月の電気代はこれをもとに計算されています。単位の「kWh(キロワット時)」は、「kW(キロワット)で表した電力」と「h(時間)で表した使用時間」を掛け算したものです。
この問題は、「200Wの電気器具を3.0時間使いました。電力量は何kWhですか?」と聞いています。
まず、単位を合わせるために「200W」を「0.200kW」に直します(1000で割るだけです)。
あとは掛け算です。「\(0.200 \, \text{kW} \times 3.0 \, \text{h} = 0.60 \, \text{kWh}\)」となります。

解答 0.60 kWh
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