- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 運動方程式の公式
- 運動方程式の意味
- 運動方程式の使い道
運動方程式の公式と意味
『運動方程式』という言葉だけを聞くと、ものすごい専門的な用語のようで難しく感じてしまいがちです。
実は、簡単な想像だけで式のイメージを理解できるようになります!
正確な公式の証明ではなく、苦手を克服するためにイメージ重視で解説します。
運動方程式は、「運動のようす」と「力」の間に成り立つ関係を式にしたものです。
- 左辺には質量と加速度
- 右辺には力
「質量が同じ台車」を押す場合
同じ量の荷物が乗った台車(つまり質量が同じ)を男性と女性が押しているとします。
ここでは男性の方が押す力が大きいという設定で話を進めましょう。
答えは「男性側」です。
同じ質量の台車なら、押す力が大きい方が加速度も大きくなるというのはイメージが湧きやすいでしょう。
ここから分かることをまとめておきましょう。
同じ質量であれば、
- 加速度が大きいとき、押す力も大きい
- 加速度が小さいとき、押す力も小さい
通常は「比例」という言葉で表現しますが、物理に苦手意識があるうちは無理にそのような言葉を使わなくても大丈夫です。
- 左辺の加速度 \(a\) が大きいとき、右辺の力 \(F\) も大きくなる。
- 左辺の加速度 \(a\) が小さいとき、右辺の力 \(F\) も小さくなる。
という、式との対応関係も理解できそうであれば、ぜひ覚えておきましょう!
「台車の加速度が同じ」場合
台車に乗っている荷物の量は違うとしましょう。
ただし、どちらも台車の加速度は同じという設定です。
答えは「左側の男性」です。
荷物が乗っている台車は重くて動かしにくいはずです。
それにも関わらず同じように加速させているということは、強めの力で押しているはずです。
つまり、同じように加速させるなら、質量が大きい方が押す力も大きくなくてはいけないということになります。
ここから分かることをまとめておきましょう。
同じ加速度であれば、
- 質量が大きいとき、押す力も大きい
- 質量が小さいとき、押す力も小さい
これも通常は「比例」という言葉で表現しますが、物理に苦手意識があるうちは無理にそのような言葉を使わなくても大丈夫です。
- 左辺の質量 \(m\) が大きいとき、右辺の力 \(F\) も大きくなる。
- 左辺の質量 \(m\) が小さいとき、右辺の力 \(F\) も小さくなる。
という、式との対応関係も理解できそうであれば、ぜひ覚えておきましょう!
運動方程式の使い道
高校物理で『運動方程式』を使うときは、基本的に次のものを求めるために使用します。
「質量」「物体に働く力」を読みとって、運動方程式の \(m\) と \(F\) に代入して計算すると加速度 \(a\) が求められるというのが最も多い使い方です。
これは実際に使っているところを見るのが一番わかりやすいので、下の解説動画をチェックしてみてください。
代入しただけで加速度が求められるのが分かりましたか?
解法の手順も合わせて覚えておくと、自然な流れで運動方程式を使えるようになります。
解法手順を覚える最大のメリットは、式を立てるところまでは悩まずに済むということです。