- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 電気の力の向き
- 原子はなにでできているか
- 帯電とはなにか
- 下敷きを擦って髪が立つ理由
本記事では「導体・絶縁体」以外の部分を解説します!
静電気力は電荷の正負で決まる
電気にはプラスとマイナスがあり、プラスを持った粒を「正電荷」マイナスを持った粒を「負電荷」と呼びます。
「電荷」は、電気を持った粒というイメージでOKです。
2つの電荷の間には、磁石と同じように力が働きます。
同じ符号同士のときと、違う符号のときで、力が働く向きが違うので整理しておきましょう!
原子は3種類のもので構成されている
先ほどは電気1粒の話だったので、少しスケールアップして原子に注目してみましょう!
原子は、次の3つの粒で構成されています。
- 陽子…プラスの電気
- 電子…マイナスの電気
- 中性子…プラスでもマイナスでもない
陽子と中性子が真ん中に固まっていて、その周りをグルグルと電子が回っています。
地球の周りを月が回っているのと同じイメージです。
通常の原子は、同じ数だけ陽子と電子を持っているので、原子としてはプラスでもマイナスでもありません。
帯電とは、プラスマイナスの量に偏りができること
冬にドアノブを触ったときにバチッと電気が流れて痛い思いをしたことありませんか?
小さいときに、下敷きを髪にこすりつけて髪を立たせる遊びをしたことありませんか?
プラスマイナスの電気に偏りができることで、このような現象が起こります。
2つのものを擦りあわせることで、電子(マイナスの電荷)が移動し、電気を帯びるので「帯電」と呼びます。
移動後はどのような状態になっているのか、図を見ながらチェックしていきましょう!
帯電していないとき
プラスの電気とマイナスの電気が同じ量あるときは、プラスでもマイナスでもない「電気的に中性」の状態です。
このときはプラスの電気もマイナスの電気も書きません。
何も書かないけど、電気がないということではないので気をつけましょう!
帯電してるとき
上の図のようにプラスの電気6個・マイナスの電気4個の場合、プラスの電気が2個多いので正に帯電していると呼びます。
下の図のようにプラスの電気4個・マイナスの電気6個の場合は、マイナスの電気が2個多いので負に帯電しているということです。
プラスとマイナスの電気がペアになっていない部分だけ図に書いたほうがシンプルなので、ペアの部分は書かないようにします。
帯電列からわかる下敷きを擦って髪が立つ理由
ここまでの話を整理すれば、髪が立つ原因がわかります。
まずは帯電列というものを見ておきましょう。
2つのものを擦りあわせたときに、プラスに帯電しやすいかマイナスに帯電しやすいかを調べるためのものです。
- 髪…「人」に当てはまるのでプラスに帯電しやすい
- 下敷き…「塩化ビニル」でできているのでマイナスに帯電しやすい(実際はポリ塩化ビニル)
帯電列をふまえると、髪と下敷きは次の図のように帯電します。
2つを擦りあわせることで髪の電子が下敷きに移動した結果、髪は正に帯電し、下敷きは負に帯電します。
するとプラスの電気とマイナスの電気が引き合うので、結果的に髪が立つという現象が起きます。
久しぶりに下敷きで髪を擦ってみましょう!
まとめ
- 同符号の電気は反発する、異符号の電気は引き合う
- 原子は「陽子・電子・中性子」でできている
- 電気に偏りがあることを「帯電」という