- まずはザックリ理解したい
- イメージを優先したい
- 苦手を克服したい
このような方向けに解説をしていきます。
【今回わかること】
- 重ね合わせの原理とはなにか?
- 合成波の作図方法
- 波の独立性とはなにか?
重ね合わせの原理で高さの足し算
2つの波が重なると、元の波を見ることができなくなり、合体した波が現れます。
この合体してできた新しい波を合成波と呼びます。
今回は合成波を作図できるようにしましょう。
作図のときに必要な重ね合わせの原理を紹介しておきます。
合成波の書き方
重ね合わせの原理を使って、実際に高さの足し算をしてみましょう。
足し算しやすいように、カクカクした波を使ってみます。
2つの波がお互い向かい合って1マスずつ進む設定です。
つぎのルールで高さを数値に変えて足し算をします。
- 上に2マス分の高さ→+2
- 上に1マス分の高さ→+1
- 高さ0→0
- 下に1マス分の高さ→ー1
- 下に2マス分の高さ→ー2
1マス進んだとき
まずは2つの波が重なっている部分に注目しましょう。
各メモリごとに高さの数値を書きます。
数値が書けたら、2つの数値を足した高さのところに新しい点を書き、点をつなげれば合成波の完成です。
2マス進んだとき
重なっている部分に注目し、ルールに従って高さの数値を書きましょう。
各メモリごとに高さを足すと、すべての場所で高さが0になります。
2つの波が打ち消しあって、振幅が0になった状態です。
ヘッドフォンやスマートフォンのノイズキャンセリング機能も同じ仕組みになってます。
雑音の波形と逆向きの波を作って重ねることで、振幅を0にして聞こえないようにしています。
3マス進んだとき
ルール通りに高さの数値を書き、高さの足し算をしながら合成波を書きます。
波の独立性のおかげで騒がしいところでも会話ができる
2つの波が重なり終わると、元の波のカタチに戻るという性質を波の独立性と呼びます。
重ね合わせの原理によると、2つ以上の波が重なると合成波ができあがり、波形が変わってしまいます。
しかし重なり終わったあとは、すり抜けてきたかのように元と同じカタチの波が出てきます。
あなたが喋るときに出している声も「音波」という波です。
人ごみなどの騒がしい場所では、たくさんのしゃべり声が飛び交っていますよね?
あなたの声の音波と周りの音波が重なってしまっても、波の独立性のおかげで話し相手の声を聞き取ることができます。
騒がしいところで友達と会話しながら、波の独立性のおかげで会話ができるところを感じてみましょう!
まとめ
- 波が重なったら、各メモリごとに高さを足す
- 足した波を合成波と呼ぶ
- 重なったあとは元のカタチに戻ることを、波の独立性と呼ぶ
例題