塾の授業を受けるときのコツ ~受け方を間違えると授業料の無駄遣い~

受験勉強を意識して勉強を始める学生から、よくこのような相談をされます。

生徒
どこの塾に行くのがいいと思いますか?

そのような疑問を持っている方に覚えておいてほしいのは《独学》か《個別対応の塾》の方が逆転しやすいということです。

独学や個別指導(基本的には自分で進めて、分からないところの質問をするために利用するスタンス)なら、

  • 自分でペース管理が出来る
  • 復習時間を確保できる
  • 分からないときは一時停止して前に戻れる

など、一発逆転するために必要な要素を揃えやすいです。

しかし「やっぱり有名な大手予備校に行きたい!」という方のために、集団授業で成績をアップさせるための授業の受け方を紹介します。

ただ行くだけでは成績はあがりません。
授業を受けるときのコツと注意点を知ったうえで、集団授業を受けましょう。

まこと
なんとなく受けている人と比べて何倍もの成果を出せます!

 

1.集団授業で失敗するパターン(現役生)

塾の相談を受けるときに、必ずと言っていいほど毎年出てくる相談内容があります。

生徒
〇〇塾に行くことになったんですけど、どうやって勉強すればいいですか?

「勉強のやり方を知って効率的に進めていきたい!」「結果をちゃんと結果を出したい!」という心意気はとっても良いです。

ただしこの質問をしてくる生徒の大半がそもそも学校の成績が悪いです。
「いやいや、成績悪いから塾に行くんだろ!」という批判、反対意見はもちろんあるでしょう。

でも、一旦冷静になって考えてみてください。

先生
学校の成績が悪いのはなぜですか?

考えられる要因として、次のようなものがあります。

  1. そもそも勉強していない
  2. 宿題をやらない
  3. 授業が終わっても復習をしない
  4. 授業中に寝ている
  5. 分からないから授業についていけない
  6. 先生の授業が分かりにくい
  7. クラスがうるさくて集中できない
  8. 誘惑に勝てずに遊んでしまう
  9. 勉強してはいるけど、しているフリ
  10. 勉強のやり方が分からない

あなたは何個当てはまりますか?

このたった10個の要因の中だけでも、大手予備校の集団授業で解決されるのは「6.先生の授業が分かりにくい」だけです。
大手予備校の先生の授業は超分かりやすいです。

そこで1つ目の落とし穴が出てきます。

 

【落とし穴①】授業を受けたら出来る気分になってしまう

もちろん学校の授業でも分かりやすい授業はあります。

ですが大手予備校の先生の授業はやはり別格です。
授業が分かりにくかったり、生徒を集められないと仕事がなくなる世界で戦ってる予備校の先生。
そんな世界で生き残ってる先生の授業は感動するほど分かりやすい

しかし、ここで忘れないでほしいことが《分かる》と《できる》は全く違うということです。

まこと
結局は自分で問題演習や弱点つぶし、自己分析をしないと成績は良くなりません!

 

【落とし穴②】復習が追い付かない

学校の授業の復習をする習慣がない人だと、ちゃんと復習するということの大変さにビックリするでしょう。

授業時間以外で自分で時間をつくる。
分からなかったところを探し、自分で分析して理解する。

慣れるまではこれが結構しんどいと感じます。

なので学校の勉強の時点で復習ができていない場合は、学校の授業で復習を続けることにチャレンジするのが先決です。

塾に通ったら突然復習できるようになるという幻想はすぐに捨ててください。

まこと
そんな魔法のような現象は存在しません!

 

【落とし穴③】授業をたくさん受ければ成績が上がるという幻想

春から入塾する場合は入塾時の面談のとき、すでに塾生の場合は夏期講習前の面談のときに塾から次のようなことを言われるでしょう。

先生
君はこの分野が弱いから、この講習とこの講習と・・・を取った方がいいよ!

このようにたくさん講習をとるように勧めてくる場合があります。

塾はボランティアではありません
経営の面で、たくさんの生徒に講習を取ってもらいたいのは自然な流れです。

しかし、勧められるがまま講習を取ることのリスクは先ほど【落とし穴②】でお話した通りです。

 スケジュール表をたくさんの授業で埋める
→「これだけ授業を受ければ大丈夫」と安心
→復習時間を確保できなくなる
→必死に写した板書ノートだけが残る
→次の日には、前日の内容が思い出せない
→覚える前に新しい内容の授業が始まる

このような状況では、やったことをできるようにするのは難しいです。
講習を取るまえに、身につけるための練習時間が確保できるか考えながら予定を入れましょう

これらの【落とし穴】にはまらないように、どうやって集団授業と向き合うべきなのか
それは後半でまとめていきます。

 

 

2.集団授業で失敗するパターン(浪人生)

現役生で望んだ結果を残せず、浪人を決めたひとの気持ちとして

生徒
来年こそは合格したい!有名な予備校に行こう!

と思う人が非常に多いです。

そのような人が気を付けて欲しい落とし穴をまとめていきます。

 

【落とし穴①】合格体験談の影響を受けすぎる

口コミ

東京都:□□ □□□ (19歳・女性)
浪人生で逆転するなら〇〇予備校


東京都:□□ □□□ (20歳・男性)
〇〇先生に教われば絶対出来るようになる

口コミをみて、藁にもすがる思いで飛びつく。
なにも調べずに、なんとなく通うよりはマシです。

ただし、予備校の情報を調べるよりも先に調べてほしいものがあります

それは、なぜ自分が現役で合格できなかったのかです。

この自己分析をした結果、それが予備校で解決されるなら問題ありません。

しかし、過去に出会ってきた生徒で、予備校に行けば成績が伸びるという生徒はほんの一握りです。

  • 夏過ぎまで部活があり、物理的に時間がなかった
  • 勉強のやり方が分かってる
  • 短期間で成績が一気に伸びた
  • 自分で勉強時間の管理ができる
  • 学校のテストでちゃんと結果を残せる
まこと
最低でもこの条件はクリアしていないと、予備校で有名な先生に教わったとしても、爆発的な成績の伸びは期待できません!

 

【落とし穴②】授業を受けたらできる気分になってしまう

予備校の先生の授業は非常にわかりやすいです。
大学生ではなくプロが教壇に立つため、圧倒的な授業力に最初は感動します。

ただしそこで一つ危険なことがあります。

今まで分からなかったことが一気に分かるようになるため、自分で同じことができるかのチェックをしなくなる
これが非常にキケンです。

先生の指導力と生徒の実力は関係ないということを強烈に意識してください。
まこと
結局は自分でやらないと実力は伸びません!

 

【落とし穴③】合格実績は上位クラスの実績

予備校の合格実績で「〇〇大学に△△人合格!」というものを一度は見たことがあると思います。

その合格実績をみて、「こんなに受かってるなら、ここに通えば合格できるかも!」と考えるのはキケンです。

実際に予備校に通った浪人生との会話で、次のようなことが何度もありました。

先生
クラスは何個くらいあるの?
生徒
〇クラスあります
先生
きみはどのクラスに入れたの?
生徒
(中盤~下位)クラスになりました
先生
ちなみに去年は〇〇大学に、何人くらい受かったと説明された?
生徒
(上位)クラスは8割程度、(中盤~下位)クラスは2割程度合格していると言われました
先生
・・・・・・
つまり「東大に100人合格」と宣伝がされていれば、そのほとんどが上位クラスの生徒の合格実績ということです。
なので、入塾時に上位クラスに入れなかった場合、合格実績はほぼ意味がないということになります。

すべての予備校にこれが当てはまるとは言い切れません。

ただし、この会話が、大手予備校に通った生徒たちとの間で行われているという事実も受け止めてください。

 

 

3.集団授業で成績を伸ばす5ステップ

ここまでは失敗例ばかりだったので「集団授業はダメなのか・・・」という印象を持ってしまった方も多いと思います。

ここからは、もうすでに集団授業を受けるという選択をした方向けの集団授業で意識するポイントを実行するレベルごとに紹介します!

レベル1からひとつずつ習慣化するまでやり続けてみてください。

レベル1:授業15分前に行き、授業終了15分後帰る
レベル2:授業前に復習、授業後に復習
レベル3:授業前に復習と予習、授業後に復習
レベル4:授業でのノートの取り方を変える
レベル5:自分で問題集に取り組む

レベル5まで到達できれば、自分で工夫しながら勉強をする方法が思いつけるようになります。
まずは超基本となるレベル5を目指しましょう

ではそれぞれのレベルでのポイントを整理していきます。

【レベル1】授業15分前に行き、授業終了15分後帰る

いきなり予習復習をし始めるのはハードルが高いです。
もちろん今まで予習復習を定期的にしてきた人であればそのまま続けてください。

このレベルは「これから心機一転、スイッチを切り替えようとしている人」対象のレベルです。

まずは授業の前後15分間、ただただ教室にいてください
前後の授業に迷惑がかかる場合は自習室で構いません。

「ただただそこにいるだけ」つまり「なにもしない」

不思議なもので、なにもしないというルールがつくと、なにかしたくなりたくなります

「あと15分あるし、とりあえず勉強でもするか」と思えるようになるまで、とことん何もしない。
もちろんスマホをいじる、好きな本を読む、仮眠をとる、すべて禁止です。

徹底してなにもしない、暇だから勉強するという気持ちが湧いてくるのをひたすら待ってください。
必ずこの気持ちが湧いてくる日が来ます。
授業で使ったテキストを閉じたままじーっと見てると、早い段階でこの感情が湧きやすいです

ここで、やらなきゃいけないという義務感で勉強を始めると長続きしません。

「やりたいな、やるか!」と自分から選択して取り組めるようになることを目標としましょう。

《このレベル卒業基準》
「なにもしない」ということに飽きて「とりあえず勉強するか」と思えたら卒業

 

【レベル2】授業前に復習、授業後に復習

レベル1を卒業したら、いざ勉強スタート!
ノート術などのテクニック系は少しハードルが高いので、まずは復習の徹底からはじめます。

授業後

学校などでよく言われる復習タイミングです。
その日の授業で扱ったものを全て解けるようにする。
まずはそれだけでも十分です。

ポイントは、家に帰ってから復習をするのはNGということです。

塾で復習をすれば、分からなかったときに質問をする環境も整っています。
家に帰ってから復習をするのではなく、塾にいる間に復習を完了させましょう

授業前

生徒
授業前は普通予習すんじゃないの?

と思う方が多いでしょう。

もちろん予習することで授業の吸収率が上がることは間違いありません。

ただし、予習というのは思っている以上に難しいです。

まだ教わってない内容を自分で勉強する。
それができるのであれば、独学で勉強できます。
それが難しいから予備校に行くのですよね?

なので最初は、今回の授業が始まるまえに、前回の授業終了時と同じ状態になってから次の授業を受けるということを心がけましょう。

授業は、名探偵コナンのように1話完結ではありません。
ワンピースのように、前回の話をふまえたうえで次の話が続く「長い物語」です。

うまくストーリーの流れをつかめるように、まずは前回の内容を思い出してから授業を受けるようにしましょう。

《このレベル卒業基準》
毎回の復習が負担に感じない。
扱った問題ならすべて解ける状態。
次の授業を受けた時に、前回とのつながりを感じられるようになったら卒業

 

 

【レベル3】授業前に復習と予習、授業後に復習

復習が習慣化してくると、授業外で自力で勉強するコツを少しずつ掴めてきます。
ここが予習を追加するタイミングです。

レベル2を卒業するときには、復習を完了させるまでの時間も短くなってきているはずです。

なので予習を追加したとしても、勉強時間はすこし増えるだけで済みます。

予習をするとき具体的になにをすればいいのか。
それは次の2つです。

  1. 参考書
  2. 問題の下見

 

参考書

次の授業で扱う内容がどんなものなのか、下地を作るために参考書でサクッと確認しておく。

ただし、教科書のようなものでは下地作りがむずかしいので注意
内容説明をメインとしているものを選びましょう。

物理の参考書はこちらを参考にしてみてください。

短期間で爆発的に成績アップ!物理のおすすめ参考書をご紹介

問題の下見

参考書で内容を確認した後は、授業で使用しているテキストの問題を下見する。
理想としては1回解いてみてください。

時間が足りない場合は、頭のなかで解答の流れをイメージするだけでもOKです。
流れを作ったあとに先生の解説を聞くと、驚くほど話がわかるようになります。

授業内で問題を解く時間が用意されてるときは、そのときに解くというのもOKです。

このレベルでのポイントは、完全に初見の状態で授業をうけるのではなく、自分で下地をつくっておいて授業で補足していくということです。

まこと
今まで以上に先生の話に集中でき、復習も効率がよくなります!
《このレベル卒業基準》
授業前に参考書を見なかったとき、焦るようになったら卒業

 

【レベル4】授業でのノートの取り方を変える

ここまで来れたら、次は授業内での工夫です。

ノートの取り方に関しては、ルール化されていればなんでも良いです。
ですがそれも雑すぎるので、すぐに使えるポイントを紹介していきます。

 

デジタルよりアナログノート

学校でiPadなどが配られる時代なので、デジタルノートを利用している人も多いとは思います。

しかし、授業ノートを取る場合は「紙とペン」にしましょう。

アナログの場合は自分で整理しなければいけないというハードルがあるので、話を聞くときも頭の中で整理をしながら聞くようになります

 

ノートは取りまくる

先生が板書したことしかノートに書かないという人が圧倒的に多いです。
それは非常にキケンです。
覚えなきゃいけない公式や、重要ポイントはどの先生でも書いてくれます。

しかし注意すべきなのが「なぜそれが重要なのか」「なぜそのやり方なのか」という部分を書けているかです。

理由の部分は、板書せずに口で言う先生が多いです。

なので先生が話している内容で、板書していない部分に注目しましょう。
理由の部分もどんどんメモしていくと、先生と同じ発想をマネすることが出来ます。

つまり、先生のような考える力を手に入れることができます。

 

ジャンルごとに色分けをする

先生が板書をする際に、さまざまな色を使うことがあります。
大切なものは赤、すこし大切なら青など。
すごい先生になると緑色や紫色など何色も使う場合もあります。

しかし「先生が思う重要度=あなたにとっての重要度」ではありません

参考書で予習もしているはずなので、すでに何が大切なのかはある程度把握しているはずです。

その状態の人からすれば、もっと重要なのは「なぜそうなるのか」という理由の部分なはず。

自分のルールで色分けすることで自分専用のノートを作る

 

参考までに、色分けするジャンルを紹介しておきます。
4色ペンを用意してください。

  1. 板書用(黒と赤)
  2. 先生の話したこと用(青)
  3. 感想用(緑)

 

文字だけでなく絵(図解)を使う

数学や理科の場合、図を使って問題を解くことが多いですよね?

しかし英語や国語など、特に言語を扱う分野のときは板書が文字だらけになることが多いです。

そこで、難しい単語や概念を絵にしてみましょう

想像してみてください。

文系のひと→「相対性理論とはなに?」
理系のひと→「織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の関係性は?」

答えが分からないときに調べる方法が2つ許させるとします。

  1. 文字だけで書かれた専門書
  2. 専門書と同じ内容をアニメ化した動画

どちらを見たら理解しやすそうですか?

2を選ぶひとが多いでしょう。

図や絵があると一気にイメージしやすくなるという性質をノートにも使いましょう。
さらに、図や絵に書き換えるときに、むずかしい単語や概念と向き合い、それについて考えるというキッカケも作れるので一石二鳥です。

《このレベル卒業基準》
ノートを見たら、いつでも授業を受けてるときと同じ状態に戻れるようになったら卒業

 

【レベル5】自分で問題集に取り組む

ここまで来れたら初めて自分で問題集を追加してもOKです。

どんな問題集をやるといいのかは、予備校で授業を担当してくれている先生に相談するのがベストです。
先生の解法と違いがありすぎる問題集を選んでしまうと、解説を読んでいる時に混乱してしまうことがあります。

なので、先生の解き方と近いオススメの問題集を聞いてから買った方がいいです。

おすすめの参考書が気になる方はこちらを参考にしてみてください。

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ひとつお願いがあります。学校の授業がわかりにくい、1回つまづいてから取り残されたなど、このままの状況で受験をむかえるのが不安なあなた。いま物理が苦手教科だとしても、参考書と問題集で勉強すれば、短期間で物理を得意教科にできます。[…]

 

独学での勉強法がわからないという方はこちらを参考にしてみてください。

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ちなみにこのレベルでの大前提として、予備校の課題は必ず指定されたクオリティーで毎回仕上げるというのは忘れないでください。

自分で問題集をやるから予備校の宿題はやらなくていいや、というスタンスの人をたまに見かけます。
それであれば予備校を今すぐやめましょう。

先生たちは、課題をキッチリやるということ前提で計画を立てています。

それをやらないのであれば、今すぐ独学に変更した方がよいと思います。
(このレベルまで到達できるようになったら独学の方が圧倒的に効率的だと思いますが・・・)。

自分で問題集をやるのであれば予備校+αでやるというのを忘れないようにしましょう。

+αでやりはじめたけど時間がかかってしまって全然進まないという状況にならないように、こちらもチェックしておくと良いと思います。

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4.おわりに

「成績を上げたいから有名予備校に行く」という、安易な考え方で予備校に行っても簡単に成績は上がらないというのは分かっていただけたでしょうか。

独学の方が圧倒的に効率的で、一発逆転も可能だと思います。
しかし、いろいろな考え方があるので、集団授業を選ぶひ人もいるでしょう。

集団授業を選んだ人も、これだけは覚えておいてください。

予備校に行けば成績が伸びるわけではない。
結局は自分で勉強したときに成績が伸びる。
まこと
この記事を読んでいただいた方の授業の受け方が変わり、成績が変わり、望んだ受験結果を勝ち取れることを祈っています!

 

集団ではなく「家庭教師や個別塾」に興味を持っている方は、こちらも参考にしてみてください。

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