- 参考書を読んでも点数が取れない…
- 何周読めばいいのか分からない…
- 独学でも結果につながる参考書の読み方を教えて!
問題集でアウトプットするときは、「どうしたら速く解けるかな?」「なんでこの解き方をするのかな?」と、実力を伸ばす方法をたくさん考えてるでしょう。
しかし参考書でインプットするときは、漠然と読んでおしまいにしたり、逆にすべて暗記しようとしたり、読み方が分からない人が多いです。
私は物理の参考書と勉強法の本を読み込み、1ヵ月で河合塾の模試偏差値を20以上アップさせました。
しかしそれまでは授業の内容すら理解できない、物理が苦手な高校生でした。
参考書の読み方を知らないのは、あなたのせいではありません!
学校では「インプット作業=授業」となってるので、参考書でインプットする方法を教えてくれないことが多いです。
先取り学習をしたい人、いまは苦手だけど逆転したい人、このような人は参考書で独学するのが一番の近道!
そこでこの記事では、参考書での独学初心者でも「効果的に参考書を読む方法」を1周目、2周目…と、読む周ごとに解説します。
この記事を読めば「知識ゼロの初心者でも逆転できる参考書の読み方」が分かります。
6周読み法を見ながら参考書を読み込み、7周目以降は覚えた知識を忘れないように定期的に参考書を読み返していきましょう!
「6周読み法」でなんとなく読むのは卒業
元々勉強が得意な人は、はじめから参考書の読み方がうまく、すぐに点数につながります。
しかし、ほとんどの人は簡単に結果が出ません。
その原因は「参考書を読んでるときの意識」にあります。
勉強が得意な人 | 勉強が苦手な人 |
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「得意な人が無意識にやってることを、自分も無意識にできるようにしなきゃ」と思う必要はありません!
意識的に以下の手順で参考書を読み進めてみましょう。
- パラパラめくりながら、各ページを眺める
- 必要なところだけを読む
- 見出しを「問い」に変えて、答えを探すように読む
- 印を残しながら読む
- 段落ごとに要約を書く
- ポイントやまとめを記憶して書き写す
【1周目】パラパラめくりながら、各ページを眺める
はじめは参考書を読むこと自体に抵抗があるため、心理的ハードルを下げましょう。
今後、問題集を解いていて分からないものが出てきたとき、参考書を使ってポイントを確認し直すことになります。
つまり参考書は辞書のように使うのです。
パラパラめくって各ページをチェックする訓練を続けることで、瞬時に欲しい情報を見つける力が付いてきます。
2周目以降でも、定期的にこの練習を挟むのがおすすめです。
【2周目】必要なところだけ読む
実際に読む部分を増やしていくステップです。
- 各章や各テーマの最初の段落を読む
- 各章や各テーマの結論・まとめ部分を読む
最初の段落には「今回の章でどんな話をするのか」という概要が書かれているので、その概要のみ把握できればOK!
はじめからすべて読む必要はありません。
概要を把握できたら、章の最後に書かれている結論・まとめをチェックします。
まずは必要なところだけを読むと割り切ってしまうのが大切です。
【3周目】見出しを「問い」に変えて、答えを探すように読む
見出しは、本文よりも大きな文字で書かれているもの(テーマなど)です。
- 各章の見出しを「問い」の形に変える
(【見出し】ってなに?【見出し】とは?など) - 文中から「問いの答え」を探す
- 答えを要約して、問いの近くに書き込む
見出しを問いに変えることで、参考書に書いてある内容を読む側が積極的に探すことになります。
この作業のおかげで簡潔な形で記憶が定着し、内容も理解しやすくなる。
さらに、今後何度も読む必要がある部分、サラッと読むだけでいい部分の判断もできるので、復習の効率がよくなります。
最初からすべての見出しについてやるのは大変なので、「大見出し→中見出し→小見出し」の順で進めるのがおすすめ。
【4周目】印を残しながら読む
参考書をしっかり読み込む周が始まります。
- 重要だと思うところに下線を引くか付箋を貼りながら、最後まで読み切る
- 最初から読み返し、印をつけた部分をチェックする
- 印部分を読んでいて考えたことや思いついたことを書き込む
数ある文章の中から「この部分が重要だ!」と選んだときは、理由があるはずです。
その理由やあなたの考えたことを書き込みましょう。
印をつけコメントを残すことで、考えながら読むことを強制します。
勉強が得意な人は無意識にやってることですが、手順化してしまえば勉強が苦手な人でも考えながら読めるようになります。
テストの結果に直結しやすい周なので、妥協せずにやってみましょう!
【5周目】章ごとに要約を書く
ここまでで「実は理解できてなかった部分」がないかを探します。
段落が多い参考書の場合は、小見出しごとに要約を作ります。
要約を作ろうとすると、スムーズに作れる部分、なかなか作れない部分が明らかになる。
要約を作れない部分は理解が不十分なところです。
理解力が欠けているわけではなく、自然と読み飛ばしていることが原因になっている場合がほとんどです。
理解の濃淡をハッキリさせ、理解不足の部分を補っていきます。
要約がすぐに思いつかない部分は「?」をつけておいて、あとで考えましょう。
【6周目】ポイントやまとめを記憶して書き写す
読み飛ばし癖を改善し、「正確に読むため」の作業です。
- 各章の「ポイン・まとめ」を見ながら覚える
- 参考書を閉じて、ポイント・まとめが見えないようにする
- 覚えたものを紙に書き出す
- 合ってるかチェックする
- 合ってたら次のポイント・まとめへ、間違えたらやり直し
書き忘れた部分があったり、書き間違えた部分があっても、絶対に消しゴムで消さないでください!
ミスを無かったことにするのではなく、逆にマーカーで線を引いて目立たせます。
何を読み飛ばす傾向にあるのか、正確に読めていない部分はどこなのか、「伸びしろ」という宝物を探しましょう。
テストの問題文では、読まなくても大丈夫な文字はひとつもありません。
普段から正確に読む訓練を積んでおけば、試験本番でも読み飛ばしをすることなく、問題と正確に向き合えるようになります。
7周目以降
時間が経てば知識は徐々に抜けていきます。
定期的に参考書を読み返し、常に全体を把握できている状態を維持していきましょう!
3種類の読み方を使い分けよう
ひと言で「読む」と言っても、3種類の読み方があります。
それぞれおすすめの場面があるので、適材適所で使い分けるようにしましょう。
【読み方①】黙読:声を出さずに読む
- 喉や唇が動くのはNG
- 心の中で読むのもNG
- 音読より記憶、スピード、理解度の面で優れてる
黙読に慣れるまでは、音読する方が優れているように感じます。
しかし黙読に慣れると圧倒的に記憶・スピード・理解度が増します。
1周目~3周目は「速さ」を重視するパートなので、黙読で進めるのがおすすめです。
【読み方②】音読:声に出して読む
- 理解が不確かなところを発見できる
- 知識が「自動的、反射的」に出てくるようになる
- 慣れてきたら「自分の考え」も声に出す
4周目以降は「考えながら読む」ことを重視するので、音読がおすすめ。
うまく音読できない部分は、ちゃんと理解できていない部分である可能性が高いです。
理解の「濃淡」を探すために音読を使いましょう!
また、小学生のとき九九は音読で覚えましたよね?
九九はじっくり考えることなく、反射的に言える状態でしょう。
音読をくり返すことで、九九のように知識が「自動的・反射的」に出るようになります。
制限時間のある入試では非常に大切なことなので、基礎知識は自動的・反射的に出るようにしておきましょう。
【読み方③】指読:指をさしながら読む
- 読書が苦手な人向け
- 難しい文章を読むときに使う
- 気が散って集中しにくいときに使う
読書の習慣がなかった人は、自分がどこを読んでいるのか分からなくなるときがあります。
その瞬間、集中がとぎれてしまい、やる気もなくなりますよね?
指やペンで指しながら読み進めることで、読書習慣がない人でも参考書が読めるようになってきます。
読書に抵抗がない人の場合は、難解な文章を読むときに指読を使うと読みやすくなるのでおすすめです。
まとめ
参考書は、ただ読むだけで簡単に点数が取れるようになるものではありません。
周りからは「ただ読んでるだけ」のように見えても、点数につながる人は「結果につながる読み方」をしています。
なんとなく読んで終わりにするのではなく、まずは「6周読み法」を実践してみてください。
その先どのように参考書と向き合うかは、あなた次第です。
参考書とうまく付き合えれば、一気に実力を伸ばし、逆転合格もできます。
現在の成績が悪くても関係ありません!
中途半端にマネするのではなく、6周目までは完璧に実行してみましょう!
物理のおすすめ参考書を知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
ひとつお願いがあります。学校の授業がわかりにくい、1回つまづいてから取り残されたなど、このままの状況で受験をむかえるのが不安なあなた。いま物理が苦手教科だとしても、参考書と問題集で勉強すれば、短期間で物理を得意教科にできます。[…]
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